研究者業績

山本 聡

ヤマモト サトシ  (Satoshi Yamamoto)

基本情報

所属
兵庫県立大学 緑環境景観マネジメント研究科 教授
兵庫県立淡路景観園芸学校
学位
農学修士(大阪府立大学)
博士(農学)(大阪府立大学)

J-GLOBAL ID
200901049048552843
researchmap会員ID
1000057272

外部リンク

論文

 66
  • 大江万梨, 山本聡, 藤原道郎, 大藪崇司
    ランドスープ研究 86(5) 2023年3月  査読有り責任著者
  • 山田拓広, 沈悦, 山本聡, 塚原淳, 守宏美, 中瀬勲
    85(16) 122-123 2022年3月  査読有り
  • 菊川 楓月, 大藪 崇司, 田邉 晋治, 藤原 道郎, 山本 聡
    日本緑化工学会誌 47(1) 219-222 2021年8月31日  
    根上がりなど都市に起こる樹木の生育不良の問題を解消する手段として,ポーラスコンクリート製の植栽枡の利用が考えられる。その植栽枡での樹木成長と土壌環境の変化を定植1年目のアオダモの材積量,土壌pH値・EC値,土壌水分量の計測から評価した。その結果,アオダモの材積量は全て増加した。しかし固相の割合が高く有効水分量が少ない枡は,他の枡に比べ上昇率が悪かった。植栽枡内土壌のpH値は,ポーラスコンクリートや周囲の舗装下の路盤から流入した水や土壌中に混入したコンクリートガラの影響を受け当初高いアルカリ性を示していたが,3か月後にはpH8.0・EC0.4 mS/cmに収束した。高いアルカリ,高いEC値の収束には灌水が有効であると推測される。
  • 小田巻 直矢, 藤原 道郎, 大藪 崇司, 山本 聡
    景観生態学 26(1) 53-57 2021年  査読有り
    本研究ではイノシシによるタケノコ摂食状況を把握し,イノシシが竹稈発生に与える影響を明らかにすることを目的とした.兵庫県淡路市北部のイノシシの生息域に所在する竹林においてイノシシの生息状況の確認,タケノコのイノシシによる食痕数,設置したイノシシ防護柵内外の竹稈の位置と稈齢,胸高直径を2017年の夏と秋に計測し,2018年の新稈数をカウントした.その結果,タケノコが地表面に出現する春季だけでなく,秋季である10月31日時点でタケノコの摂食が確認され,11月の食痕数は1日当たり0.1~0.7個/100m2,約1か月間で10~15個/100m2であり,摂食が無い場合に翌2018年10月までに発生した当年生稈数とほぼ同数であることから,イノシシが竹林の再生に与える影響は極めて大きいと考えられた.
  • 阿部 建太, 山本 聡
    日本緑化工学会誌 47(1) 211-214 2021年  
    <p>雨天を中心とした気象条件が森林空間の利用者数に与える影響を把握するために神戸市立森林植物園を対象とした事例調査を行った。その結果,季節や曜日等の様々な条件下いずれにおいても雨天時は晴天時よりも利用者数が少なかった。CART法による解析の結果,利用者数に対してはイベントや平日か休日かといった要因が最も強く影響し,次いで天候が強く影響していることが分かった。加えて,雨量や雨が一時的かどうかなど雨の降り方の影響も認められ,様々な気象条件を考慮する必要性も示唆された。また,雨天時にも魅力的に評価される傾向のある植物の存在が利用者数の維持に貢献する可能性も示唆された。</p>
  • 阿部 建太, 山本 聡, 大藪 崇司, 藤原 道郎
    日本緑化工学会誌 47(1) 207-210 2021年  
    <p>雨天時の森林セラピーの実施状況や魅力の把握を目的に全国62箇所の森林セラピー基地で活動する森林セラピスト・セラピーガイドに聞き取り調査を実施した。その結果,雨天時用のプログラムを持つ箇所はわずかであり,雨に適したプログラムに関する情報の共有が必要であると考えられた。また,参加者の感想としては雨天時であってもポジティブなものが多かったものの,ガイド自身の雨に対する意識の影響も示唆された。雨天時の魅力としては緑が濃くなる,雨の匂いや音など多様な魅力が聞かれ,参加者の満足度向上に向けた活用が期待された。一方,一般の方はこれらの魅力をあまり認知しておらず,ガイドが積極的に伝えることも重要だと考えられた。</p>
  • 尾谷 悠介, 嶽山 洋志, 山本 聡, 薬師寺 恒治, 中瀬 勲
    日本都市計画学会関西支部研究発表会講演概要集 18 1-4 2020年  
  • 金丸 拓央, 澤田 佳宏, 山本 聡, 藤原 道郎, 大藪 崇司, 梅原 徹
    日本緑化工学会誌 40(3) 437-445 2015年  査読有り
    オオフサモは主に関東以西の各地で水路の閉塞や在来種の圧迫などの問題を引き起こしており,特定外来生物に指定されている。近年,各地でオオフサモの駆除が行われているが,どの事例でも駆除後にオオフサモが再繁茂し,根絶できていない。本研究では,オオフサモの根絶手法を検討するため,オオフサモの生育状況調査,室内での遮光実験,野外での駆除試験をおこなった。生育状況調査の結果,オオフサモはため池全面を高被度で覆っていたが,定着しているのは水深の浅い水際部だけで,水深が 30 cmを超える場所には生えていなかった。室内での遮光実験の結果,長さ約 20 cmのオオフサモの苗は,遮光期間が長くなるにつれて主茎の上部から枯れ下がり,短くなっていった。遮光 158日目にはまだ生残個体があったが,遮光 197日目には生残個体は確認されなかった。野外での駆除試験の結果,底泥剥ぎ取りと遮光を併用した場合に限り,駆除後にオオフサモが再生しなかった。これは,大部分の根茎断片が底泥剥ぎ取りによって除去され,残された少数の断片が遮光によって枯死したためと考えられる。底泥剥ぎ取りと遮光を併用すれば,オオフサモを局所的には根絶させられる可能性がある。
  • 加久 美雪, 藤原 道郎, 大藪 崇司, 澤田 佳宏, 山本 聡
    環境情報科学論文集 28 19-24 2014年  査読有り
    兵庫県淡路島において竹資源の利活用による竹林拡大抑制を目的として,竹稈の現存量と再生量の推定に基づいた燃料として竹の利用と竹林管理の持続可能性を検討した。放棄竹林における稈密度は10,460 本ha-1,生重247.3t ha-1,乾燥重量120.5t ha-1,見かけの材積563.3 m3 ha-1,実材積234.2 m3 ha-1であり,島内全体で320,599 t(乾燥重量)と算出された。本数比約50%の間伐では伐採後8年で竹稈量は間伐前にほぼ回復した。一般家庭で週2 回竹を燃料としたボイラーを使用した際の竹消費量は2.0t/年であった。8 年サイクルの間伐で,燃料としての利用と竹林管理が持続的に行える可能性が示唆された。
  • 渕田 早穂子, 山本 聡, 澤田 佳宏, 藤原 道郎, 大藪 崇司, 能勢 健吉
    日本緑化工学会誌 40(2) 352-364 2014年  査読有り責任著者
    生物多様性保全のためには園芸的に利用される外来種も含め,植物種の特定が重要である。しかし,緑化や園芸,学術の各分野において同一植物を異なる通称名で呼ぶなど植物種の把握に障害となる場合がある。ここでは,それら通称名の分野間の整合を図るため,植物種名の対応表を作成した。作成に当たっては,保全上の観点から帰化植物図鑑に記載されている植物種を中心とした。
  • 宮崎 千尋, 藤原 道郎, 大藪 崇司, 澤田 佳宏, 山本 聡
    日本緑化工学会誌 39(4) 525-530 2013年  査読有り
    シカによる農業被害の軽減には,シカの個体数を減らすだけでなく,防護柵設置や農地管理を見直し,地域に応じた対策が必要である。本研究では,兵庫県南あわじ市の神代地区と阿万地区において,景観構造,地域住民の役割,取組みの経緯の比較からシカ防除対策を明らかにすることを目的とした。その結果,神代地区では,林縁から100 m 以上離れた農地が36.0% あり,耕作放棄地は4.3% と少なかった。道路の林縁と農地の間に2 重に2.0 m 以上の金属製の効果的なシカ柵設置が計画的に行われるとともに,専門家・住民が連携し,非農家も活動に取り込み,シカ防除が機能していることが明らかとなった。阿万地域は,林縁から100 m 以上離れた農地は約6.0% のみで森林の際にシカが侵出しやすい水田や畑地が多くあり,耕作放棄地も50.0% 存在した。耕作地の所有者ごとにシカ柵の種類や管理状態が異なっており,計画的な防護柵の設置や組織作りが課題として示された。
  • 国正 あゆ, 大藪 崇司, 澤田 佳宏, 山本 聡, 藤原 道郎
    日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology 38(1) 56-60 2012年8月31日  査読有り
    本研究は,より簡易で客観的な樹勢診断手法の確立を目指し,小型クロロフィル蛍光測定器 (以下,FluorPen) と既存の測定方法との比較により樹勢診断の可能性を検討した。カナメモチ (Photinia glabra Thunb.) の苗 50 ポットを潅水区 20 ポットと無潅水区 30 ポットに分け,水ストレスによる樹勢の衰退を FluorPen,MINI-PAM,葉緑素計,目視診断で比較した。その結果,FluorPen の夜間測定では,4 日目の時点で潅水区と無潅水区の間で有意な差が認められた。また,いずれの測定においても実験開始 7 日目以降で,潅水区と無潅水区で有意な差が認められた。FluorPen を用いた日中の測定では,光合成速度を,夜間では光合成能力を,他の機器での測定より短時間で比較することが可能であることが示唆された。
  • 田中 洋次, 澤田 佳宏, 山本 聡
    農村計画学会誌 30 255-260 2011年11月  査読有り
    淡路島北部を事例として,中山間地におけるため池の放棄(利用停止)の実態と放棄理由等を把握することと,放棄ため池における水生生物保全上の課題を抽出することを目的として,ため池の管理者への聞き取り調査,および放棄ため池の水深と植物相についての現地調査を実施した。
  • 兼村 星志, 大藪 崇司, 澤田 佳宏, 山本 聡, 藤原 道郎
    日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology 37(1) 15-20 2011年8月31日  査読有り
    本研究では,都市公園のオオシマザクラ(Cerasus speciosa (Koidz.) H. Ohba)の若木の細い枝において,冬期と花後期に剪定を行い,剪定口の巻き込み組織形成の進行を調査した。その結果,冬期で82 %,花後で93 %の剪定口から巻き込み組織が形成されたことから,オオシマザクラにおいて剪定管理を実施することに支障はないと推測された。また,剪定時期の違いが,巻き込み組織の形成や巻き込み率に影響を与えなかったことから,開花量を確保するための管理として花後期が剪定時期として適していると考えられた。そして,剪定強度については,剪定枝直径20-30 mm程度で,巻き込み組織形成が比較的高まることが推察された。
  • 赤阪 幸司, 大藪 崇司, 堀川 真弘, 澤田 佳宏, 山本 聡, 藤原 道郎
    日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology 37(1) 73-77 2011年8月31日  査読有り
    都市緑化において,植物がもつ CO2 吸収効果やヒートアイランド現象の緩和効果が注目されている。そのような背景の中,低木類を品種改良し,CO2 吸収能力や蒸散能力を高めた植物が開発されつつある。本研究は,改良品種であるヴァルト(Gardenia jasminoides J. Ellis 'Wald')とキルシェレッド(Salvia microphylla 'Kirsch Red')の 2 種と,既存の一般的な造園低木の CO2 吸収量および蒸散量について定量的に比較評価を行った。その結果,ヴァルトは改良前のコクチナシに比べ,乾燥重量において 67%高い増加率を示し,光合成速度も高い値であった。一方,キルシェレッドは改良前のチェリーセージと比較して蒸散速度が高い値を示した。
  • 渡邉 英一, 大藪 崇司, 澤田 佳宏, 橋本 啓史, 山本 聡, 藤原 道郎
    環境情報科学論文集 24 73-76 2010年  査読有り
    本研究は,根系切断が樹木の成長に及ぼす影響を検証し,樹形との比較を通じて良好な街路空間の維持管理に繋げることを目的とした。2008年6月から9月にかけてハナミズキ40本を根系切断あり区と根系切断なし区にそれぞれ20本ずつ分け,最後まで生存した各区18本の樹高・枝の伸長量・根元直径・着葉数・光合成能を比較した。その結果,根系切断あり区は根系切断なし区と比べて,樹高が0.41cm低下する替わりに根元直径0.03cm増大した。また,着色剤を用いた吸水実験から切断した側の根が直上の枝に給水していることが確認され,根系切断による吸水障害により根系切断側の枝での着葉枚数が減少した。しかし,個葉レベルでは,一枚あたりの利用可能な水分量の上昇から光合成能が保持されていたことが確認された。以上から,根系切断することにより,街路樹の自然樹形を保持できる可能性が示唆された。
  • 大藪 崇司, 尾関 由衣, 堀川 真弘, 澤田 佳宏, 山本 聡, 藤原 道郎
    環境情報科学論文集 24 55-60 2010年  査読有り
    愛知県におけるカシノナガキクイムシ(Platypus quercivorus) によるナラ類萎凋病被害は,2005年に初めて確認され,2007年には愛・地球博記念公園でも確認された。本研究では,当公園内におけるナラ枯れ被害の状況把握と,その対策としての薬剤費の試算を行った。その結果,コナラ・モンゴリナラ枯死率は,林床花園で17.0%,親林楽園で14.3%であった。また,公園全体での薬剤注入を行うべき対象樹木は587本あり,その費用は3394400円,伐採処理費3000000円と合わせ6394400円の初期費用が必要と試算された。公園内のコナラ・モンゴリナラ維持には,保存価値の高いモンゴリナラから薬剤注入を実施することが適当だと思われた。
  • 福井 亘, 山本 聡
    ランドスケープ研究 73(5) 559-562 2010年  査読有り
    Several research methods are available for landscape assessment and conservation in enclosed landscapes, with which we interact constantly in our daily lives.The extraction of landscape elements in enclosed landscapes, however, is considered to be more difficult than in panoramic landscapes. This study examined several research methods using various materials,question survey and field survey. These databases were constructed by using geographic information system (GIS) and global positioning system (GPS). The landscape elements database measured straight line distances between roads and landscape elements, and property line of administration field and landscape elements. The land use has been determined from the position of the landscape elements. According to results, about 70% of the land use was consisted of landscape elements from the road within 25m. When the landscape elements were extracted, this was able to be shown as one technique.The result suggests when the landscape elements were extracted, GIS becomes one technique to simplify the methods.
  • 井口美帆, 沈悦, 斉藤庸平, 山本聡
    ランドスケープ研究 72(5) 611-616 2009年3月  査読有り最終著者
    アトリウムとは、建築に付属しガラスで覆われた巨大な吹き抜け空間を指す。アトリウムは、大規模な公開型の内部空間という特性から建築内の全天候型の広場と例えることができ、誰もが利用できる空間として人々のコミュニケーションの場等に活用され、新しい都市空間としての可能性が認められている。近年は、環境に配慮した建築緑化の多様化が進み、アトリウムにおいても緑による修景効果や心理的効果、空気汚染浄化作用が認められ、室内環境の向上のため緑化が取り入れられており、アトリウムの利用満足度に貢献している。このようにアトリウムの緑化は都市の中での潤いの空間の創出に有効であると認識されてきている。一方、近年は人々の生活スタイルの多様化に伴い生活時間も多様化し、アトリウムの夜間利用の増大が想定される。このことからアトリウムの景観形成上、夜間のあり方の重要性が増すと考えられる。そこで、本研究では昼夜間両方の景観に着目し利用者の視点によるアトリウムの景観演出上の緑の役割と緑の捉え方、利用者に求められる緑の在り方を明らかにすることを目的とした。
  • 本江 美智子, 藤原 道郎, 山本 聡
    Hikobia 15(2) 193-204 2008年12月  
  • 吉水 祥平, 大藪 崇司, 山本 聡, 澤田 佳宏, 藤原 道郎
    日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology 34(1) 121-126 2008年8月31日  査読有り
    我が国における家庭部門のCO2 排出量の伸びは著しく,抜本的な対策や施策が喫緊の課題である。本研究では,家庭部門において一般住民にとって最も身近なCO2 の吸収源である庭木に着目し,庭木のCO2 固定効果に加えて,庭木の日射遮蔽による冷房エネルギーの削減量を考慮した総合的なCO2 削減効果として戸建住宅の植栽モデルプランを評価した。植栽モデルプランの庭木のCO2 削減効果は,最大70.16 kg- CO2/year と算出された。庭木自体の固定量より日射遮蔽によるCO2 削減効果の削減量が大きく算出されたことから,日射遮蔽を目的とした植栽の検討が重要であると推察された。
  • 高梨 智子, 大藪 崇司, 藤原 道郎, 山本 聡, 小野 由紀子, 上田 博文
    ランドスケープ研究 71(5) 873-879 2008年  査読有り
    There are a large number of examples poor of growth of trees in Kabokurinen of Yumebutai (34 33' 30. 4N, 135 0' 30. 7E) north AWAJI-island in Hyogo. (Original planting was in 1998) It is necessary to investigate the cause of poor growth and to relate to future management plan. Therefore, the weather stations were set to establish the environment of the planting sites. Tree growth factors (height, canopy spread and girth) and soil (moisture, temperature and electric conductivity) were measured. Soil amending work was also carried out to recover the vigor of Cornus florida, over 2 months period, photosynthetic rates were measured to assess effect of soil amending work. Results show that, a large improvement was suitable for a poor water area. The other way around a small improvement was suitable for a rich water area. It is important for management to consider these factors.
  • 吉水 祥平, 大藪 崇司, 澤田 佳宏, 山本 聡, 藤原 道郎
    環境情報科学論文集 22 97-102 2008年  査読有り
    我が国における家庭部門のCO2排出量の伸びは著しく,抜本的な対策や施策が喫緊の課題である。本研究では,戸建住宅居住者に対して庭木のCO2削減効果に関するアンケート調査を行った。その結果,庭木のCO2削減効果に関する情報を与えた回答者は,情報を与えなかった回答者に比べ,CO2削減効果を理由に植栽プランを選択した割合が有意に高かった。また,情報を提示することで,緑化意識や環境意識の向上につながったという回答が得られた。以上のことから,一般住民に庭木のCO2削減効果を示すことが地域の緑化の原動力となり地球温暖化対策につながると推察された
  • 岩崎 寛, 山本 聡
    日本緑化工学会誌 33(1) 255-257 2007年8月31日  
    高速道路休養施設における緑地空間が利用者の運転によるストレスを緩和する効果について,生理的指標(唾液アミラーゼ)および心理的指標(SD法による印象評価)から検証を試みた。その結果,高速道路休養施設(SA)の建物内での休憩も,屋外のハーブ園での休憩もどちらも休憩によりストレスは緩和されたが,休憩後,運転を再開した際のストレスの上昇がハーブ園での休憩を行った場合の法が建物内での休憩よりも緩やかになることがわかった。また,このことは心理的指標であるSD法の結果からも言え,屋外の庭園における休憩時の心理的評価が屋内での休憩よりも高い評価を得られた。よって,SAのハーブ園や庭園における休憩は,屋内での休憩よりもさらに運転者の心と体をリラックスさせることが示唆された。
  • 岩崎 寛, 山本 聡, 石井 麻有子, 渡邉 幹夫
    日本緑化工学会誌 33(1) 116-121 2007年  査読有り
  • 井上 悠香, 大藪 崇司, 藤原 道郎, 山本 聡
    環境情報科学論文集 21 81-86 2007年  査読有り
    本研究は海岸埋立地という特殊環境の中で,樹木が健全に育つために必要な環境条件について明らかにした。海岸と直角方向に等間隔に植栽されたマテバシイとウバメガシを調査対象樹木とし,気象状況や土壌交換性ナトリウム濃度などの植栽環境調査および樹高・枝張り・最大光合成速度などの樹木の形状および生理生態調査を行った。その結果,海岸線からの距離と土壌交換性ナトリウム濃度の相関関係が高いこと,土壌交換性ナトリウム濃度の増加に伴い,成長量と生理活性が低下することが認められた。海岸埋立地において成長を維持するためには,海岸線から距離および土壌交換性ナトリウム濃度としてウバメガシでは48m,50.6mg/100g,マテバシイでは88m,25.0mg/100g であると考えられた。
  • 山本聡, 岩崎寛
    韓国造園学会 1 84-88 2007年  査読有り筆頭著者
  • 岩崎 寛, 山本 聡, 権 孝〓, 渡邉 幹夫
    日本緑化工学会誌 32(1) 247-249 2006年8月31日  
    近年、植物による癒しの効果に注目され、屋内空間においても多くの植物が配置されるようになった。しかし、それらが実際に人の生理的側面に与える効果に関する検証は少ない。そこで本研究では屋内空間における植物の有無が人のストレスホルモンに与える影響を調べた。その結果、観葉植物を配置した場合、無い場合に比べ、ストレスホルモンが減少したことから、室内における植物の存在はストレス緩和に効果があると考えられた。
  • 山本 聡, 長谷川 紀子, 藤原 道郎, 岩崎 寛
    ランドスケープ研究 69(5) 695-698 2006年3月27日  査読有り筆頭著者
    The rapidly aging society in recent years has been accelerating the shortage of workforce in primary industries. Consequently, agricultural landscapes, which used to be maintained by those industries, have also been undergoing a remarkable change. Agricultural landscapes, however, are one of the principal elements featuring the locality, and therefore should be taken as indispensable nowadays when local characteristics are made much of. Among agricultural landscapes, this study focused on grasslands, extracting some visual landscape components that people can recognize, aimed at providing fundamental materials in discussing effective measures for preserving local landscapes. The study showed that people have been aware of changes in grassland state due to seasonal transition or farming, viewing the presence of animals such as cattle as important in pasture landscapes. And the person who does not know the stock raising industry is higher than the person who knows at the evaluation of rural landscape scenery for example pasture. The possibility to improve the evaluation of them was suggested; how to showing these elements in rural landscapes; who sees the scenery?
  • 岩崎寛, 井上紗代, 山本聡
    ランドスープ研究 69(5) 447-450 2006年  査読有り
  • 上原 裕子, 大藪 崇司, 山本 聡, 岩崎 寛, 藤原 道郎
    環境情報科学論文集 20 77-80 2006年  査読有り
    分布拡大が問題となっているナルトサワギク(Senecio Madagascariensis)の生育特性を明らかにし、その情報の収集発信について検討を行った。ナルトサワギクの種子の発芽能力を調査した結果、1 年間貯蔵された種子でも発芽能力が充分に認められた。また、淡路島内の牧草地で作付けされている牧草を用いた実験を行った結果、牧草生育下に播種したナルトサワギクは発芽するものの生長しなかった。その時の平均葉長は、イタリアンライグラス190.8mm、エンバク295.4mmであり、地表面での積算日射量として8.5MJ/m2 および7.6MJ/m2 以下にすることでナルトサワギクの初期侵入を防ぐことが可能だと判明した。ナルトサワギクは「特定外来生物二次指定」にリストアップされ(2006年2月1日)、地域へ生態的特徴の情報発信を進めるとともにさらなる情報収集に関するシステムつくりが必要と考えられた。
  • 大野朋子, 山本聡, 前中久行
    ランドスケープ研究 69(5) 431-436 2006年  査読有り
  • 岩崎 寛, 山本 聡, 波多野 洋子
    日本緑化工学会誌 30(1) 352-355 2004年8月31日  
    園芸療法や植物療法により医療と植物の関係が密接になっている今日,病院における植栽や緑化が注目されている。そこで,本研究では兵庫県内の病院において,植栽状況の現地調査およびアンケートによる意識調査を行い,病院における植栽の現況を把握し,それらの問題点を抽出し,これからの病院における緑化のあり方を検討した。
  • 清水 理佳, 岩崎 寛, 山田 宏樹, 山本 聡, 新村 義昭
    日本緑化工学会誌 30(1) 348-351 2004年8月31日  
    庭園における適切な維持管理計画を策定する際の資料となることを目的とし、維持管理作業が植栽植物の生育に与える影響を調べた。その結果、土壌改良などの維持管理作業により光合成能が上昇するなどの傾向が見られた。また、植物生長ソフトAMAPを用いて管理の有無による景観シミュレーションを行った結果、庭園内の樹木は,維持管理作業によって、その樹形が保だれていること等が推測された。
  • 酒井拓, 山本聡, 前中久行
    日本造園学会誌ランドスケープ研究 67(5) 365-368 2004年  査読有り
    A pedestrian's gaze action is related to the feature of a sequence scene. It is thought that there are some garden scene elements which determine the course selection, and that those elements would have shown high fixation frequencies. This research, in order to confirm this assumption, aimed at clarifying pedestrian's visual recognition character over the garden scene elements by using eye-mark recorder in a Japanese garden. The results are as followings: Average gaze time was 0.15sec-0.2sec through the whole scene elements, pedestrian's once gaze time was quite short, and there was no differences in the each scene elements. However, the total gaze time to the flat bridge and the surface of water were in a higher rank among all scene elements, except plant leaves. Former two scene elements belong to the most important category in the element which forms the Japanese gardens. Since these two scene elements were frequently appeared as course selection motives by the questionary survey, it can be said that the "bridge" and the "water surface" are bearing the important role visually in the Japanese gardens. The total gaze time of pedestrian to the artificial scene elements area was higher than those of natural elements area in the scene for experiment. These results lead to the conclusion that different nature scene elements against the natural elements, which were easy to be fixed eyes on, are major factor for course selection.
  • 山本聡, 前中久行
    ランドスケープ研究 66(5) 675-678 2003年  査読有り筆頭著者
    The purpose of this study aimed to clarify the peculiarity to which they were passed for the rice field part and the terraced paddy field scenery among the rural area scenery. The aspect of the research is a visual recognition characteristic of the spectacle. Using the eye movement analysis elucidates the evaluation structure of man who evaluates the terraced paddy field scenery. And aimed to propose the new management technique turned to the maintenance of the terraced paddy field spectacle. As a result, the evaluation structure of the spectacle is different depending on the distance. The entire scenery becomes important in the distant view. The material such as flowers becomes important in the near view. It seems that the difference of the material do not influence the evaluation in the distant view.
  • 前中 久行, 石田 均, 山本 聡
    日本緑化工学会誌 27(1) 96-101 2001年8月  査読有り
    植物を一列に列植した場合の植栽間隔が, 植物の成長とその形状に及ぼす影響をみるために, ヒユAmaranthus tricolorをもちいてモデル実験を行った。植栽間隔を4, 8, 16, 32, 64cmとして, 成長や形状への影響を調査した。その結果, 草丈成長に対しては植栽間隔による差がみられなかった。一方, 根元直径の成長速度は, 植栽間隔に応じて小さくなり, 根元直径の上限値があると思われた。葉張り成長も, 植栽間隔に強く影響され, とくに列植方向には横断方向よりも強く抑制された。
  • 田川 ももこ, 山本 聡, 石田 均, 前中 久行
    日本緑化工学会誌 27(1) 359-361 2001年8月  
    植物の植栽において, 制限要因となる種々の環境条件のうち, 特に最低気温に着目し, 日本全国の平均年最低気温を算出するとともにそのデータを用いたクライメイトゾーンマップの作成を試みた。その結果, 通常用いられる標高による気温の逓減率であるー0.006℃/100mとは異なる逓減率が適当であると判断され, また, 緯度による逓減率も考慮した, 新しい逓減率での平均年最低気温を算出した。この算出された平均年最低気温を用い, 詳細なクライメイトゾーンマップを作成した。
  • 加藤 泰子, 山本 聡, 石田 均, 前中 久行
    ランドスケープ研究 64(5) 541-544 2000年  査読有り
    人工地盤上の緑化を行う際に,植物の生育上,必要な土壌中の保水量を探ることを目的とし,厚さ8cmの薄層土壌における土壌水分量と日射量を測定した。その結果,テイフトンシバによって緑化した試験区の蒸発散量は土壌中の水分量および日射量に相伴って増加し,試験区の違いには影響を受けていないことが分かった。そこで,土壌中水分が十分にある場合の緑化面からの蒸発散量は日射量あたり0.34mm/MJ/dayとして,夏季の気象データをもとに,人工地盤上の芝生についての必要な土層厚の試算をおこなった。その結果,8月の気象条件で不足する水分量を補うためには,軽量土壌では40cm程度の土層厚が必要であった。
  • 嶽山 洋志, 山本 聡, 加我 宏之, 下村 泰彦
    ランドスケープ研究 63(5) 649-652 2000年  査読有り
    戦前,日本で造成された公園墓地は大正12年に開設された井下清設計の多麿霊園をモテルとした例が多い。しかし第2次大戦後に新たに造成された公園墓地では,土地の有効利用を高める目的で井下清の設計理念と異なる例も多い。本研究では当初の設計理念を色濃く残す服部霊園と戦後の墓地造成によって出来た堺公園墓地との比較を通じて,堺公園墓地での緑地整備のあり方を考察する。その結果,墓域と緑地とが機能分化された堺公園墓地の評価が低く,墓地特有の厳粛さを喪失させているという問題点が明らかとなり,墓域と緑地との一体的整備が望ましく,墓域への高木の導入や墓所への潅木植栽の導入が求められる。
  • 杁浦 理子, 山本 聡, 下村 泰彦, 増田 昇
    ランドスケープ研究 62(5) 677-680 1999年  査読有り
    都心部には,歴史性を持った地区が数多く存在するものの,居住環境の視点からは更新が必要とされている。その更新に際しては歴史性の継承が課題といわれている。本研究の目的は地区の更新に際して考慮しておくことが重要と考えられる地区の歴史的蓄積と居住者の日常風景に対する嗜好性との関わりを探ることである。本研究では第一に地区の空間構造と歴史的建造物から地区の歴史的畜積を把握した。第二にヒアリング調査を通じて日常風景を構成する風景要素から居住者の日常風景に対する嗜好性を捉えた。その結果として,地区の歴史性と居住者の生活史が居住者の日常風景に対する嗜好性に大きく関与していることが明らかとなった。
  • 下村泰彦, 広野慎, 山本聡, 増田昇
    ランドスケープ研究 62(5) 639-642 1999年  査読有り
    本研究では,大阪市の都心業務地区で緑が集積して存在することによる環境保全に係わる効果を微気象,鳥類出現,景観評価の視点から,緑の集積度(街路上での天空状況,100m圏域内での緑被率)が異なる4地区を対象に比較考察した。結果,微気象に関する気温では8月測定から緑の集積度が高い今橋・安土両地区の方が全時間帯で0.6〜2.7℃気温上昇が抑制され,12月測定では16,17時台で0.2〜1.2℃気温低減が抑制されること。鳥類出現では今橋地区(7種97羽)が種数・個体数共に最多であること。景観評価では『ゆとり』『広がり』『開放感』等の空間量や『親しみ』『美しさ』等の修景面での評価が有意に高いこと等,緑の集積による効果が確認できた。
  • 赤澤 宏樹, 増田 昇, 下村 泰彦, 山本 聡
    ランドスープ研究 61(5) 705-710 1998年3月  査読有り
    日本の住宅密集市街地では,道路を含んだオープンスペースが生活空間として認知されているが,密集市街地の空間構造は多様なものであり,一様に生活空間として認知されているのではないと考えられる。本研究の目的は,住民の生活行動を通して,住宅密集市街地特有の空間構造と空間認知との係わりを探ることである。本研究では,第1に道路を含めたオープンスペースの分布形態から密集市街地の空間構造をとらえ,第2に生活活動圏域を指標として空間認知の圈域を調べ,第3に路地園芸を指標として空間認知の圈域を調べた。結果として,密集市街地における空間認知の構造には,空間の独立性と空間内部の段陰性が影響していることがわかった。
  • 山本 聡, 増田 昇, 下村 泰彦, 安部 大就, 福井 亘, 待谷 朋江
    ランドスケープ研究 61(5) 589-592 1998年  査読有り
  • 下村 泰彦, 増田 昇, 山本 聡, 有田 義隆
    ランドスケープ研究 61(5) 685-688 1998年  査読有り
    本研究では,大阪市の都心業務地区における民有地(公開空地)での連続緑化が果たす環境保全に係わる効果を,微気象,鳥類の生息,歩行者ルート選択,景観評価に視点をあて,緑化が連続する魚の棚筋と緑や公開空地のない御霊筋との比較により探った。結果,連続緑化は環境保全に係わる効果として,魚の棚筋では8月測定で最高20℃,9月測定で最高06℃気温の上昇を抑制し,12月測定で最高1.9℃気温の低減を抑制した。また,魚の棚筋の方が鳥類の種や個体数共に2倍以上の差で多く確認できた。さらに魚の棚筋の方が,景観評価では全項目で平均評価点が約1点高いことや歩行者ルート選択(歩行者の87.5%)にも影響がみられ修景効果を確認できた。
  • 大西 文秀, 増田 昇, 下村 泰彦, 山本 聡, 安部 大就
    ランドスケープ研究 61(5) 737-742 1997年  査読有り
    本研究では,人口,降水量,森林蓄積量,土地利用形態などの地域環境要素による地域環境量とライフスタイルや技術水準などにより設定される単位負荷量の関数として地域環境容量を捉え,1975年と1991年の二時期での比較試算によりその変動量,変動要因,変動構造,変動速度の考察を行った。淀川水系と大和川水系における分析からCO_2固定容量では単位負荷量は微増したが地域環境量の増大により上昇傾向にあること,また,水資源容量では地域環境量は減少したが単位負荷量の減少によりさらなる減少傾向を抑えることができたことなどが明らかになった。
  • 山本 聡, 下村 泰彦, 紀田 和巳
    日本造園学会誌ランドスケープ研究 60(5) 671-674 1997年  査読有り
    本研究では,淀川河川公園の中がら自然環境の保全・育成を目的とした自然地区と自然の中で遊び,学ぶことを目的とした野草広場地区を対象とし,利用者の行動や自然との共生といった観点がら空間整備のあり方を探った。その結果,利用者はより自然度の高い空間を望んでおり,徒歩圏外から訪れる人や高齢者はその傾向が強いことが明らかとなった。特に,自然地区の中のヨシの群落地区では自然を守りつつも積極的な自然との触れ合いが求められ,多様な利用施設の存在する野草広場地区では自然度を低めない空間整備や形態を維持した自然回復策が求められでいることが明らかとなった。
  • 王 秀琴, 安部 大就, 増田 昇, 下村 泰彦, 山本 聡
    第31回日本都市計画学会学術研究論文集 31 127-132 1996年  査読有り
  • 車 文韜, 安部 大就, 増田 昇, 下村 泰彦, 山本 聡
    第31回日本都市計画学会学術研究論文集 31 19-24 1996年  査読有り

MISC

 56

書籍等出版物

 4

共同研究・競争的資金等の研究課題

 12