大井千鶴, 諸田直実, 今泉郷子, 三次真理, 山本摂子, 三觜久美子, 高橋梓
武蔵野大学看護学部紀要 (第12号) 49-55 2018年3月 査読有り
2012年に中央教育審議会から示された学士課程教育の質的転換への方策では、能動的学修(アクティブ・ラーニング)への期待が示された。成人看護学領域では、更なる能動的学修に向けて、学生が、本学看護学部のディプロマポリシーに向かう実習に取り組むことを促進する目的で、成人看護論実習ルーブリック評価表を作成した。作成にあたり、DannelleとAntoniaが示すルーブリックの構成要素を参考にし、1年間12回に渡る検討会を通して、成人看護論実習を担当する全教員で、《評価尺度》と《評価基準》について納得がいくまで話し合い、合意を得る過程を辿った。《評価尺度》には本学履修要覧の5段階成績区分の他、[自立度]と[個別性]を評価軸として設けた。また、《評価基準》の作成を、既に作成されていた評価観点ごとに《評価尺度》に沿って進めた。その際、本学の学生が達成してきた具体的な学習事象を手がかりに言語化する等、3つの視点と4つの手順に従う過程を経て完成に至った。(著者抄録)