School of Arts and Sciences

Yanagihara Nobuhiro

  (柳原 伸洋)

Profile Information

Affiliation
School of Arts and Sciences, Division of Humanities, Tokyo Woman's Christian University
Degree
修士(学術)

Contact information
nobylab.twcu.ac.jp
Other name(s) (e.g. nickname)
NOBY, Taichi
Researcher number
00631847
J-GLOBAL ID
201101030792412672
researchmap Member ID
B000001588

  

 ドイツと日本の地域研究(現代史:戦争の社会史・文化史)

1.ドイツと日本の空襲の比較研究
(1)【民間防空】:ヴァイマル期/ナチス期/未来戦争イメージ/国防婦人会/感情の動員
(2)【空襲の公的記憶】:ドイツ/ドレスデン/日本/東京/静岡

2.ドイツ製品・消費文化の歴史
東ドイツ/西ドイツ/帝政期ドイツ/日本におけるドイツ消費

3.歴史・歴史学とサブカルチャー
アニメ/マンガ/歴史ブーム/ドイツ・イメージ/空襲イメージ

4.パブリック・ヒストリー実践(歴史学)
ライター業(伸井太一の名義)

提出予定の博士論文「戦間期ドイツの民間防空・防毒」では、新戦争テクノロジーである空襲に対する防空を「空襲の恐怖イメージ」「社会の軍事化・軍事の社会化」「民間動員における人々の自発性・非自発性」を軸に分析しています。

 


Committee Memberships

 19

Misc.

 120

Books and Other Publications

 52

Presentations

 101
  • 柳原伸洋
    『〈戦い〉と〈トラウマ〉のアニメ表象史』合評会, Mar 3, 2024, アニメーションに関する学術研究の会  Invited
  • 柳原伸洋
    第46回・ドイツ現代史学会大会シンポジウム 「歴史学から戦争をとらえなおす―戦争・意識・境界―」, Sep 30, 2023, ドイツ現代史学会  Invited
  • 柳原伸洋
    昭和12年(1937年)学会, Sep 17, 2023, 昭和12年(1937年)学会  Invited
    20世紀の空襲を縦と横で考える ―日本とドイツの観点から― 2023年9月17日@昭和12年学会 柳原伸洋(東京女子大学) 本報告では、おもに20世紀前半の空襲(第一次~第二次世界大戦)について、「縦」と「横」の視点から考えたい。「縦」として空襲史を時系列として捉えつつ、日独あるいはアジアと欧州との「横」のつながりも、時系列と併せて考察する。そうすることで、グローバルヒストリーとしての空襲史を理解することができるはずである。 また同時に、空襲という攻撃方法は戦争空間を三次元空間に拡張する攻撃方法だった。つまり、「空と地上」という縦の空間と、「国境を超える越境性」という横の空間を拡張する。この拡張は、戦争時間の境界線も曖昧化させた。たとえば、軍民の境界や戦争・民間技術の境目もぼやかされていく。これら、空襲という新奇の攻撃方法がもたらした社会的な現象は、フィクション作品などの空襲をめぐる想像力や未来戦争(未来の空襲)への恐怖、民間防空動員や都市の防空化に影響を与えた。以上が、空襲をめぐる社会史である。 次に、この空襲の特性は、空襲後における想起文化(記念碑など)にも影響を与えている点に注目したい。上空と地上という加害側と被害側との距離は、機械化した戦争による「相手の顔を見ずに殺す」という近代戦争の「理想」へと近づいていくが、これは同時に戦後和解に寄与するというヤヌスの相貌を有している。国家レベル以外では加害側と被害側が特定一致しないので、民間レベルでの和解が進んできた経緯がある。これは日独において、墜落・不時着した爆撃機搭乗員の家族と空襲被害を受けた地域住民との交流が認められる点からも確認できるだろう。また、イギリスではドイツ各地の空襲戦災都市に、戦後直後から英国コヴェントリィから「釘十字」が贈られ、これが空襲和解の象徴となり、今では戦争・紛争全般の和解のシンボルとして用いられている。 最後にドイツにおいて指摘できる、21世紀現在の空襲記憶の「普遍化(グローバル化)」を取り上げる。これは、周年の追悼式典のあり方や空襲の歴史展示などに認められる。たとえばドレスデン空襲の追悼式では、今も続く空爆戦争についての言及だけではなく、「差別反対」なども掲げられる。これはドイツ連邦共和国が「闘う民主主義」として掲げてきた国是とも関わっている。この関連では、民主主義が破壊された時代としてのナチ時代の想起もなされ、空襲による被害を一面的な犠牲者化として捉えないような工夫がなされている。また、プフォルツハイム空襲の追悼式では市内在住の各少数者集団の代表の挨拶なども組み込まれ、難民迫害などについても言及される。このような一都市・被害のみに留まらない「普遍化」が生じている。逆に、広島・長崎原爆(これも空爆である)もまたドイツで追悼式典が開催されているので、これも併せて「横」の文脈として紹介したい。
  • 柳原伸洋
    宮倉会, Jun 16, 2023  Invited

Teaching Experience

 41

Research Projects

 13

Academic Activities

 9

Social Activities

 100

Media Coverage

 41

Other

 17