研究者業績

飯田 和也

イイダ カズヤ  (Kazuya Iida)

基本情報

所属
武蔵野大学 教育学部 教育学科 准教授
学位
博士(理学)(2015年3月 東京工業大学)
修士(教育学)(2009年3月 千葉大学)
修士(理学)(2011年3月 東京大学)

連絡先
k-iidamusashino-u.ac.jp
研究者番号
11000555
J-GLOBAL ID
202401007482541569
researchmap会員ID
R000065303

①理科教育

地学や理科が専門でなくとも、準備に時間をかけずに利用できる理科教材の開発を目指しています。特に、一人一台端末を利用した教材開発を行っています。

【教材のHP】https://sites.google.com/view/ashitanochigaku/%E7%90%86%E7%A7%91%E3%81%AE%E6%95%99%E8%82%B2

 ②総合的(探究的)な学習

ICTを利用した地域教材の開発と、それらを用いた総合的(探究的)な学習のカリキュラム作成を行っています。


経歴

 1

論文

 17
  • 飯田 和也
    理科教育学研究 65(1) 59-71 2024年7月31日  査読有り筆頭著者
    本研究は,火成岩の観察における双眼実体顕微鏡と偏光顕微鏡の使用が,生徒にどのような影響を与えるのか評価することを目的とした。本研究では,中学生219人を対象とした授業実践の結果から,以下の3点が明らかになった。1点目は,「興味・関心」に与える影響である。双眼実体顕微鏡観察と偏光顕微鏡観察を比較すると,火成岩の顕微鏡観察における興味・関心は同程度であることが明らかとなった。2点目は,「肉眼観察と顕微鏡観察の関連」に対する生徒の意識である。本授業実践においては,どちらの顕微鏡を使用しても,肉眼観察で得られない情報を得られたと感じていた。3点目は,「肉眼観察における理解度」への影響である。授業実践の結果から,偏光顕微鏡よりも双眼実体顕微鏡を利用した方が,火山岩と深成岩の分類において組織に着目する傾向が高かった。
  • 飯田 和也, 久保田 善彦
    日本教育工学会論文誌 48(1) 191-205 2024年5月30日  査読有り筆頭著者責任著者
    本研究では,地形の理解に基づいた浸水予想に着目し,3DCG教材と実物模型教材が地形の理解にどのような影響を与えるのか検討した.授業実践の結果から,以下の3点の知見が得られた.1点目は,教材単体での効果である.統計分析の結果から,谷や台地などの特徴的な地形に関しては,どちらの教材でも平面地形図に比べて有意に浸水予想が正確になることがわかった.2点目は,教材の組み合わせによる効果である.両教材を使用することにより,台地上の窪地などの微地形における浸水予想が,単体での観察に比べて正確になることがわかった.3点目は,地形の理解に与える影響の違いである.計量テキスト分析から,3DCG教材は拡大・縮小できる点が,立体模型教材は触覚を用いる点が,地形の理解に有用だったことが示唆された.
  • 相川 充弘, 飯田 和也, 岩田 真, 福之上 嘉刀
    日本科学教育学会研究会研究報告 38(4) 65-68 2024年3月16日  
    現在,高校「地学基礎」教科書(以下,地学基礎)で取り上げられている重要語(太字で記された語句)は,各教科書ごとに内容や個数が異なる実態がある.そこで地学基礎で必ず学ぶべき重要語は何であるかについて,地学及び理科教育関係者に対してアンケート調査を行った.その結果,「自然との共生」および「岩石鉱物」両分野について,回答者が重要と思われる用語にはばらつきがあり,複数の教科書で掲載されている重要語とは必ずしも一致しないことが明らかになった.
  • 武田 舞子, 飯田 和也
    日本科学教育学会研究会研究報告 38(3) 81-84 2024年3月9日  
    個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指した活動として「自己決定できる場面」,「地域資源や人材を活用した場面」を取り入れた地域の地形に関するパンフレット作成活動を行い,その効果を検証した. 中学1年生「地層から読み取る大地の変化」の単元を11時間で実施し,前半の5時間では基礎的・基本的な知識の習得,中盤の4時間では前半の授業で習得した知識を活用した地域の地形に関するパンフレットづくりを行った.パンフレットづくりでは,誰とどのように何を活用しながらパンフレットを作成するのかを生徒が自由に選択しながら活動を行えるようにした.成果として地域の地形や地質の特徴と既習事項を関連付けながら学習を行うことができた.また生徒に実施したアンケートより57%の生徒はこのような学習活動に肯定的な意見を示した.
  • 飯田 和也, 岩田 真, 福之上 嘉刀, 相川 充弘
    日本科学教育学会研究会研究報告 38(3) 85-88 2024年3月9日  筆頭著者
    本研究では,箱根火山野外学習の事前指導として,3DCGを利用した地質図を開発し,野外学習の参加者を対象として授業実践を行った.先行研究から,野外学習の事前指導は,野外学習自体の学習効率を向上させる際に重要であることが示唆されている.事前指導で留意する点の1つとして,地理的要因が重要であることが示唆されていることから,本研究では野外学習を行う地域の地理的な特徴がわかるよう,3DCG地質図の開発を行った.事前学習において3DCG地質図を利用することにより,生徒は特徴的な地形に対して注目することがわかった.また,およそ半数の生徒は,対象地域の地質の違いにも着目していることがわかった.これらの結果から,3DCG地質図を用いることにより,野外学習を行う地域の地理的な特徴の理解を助けることが示唆された.
  • 飯田 和也, 久保田 善彦
    日本科学教育学会研究会研究報告 38(2) 273-278 2023年12月9日  筆頭著者責任著者
    (本研究では,AR表示が可能な恐竜の骨格3DCG教材を開発し,中学生を対象とした授業実践を行った.授業実践で得られた生徒の記述に関するテキストマイニングから,恐竜の骨格3DCG教材その教育効果を評価した.その結果,以下の2点が明らかになった.1点目は,生徒が恐竜の骨格3DCG教材からどのようなことを読み取るかに関してである.生徒は,恥骨,坐骨,腸骨などの関係性に着目し,骨格の特徴を読み取ることが明らかとなった.2点目は,恐竜の骨格3DCG教材が生徒の興味関心に与える影響である.生徒は,教材の特徴として「大きさ」と「骨格の特徴の理解」を評価しており,これらの特徴が,生徒の興味関心に影響を与えている可能性が示唆された.
  • 飯田 和也, 雲財 寛, 久保田 善彦
    理科教育学研究 63(3) 457-471 2023年3月31日  査読有り筆頭著者責任著者
    本研究の目的は,以下の2点である。1点目は,従来よりも作成が簡単で,地層に対する空間的な理解をより支援できるようなVR教材の作成手法を開発することである。2点目は,作成したVR教材の効果を検証することである。1点目の目的を達成するために,本研究では3DモデルとGoogle Earthを組み合わせたVR教材の作成手法を開発した。2点目の目的を達成するために,中学2年生171名を対象に授業実践を行い,その効果を,ユーザビリティと理解度の観点から検証した。その結果,さまざまな方向から地層を観察することのできる3Dモデルは,地層の傾きに対する空間的な理解を支援できることが示唆された。
  • 飯田 和也, 久保田 善彦
    科学教育研究 47(4) 321-333 2023年  査読有り筆頭著者責任著者
  • 飯田 和也, 久保田 善彦
    日本科学教育学会研究会研究報告 37(4) 29-34 2022年12月18日  筆頭著者責任著者
    大規模な風水害の発生に伴い,都市部でも浸水被害が懸念されている.各自治体では水害ハザードマップが準備されているが,その読み取りは困難なことが示唆されている.そこで,本研究では,都市部の地形図および水害ハザードマップを3DCG化し,オフラインでもタブレット端末(Apple社製iPad)でAR表示できる手法を開発した.さらに,開発した教材を使用し,中学生を対象とした授業実践を行った.授業実践の結果から,平面の地形図に比べ,立体地形図では浸水予測地点の精度が向上することがわかった.また,避難経路を考える上で,立体水害ハザードマップを参照することにより,浸水範囲を判断材料とする生徒が増えることが確認された.さらに,生徒の教材に対する評価から,立体水害ハザードマップは,地形と浸水地点の関係を把握しやすいことが示唆された.このような特徴は,地形図を学習する前の小学生にとって特に有効な可能性がある.
  • Kazuya Iida, Hikaru Iwamori, Yuji Orihashi, Taeho Park, Yong Joo Jwa, Sung Tack Kwon, Tohru Danhara, Hideki Iwano
    Island Arc 24(2) 205-220 2015年6月1日  査読有り筆頭著者
    The spatiotemporal distribution of Cretaceous-Paleogene granitic rocks in southwestern Japan is investigated to understand the origin of the granitic batholith belt and to reconstruct the tectonic setting of emplacement. New U-Pb zircon ages for 92 samples collected from a region measuring 50km (E-W) by 200km (N-S) reveals a stepwise northward younging of granitic rocks aged between 95 and 30Ma with an age-data gap between 60 and 48Ma. Based on the spatiotemporal distribution of granite ages, we examine two plausible models to explain the pattern of magmatic activity: (i) subduction of a segmented spreading ridge and subsequent slab melting (ridge-subduction model), and (ii) subduction with a temporally variable subduction angle and corresponding spatial distribution of normal arc magmatism (subduction angle model). We optimize the model parameters to fit the observed magmatism in time and space, and compare the best-fit models. As to ridge subduction model, the best-fit solution indicates that the spreading ridge started to subduct at approximately 100Ma, and involved a 45-km-wide section of the ridge segment, a subduction obliquity of 30°, and a slow migration velocity (∼1.6cm/y) of the ridge. These values are within the ranges of velocities observed for present-day ridge subduction at the Chile trench. On the other hand, the best-fit solution of subduction angle model indicates that the subduction angle decreases stepwise from 37° at 95Ma, 32° at 87Ma, 22° at 72Ma, to 20° at 65Ma, shifting magmatic region towards the continental side. These results and comparison, together with constraints on the geometry of the tectonic setting provided by previous studies, suggest that the ridge subduction model better explains the limited duration of magmatism, although both models broadly fit the data and cannot be ruled out.
  • 長屋 邦彦, 飯田 和也, 石田 剛, 香取 宏祐, 清治 夏美, 斉藤 富士子, 田中 千春, 松浦 麻加, 高橋 典嗣, 山崎 良雄
    日本科学教育学会研究会研究報告 21(5) 73-76 2007年  
    地学に於いて実物を観察することは空間概念、時間的概念を育成するのに有効である。しかし、野外観察は時間や観察場所などの都合により、あまり行われていない。この状況を改善するために地域の素材を活かした地球探検隊の実践を行った。この実践では地域にある地学的素材をそれぞれワークシートにまとめ、これを組み合わせることで参加者のニーズに応えた観察プログラムを作成した。第1回地球探検隊は銚子・犬吠埼と養老渓谷で、第2回地球探検隊は塩原でそれぞれ、1泊2日及び2泊3日の日程で実施した。この活動に参加した児童生徒は熱心に観察活動に取り組み、楽しみながら地質に関する学習を行い、地層の広がりを認識したり古環境の推定を行うことで地学的概念を深めることができた。
  • 飯田 和也, 高橋 典嗣, 長屋 邦彦, 山崎 良雄
    日本科学教育学会研究会研究報告 21(5) 77-80 2007年  筆頭著者
    露頭観察はその地域の地質を理解するための基本的な作業である。しかし、地域により地質は大きく変わるため、特定地域における指導法が必要である。本研究では、城ヶ島巡検において参加者40名に条件を変えてスケッチを3回作成させ、巡検後のアンケートにおいてスケッチと地学用語についての自己評価を行わせた。その後、露頭で観察できる内容を項目分けし、これらの項目を色、粒形、堆積構造、構成物質の4観点に分け、作成させたスケッチの検証を行った。各項目・各観点において、スケッチとアンケートの評価・比較を行うことで、城ヶ島の露頭観察における効果的な指導法を4観点ごとに考察した。この考察から、城ヶ島では、各観点で指導における注意点が異なることを明らかにした。
  • 飯田 和也, 中條 圭一, 富川 奈津子, 山崎 良雄, 高橋 典嗣
    日本科学教育学会研究会研究報告 22(3) 49-52 2007年  筆頭著者
    本研究では赤山地下壕跡および館山市宮城の教材化を目的とした地質調査を行い、立体的地学教材の開発を行った。赤山地下壕跡では狭い範囲で様々な方位・角度の地層断面を直接観察できる。複雑な視点移動をすることなく地層を立体的に認識できるため、地学野外観察の導入に適していると考えられる。開発した教材をもとに地学野外実践案を作成し、大学生を対象として実践をおこなった。

MISC

 10
  • 飯田和也, 久保田善彦
    全国地学教育研究大会・日本地学教育学会全国大会講演予稿集(Web) 2023-77th 2023年  
  • 飯田和也, 久保田善彦
    日本理科教育学会全国大会発表論文集(Web) (21) 2023年  
  • 飯田 和也
    日本科学教育学会年会論文集 47 541-542 2023年  
    本研究では、箱根火山野外学習の事前指導として、3DCGを利用した地質図を開発し、野外学習の参加者を対象として授業実践を行った。先行研究から、野外学習の事前指導は、野外学習自体の学習効率を向上させる際に重要であることが示唆されている。事前指導で留意する点の1つとして、地理的要因が重要であることが示唆されていることから、本研究では野外学習を行う地域の地理的な特徴がわかるよう、3DCG地質図の開発を行った。事前学習において3DCG地質図を利用することにより、生徒は特徴的な地形に対して注目することがわかった。また、およそ半数の生徒は、対象地域の地質の違いにも着目していることがわかった。これらの結果から、3DCG地質図を用いることにより、野外学習を行う地域の地理的な特徴の理解を助けることが示唆された。
  • 飯田和也
    日本地球惑星科学連合大会予稿集(Web) 2021 2021年  
  • 岩田真, 飯田和也, 宮嶋敏
    日本地球惑星科学連合大会予稿集(Web) 2021 2021年  

書籍等出版物

 4

講演・口頭発表等

 12
  • 飯田和也
    日本理科教育学会全国大会 研活大作戦~仲間とつながろう~ 2023年9月24日  招待有り
  • 飯田 和也
    日本科学教育学会年会 2023年 一般社団法人 日本科学教育学会
    本研究では、箱根火山野外学習の事前指導として、3DCGを利用した地質図を開発し、野外学習の参加者を対象として授業実践を行った。先行研究から、野外学習の事前指導は、野外学習自体の学習効率を向上させる際に重要であることが示唆されている。事前指導で留意する点の1つとして、地理的要因が重要であることが示唆されていることから、本研究では野外学習を行う地域の地理的な特徴がわかるよう、3DCG地質図の開発を行った。事前学習において3DCG地質図を利用することにより、生徒は特徴的な地形に対して注目することがわかった。また、およそ半数の生徒は、対象地域の地質の違いにも着目していることがわかった。これらの結果から、3DCG地質図を用いることにより、野外学習を行う地域の地理的な特徴の理解を助けることが示唆された。
  • 飯田和也, 久保田善彦
    日本理科教育学会全国大会 2023年
  • 飯田和也, 久保田善彦
    全国地学教育研究大会・日本地学教育学会全国大会 2023年
  • 飯田 和也, 岩田 真, 今野 良祐, 冨樫 民樹, 宮嶋 敏
    地球惑星科学連合大会 2022年5月22日  招待有り

共同研究・競争的資金等の研究課題

 3

学術貢献活動

 6

社会貢献活動

 8

実務経験を有する者についての特記事項(教育上の能力)

 2
  • 件名
    私立小学校教員
    年月日(From)
    2014/04/01
    年月日(To)
    2015/03/01
  • 件名
    私立中高教員
    年月日(From)
    2015/04/01
    年月日(To)
    2024/03/31

資格・免許

 3
  • 件名
    小学校専修免許状
    年月日
    2009/03/31
  • 件名
    中学校理科専修免許状
    年月日
    2009/03/31
  • 件名
    高等学校理科専修免許状
    年月日
    2009/03/31