友滝 愛, 横田 慎一郎, 岩穴口 孝, 村岡 修子, 宮原 真紀, 伊藤 沙紀子, 青木 美和, 板東 由美, 石井 香奈子, 岡部 春香, 矢口 菜穂, 本田 順子, 深堀 浩樹
日本医療情報学会看護学術大会論文集 2018年7月
看護情報学の人材育成および研究実施体制を促進するための示唆を得ることを目的に、臨床看護師が行う看護研究の現状と課題について、医学中央雑誌Web版を用いて2008年〜2017年の原著論文を対象に検索を行い、得られた99件を分析した。その結果、臨床看護師が行う臨床看護研究の実施に伴う困難や課題に関する研究内容に大きな変化はなく、研究の実施環境の抜本的な改善が図られていない可能性が示唆された。一方、看護情報学分野の研究の特徴である組織に蓄積された医療データの利活用に関する直接的な記述は見当たらず、既存データを利用する研究に必要な専門知識やスキルを有する看護情報学の専門家の不足が、臨床看護研究における既存データの利活用を妨げている可能性があると考えられた。