吉次 研二, 岸本 和昌, 竹村 匡正
日本医用画像工学会大会予稿集, 43回 146-147, Aug, 2024
深層学習を用いた画像分類が近年,医療に応用されているが,医用画像の多くは良性と悪性のような所見の違いで不均衡なデータ構成になっていることが珍しくない。機械学習による不均衡なデータ構成を持つ画像の分類は,数の多いデータの影響で数の少ない所見の画像の検出が困難な場合が多い。多くの研究はこの問題を深層学習で解決しようとしているが,本研究ではレディオミクス特徴量という数値特徴量に基づく分類に置き換えて,少ないデータを多いデータと同じ数にアップサンプリングすることで,定量的に良悪性の分類を改善できるのではないかと考えた。画像から算出したレディオミクス特徴量をSMOTE,BorderlineSMOTE,SVMSMOTE,ADASYNの4つ方法でアップサンプリングしてランダムフォレストアルゴリズムで分類した結果,深層学習による画像分類に比べて高い汎化性と堅牢性が示唆された。(著者抄録)