石原真三子
城西大学経済・経営紀要 第25巻 2007年3月
平成4年,9年,14年の『就業構造基本調査』(総務省)の個票を用いて,この時期の労働者の離職,入職,非労働力化などの量的な変化を観察した。分析の結果,1992年から2000年にかけて,若年層,および60歳代で,継続就業者の割合が減少したことがわかった.これらの年代で失業率が大きく上昇したことを考慮すると, job flowが拡大しただけでなく,失業者も増加したことがわかる.また新規学卒者では,非正規労働の割合が増加し,女性の新規就業者に占める非正規労働の割合も拡大したことがわかった.