川南公代, 齋藤泰子, 小山千秋, 坂野朋未, 服部真理子, 小野恵子, 尾内雅子
武蔵野大学看護学研究所紀要 (19) 21-30 2019年3月 査読有り
目的:保健師選択制導入後の平成27年度と平成28年度に行政機関の臨地実習において体験した家庭訪問における学生の学びを年度ごとに分析し、卒業時の到達目標との関連を明らかにする。方法:平成27年度16名、平成28年度15名の学生の学びは、実習記録から抽出し整理した。学びは、類似性に従って分類、集約し年度ごとに分析した。次に、各年度の学びのサブカテゴリーと到達目標の小項目71項目との類似性を整理した。結果:学生の学びは、平成27年度の34サブカテゴリー、14カテゴリー、9コアカテゴリー、平成28年度の38サブカテゴリー、16カテゴリー、11コアカテゴリーに集約された。到達目標の小項目71項目とサブカテゴリーの類似性があった小項目数は47項目、類似性がなかった小項目数は24項目であった。考察:本研究のコアカテゴリーと先行研究の学びと類似性があった6コアカテゴリーは、学生が家庭訪問の実習体験をとおして習得できる学びであることが示唆される。サブカテゴリーと類似性がなかった到達目標の小項目24項目については、家庭訪問を含む実習、講義や演習の内容を検討していくことが必要と考えられる。(著者抄録)