研究者業績

高瀨 央

タカセ ヒサシ  (Hisashi Takase)

基本情報

所属
武蔵野大学 経営学部 経営学科 教授
学位
学士(商学)(慶應義塾大学)
修士(商学)(中央大学)

J-GLOBAL ID
201701003358714137
researchmap会員ID
B000271177

研究キーワード

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学歴

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MISC

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  • 高瀨 央
    武蔵野大学政治経済研究所年報 (5) 173-204 2012年5月  
    日本においては、従来、棚卸資産の期末評価は取得原価によることを原則とし、低価基準は代替的測定(評価)方法としてその適用が容認されるという位置づけであったが、低価基準を原則的測定方法とする会計基準が公表されるにいたっている。棚卸資産評価にかんする新基準の公表について、これを会計基準の国際的収斂の一環として無条件に受容するあるいは受容せざるを得ないような風潮にあるが、新たな基準の背後にある考え方やそこで求められている会計処理の解釈について、さらなる議論ないし検討が必要な部分が残されているように思われる。そこで、本稿では、まず、低価基準ないし棚卸資産にかんする会計についての議論の前提となる会計の体系的枠組みを確認する。そのうえで、この会計の枠組みに照らしながら、低価基準を棚卸資産の原則的評価方法とする有力な根拠のひとつとなっている「保守主義」概念について、低価基準とのかかわりと両者の概念の変容を
  • 北海道情報大学紀要 17(2) 25-43 2006年3月  査読有り
    本稿では,固定資産の減損処理と,会計処理上これと高い類似性を看取できる棚卸資産の低価基準を俎上に載せ,簿価切り下げの一般的な論拠について検討する。まず,低価基準と減損処理の対象となる費用性資産とその減価の特質について検討したうえで,低価基準と減損処理とは,ともに費用性資産の原価配分精緻化の一過程を担うものとして位置づけられることを指摘する。さらに,低価基準と減損処理とは,ともに有用性の喪失を契機とした評価切り下げであり,したがって両者によって切り下げられた簿価は,取得原価を上限とした「回収可能原価(有用原価)」としての意味を有することを示し,費用性資産の測定局面においては,あくまで取得原価を一般的評価基準とみなすことが妥当であると主張する。
  • 経理研究 (48) 445-457 2005年3月  
    本稿では,ともに固定資産の臨時的な減価を表現する手段とみなせる臨時償却と減損との関係,また,減損処理の導入意義について吟味する。まず,固定資産の臨時的減価とは,資産取得当初には想定外の追加的な用役残存量の減少であり,これが生じる要因が複数あるにもかかわらず,固定資産の臨時的な減価が生じるすべてのケースをひとり臨時償却の手続が表現してきたことを指摘する。これを承け,臨時償却のみでは臨時的な減価が生じるあらゆるケースを反映できず,そこに無理ないし矛盾が生じることを主張し,この臨時償却では反映できない臨時的減価の表現手段の必要性に,減損会計導入の意義をみる。
  • 税経通信 58(4) 164-174 2003年4月  
    収益・費用アプローチと資産・負債アプローチという2つの異なる会計(利益)観が,2つの異質な減価償却概念が存在するという減価償却固有の問題を生じさせるだけでなく,減損会計に関連して,減損概念をも不明確なものにしている原因となり,ひいては減損と減価償却との間に理論的な矛盾・齟齬を生じさせていることを論じる。
  • 大学院研究年報 (31) 33-45 2002年2月  
    固定資産の費用化にかかる会計処理として伝統的に用いられている減価償却の手続と,これに加えて近時導入された,固定資産の収益性の低下が認められるさいに行う減損の会計処理との関係,さらにはこの両者の関係から認められる問題点を,収益・費用アプローチと資産・負債アプローチという2つの会計(利益)観に関連づけて論じる。

書籍等出版物

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  • 友岡賛, 小渕究, 中山重穂, 高瀨央, 高田京子, 関口了祐, 今野喜文, 鷹野宏行 (担当:共著)
    慶應義塾大学出版会 2009年4月
    担当:第5章「認識,測定,および伝達の原則」(総ページ239ページ,うち48ページ分を担当) 本章(第5章)では,会計を認識,測定,および伝達の3段階に分け,各段階において会計理論上肝要視される諸原則について,些か詳しい論述がなされる。

講演・口頭発表等

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  • 日本会計研究学会第79回東北部会 2010年11月
    わが国における棚卸資産の評価基準が原価基準から低価基準へと変更されたことに伴い,低価基準適用の論拠のひとつとなっている「保守主義」概念について,低価基準とのかかわりと両者の概念の変容を明らかにした。
  • 岩手大学経済研究会 2009年12月
    近年,急速にすすむ会計基準の国際的なコンヴァージェンス(収斂)の動向を整理し,会計基準のコンヴァージェンスによって生じる企業会計の基本的思考の変容とその方向性について検討した。
  • 日本会計研究学会第65回北海道部会 2004年5月
    固定資産のかかる会計処理としてつとに行われている臨時償却と,新たに制度化された減損との関係について検討し,そこから見出される減損処理制度化の意義を考察した。
  • 小樽商科大学会計研究会 2003年5月
    固定資産の収益性の低下が認められるさいに行う減損の会計処理について,従来行われている会計処理も含めた固定資産会計全体における位置づけないし期待される役割について検討した。

メディア報道

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