小沢哲史
和洋女子大学紀要 53 155-166-166 2013年3月 査読有り
近年、日本では少年犯罪に対する関心が高まり、実態以上に過大視する傾向が強まっているとされる。これを「少年犯罪に対する過大視現象」とする。この現象については実態の把握が十分ではなく、この現象をどのように説明すべきか、その影響は何かなど不明な点も多い。本論文は第一に、この現象の実態をより明確に把握するため、高校生、大学生、幼稚園児の母親、50 〜70歳代の計4グループ、合計183名を対象に、平成17年度内閣府調査の質問文を精緻化した調査を実施した。第二に、少年犯罪の過大視現象をどのように捉えるのかについて学際的議論を行った。最後に、過大視現象が青少年の発達に与える影響について論じた。