安達 淳, 根岸 正光, 土屋 俊, 小西 和信, 大場 高志, 奥村 小百合
情報の科学と技術 53(9) 429-434 2003年
我が国の学術論文の多くは欧米の雑誌に掲載され,海外に流出している。一方,国内の大学図書館が購入する外国雑誌のタイトル数は,急激に減少している。欧米ではSPARCという大学図書館活動が組織され,日本でも,電子ジャーナルのコンソーシアム契約など学術コミュニケーションに対する変革が始まっている。しかし,日本の学協会等の学術雑誌は,いまだ国際化や電子ジャーナル化への対応が不十分であり,電子的流通に対するビジネスモデルが未発達である。こうした問題点を解決するため国立情報学研究所は,科学技術振興事業団や国内外の大学図書館と連携して,国際学術情報流通基盤整備事業(SPARC/JAPAN)を開始した。