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三浦 一朗

ミウラ イチロウ  (MIURA ICHIRO)

基本情報

所属
武蔵野大学 文学部 教授
学位
学士(文学)(東北大学)
修士(文学)(東北大学)
博士(文学)(東北大学)

J-GLOBAL ID
201501013888998985
researchmap会員ID
B000245130

委員歴

 6

論文

 19
  • 三浦 一朗
    怪異を読む・書く 385-401 2018年11月  招待有り
  • 読本研究新集 7 47-63 2015年6月  査読有り
    「死首の咲顔」では微笑む宗の死首を通じて、彼女が本当に欲しかったものと比べればほんのささやかなことに幸せを感じ、そのわずかな幸せに安んじて死んでいく宗のけなげさ、いじらしさが描かれる。そして同時に、そのように五蔵への一途な愛情を貫き、貞操にかへて命を落とした「身さひはひなき」宗が、世間からはそのように理解されず、むしろ命を賭して義と信を貫いた誉れ高い烈女として祭り上げられ、語り継がれていく様が悲劇として描かれていることを明らかにした。
  • 三浦 一朗
    弘学大語文 40(40) 31-38 2014年3月  
    蘇東坡「西湖」は美人西施の「淡粧濃沫」になぞらえることで、西湖という一つの地の晴雨それぞれに素晴らしい魅力を描き分けた。これに対して『おくのほそ道』は、「松島」「象潟」の二章で蘇東坡詩を踏まえながらも違いを設け、「松しまはわらふがごとく、象潟はうらむがごとし」と、一人の美人の異なる風情、すなわちその晴れやかな笑顔と、美しさの中にも憂いを帯びた面影とになぞらえることによって、二つの著名な歌枕が面影を通わせつつもそれぞれに素晴らしい魅力を持つことを描き分けている。そこにこそ、蘇東坡詩を踏まえた『おくのほそ道』の独創性があることを明らかにした。
  • 三浦 一朗
    京都語文 19 74-88 2012年11月  招待有り
    本稿では『雨月物語』所収九編が相互にどう関わり合うのかについて論じた。九編は各々が示す関心や問題意識のあり方から概ね三つの作品群に分かれる。(1)「貧福論」や「仏法僧」に見られる現実の不可測性に対する強い関心は、人は望まずとも不可避的に道を踏み外しうるという無気味な現実認識を示す「吉備津の釜」において、為すべき道と人間の「性」との関係を問うことへと発展を見せる。その「吉備津の釜」の作品世界はさらに、(2)よく美徳をなした人間が報いられることの余りに少ない世の不条理を詠歎的に描く「菊花の約」や「浅茅が宿」、また、(3)悪は悪と見定めつつも罪を犯した者たちに対して柔軟な人間観を示す「白峯」「夢応の鯉魚」「蛇性の婬」「青頭巾」へと連続する。その全てに、不条理さを抱えた現実状況に対する複眼的な認識態度が通底し、端々に人間を見る眼差しの優しさ、温かさが滲む。これが本稿の提示する『雨月物語』全体の見取り図である。

MISC

 9

書籍等出版物

 10
  • 兵藤裕己、中野幸一、青木健、伊藤聡、菊池隆雄、工藤玄之、三嶌顕一、三浦一朗、吉井美弥子
    桐原書店 2023年2月 (ISBN: 9784342121050)
  • 兵藤裕己、中野幸一、青木健、伊藤聡、菊池隆雄、工藤玄之、三浦一朗、三嶌顕一、吉井美弥子 (担当:共著)
    桐原書店 2022年2月 (ISBN: 9784342121029)
  • 菊地勇夫, 荒武賢一朗, 籠橋俊光, 兼平賢治, 菊池慶子, 高橋美由紀, 高橋陽一, 三浦一朗, 宮田直樹 (担当:共著, 範囲:第七章第五節「岩沼の文学・文化」(pp.396-417))
    岩沼市 2021年3月
  • 三浦 一朗 (担当:共編者(共編著者), 範囲:第一〇章第二節、第五節、第六節)
    岩沼市 2019年3月
    宮城県岩沼市の歴史をたどる。第6巻は近世の岩沼に関する資料集。三浦は第一〇章第二節「『おくのほそ道』と武隈の松」、同第五節「往来物」(一部)、同第六節「岩沼出身の知識人鈴木雨香の文事」の編集・解題を担当。
  • 『浮世草子大事典』編集委員会編 (担当:分担執筆, 範囲:『敵討浮田物語』(PP.195-196)、『楠軍法鎧桜』(PP.239-240)、『風流酒水石亀』(PP.711-712)、『風流神代』(PP.713)、『武道継穂梅』(PP.743-744)、『武勇双級巴』(PP.751-752)、『文武酒食財』(PP.755-756))
    笠間書院 2017年10月 (ISBN: 9784305708472)

講演・口頭発表等

 10
  • 平成27年度日本文芸研究会第2回研究発表会 2015年12月5日 日本文芸研究会
    『春雨物語』「樊噲」について、従来問題とされてきた樊噲の父殺しとその後の開悟という設定の典拠として、『大般涅槃経』『教行信証』をはじめとする仏教経典や仏書、また『今昔物語集』『三国伝記』など種々の説話集に見える阿闍世説話の存在を指摘した。特に、樊噲が抱える父殺しに対する悔恨や罪悪感を書き込む文化五年本との関係が密であることを指摘し、それらの事実を踏まえた作品末尾の解釈について言及した。
  • 日本文芸研究会第66回研究発表大会 2014年6月15日 日本文芸研究会
    後に同題で論文化。同拙稿の概要を参照されたい。
  • 井上諭一, 川浪亜弥子, 佐々木正晴, 以上, パネリスト, 三浦一朗, コーディネータ, 生島美和
    平成25年度弘前学院大学文学フォーラム 2013年1月26日 弘前学院大学文学部
  • 弘前学院大学国語国文学会平成23年度夏季大会 2011年7月9日 弘前学院大学国語国文学会
    後に「「浅茅が宿」篇名小考」として論文化。同拙稿の概要を参照されたい。
  • 日本文学協会第26回研究発表大会 2006年7月16日 日本文学協会
    後に同題で論文化。同拙稿の概要を参照されたい。

共同研究・競争的資金等の研究課題

 3

学術貢献活動

 1

社会貢献活動

 2

教育内容・方法の工夫

 3
  • 件名
    視聴覚教材の活用
    年月日(From)
    2004/04/01
    年月日(To)
    2004/04/01
    概要
    歌舞伎や浄瑠璃、能、狂言など伝統芸能の舞台映像や、映画化された古典文学作品などを教材とする授業
  • 件名
    ブログを利用した非常勤講師と学生との間でのフィードバックの仕組み構築、および授業外学習時間確保の試み
    年月日(From)
    2005/10/01
    年月日(To)
    2011/03/31
    概要
    演習形式の授業で、ネット上に専用のブログを設置し、授業時間外でも意見や疑問を自由に発言できる環境を準備した。そこでの発言も授業内での発言と同様に評価した。
  • 件名
    毎回の授業でのコメントペーパーの活用とフィードバック
    年月日(From)
    2011/04/01
    年月日(To)
    2011/04/01
    概要
    毎回の授業で、学生に小紙片を配布し、記名式で興味や関心を持った点、疑問点などを記入して提出させる。次回の講義でコメントを紹介し、疑問に回答することで講義を一方通行に終わらせず、教員と受講学生との間でのフィードバックを可能とする仕組みを構築する。

実務経験を有する者についての特記事項(教育上の能力)

 3
  • 件名
    『岩沼市史』編集専門部会(近世部会)調査執筆員
    年月日(From)
    2013/04/01
    年月日(To)
    2013/04/01
  • 件名
    新潟大学人文学部非常勤講師(集中講義)
    年月日(From)
    2015/08/31
    年月日(To)
    2015/09/03
  • 件名
    立教大学大学院文学研究科兼任講師
    年月日(From)
    2017/04/01
    年月日(To)
    2018/03/31
    概要
    大学院開講科目「日本文学演習4A」「同4B」を担当。

資格・免許

 1
  • 件名
    高等学校教諭専修免許(国語)
    年月日
    2001/12/01
    概要
    宮城県教育委員会、平13高専第23号

実務経験を有する者についての特記事項(職務上の実績)

 1
  • 件名
    武蔵野大学クリエイティブ・ラーニングスクエア運営委員会運営委員
    年月日(From)
    2017/06/01
    年月日(To)
    2017/06/01