日本評論社, Feb, 2009 (ISBN: 9784535555907)
90年代半ばに世界で発生した財政金融上の諸問題に関し、関係者から証言を集め、関連の論文を参照しつつ、財政金融制度のグローバルスタンダードを考察した。
第1章では、財政危機の発生するメカニズムとともに欧州通貨統合をテーマとして自国通貨を失うことの政治経済的な意味を考察した。金融危機への対応、欧米における金融機関の横並び現象、金融破綻とモラルハザード、金融機関の債権償却のあり方等をテーマに金融機関の規制・監督のあり方を考察した。「ワシントン・コンセンサス」や「ショック療法」の成否なども考察した。
第2章は、英国における証券取引所や決済制度などの諸改革を見たうえで、ベアリングズ事件を契機とした英国の金融機関規制・監督体制の見直しについて、その経緯と問題点を洗い出した。
90年代日本では、邦銀の不良債権問題やジャパンプレミアム、住専問題、大和銀行事件等があった。第3章では、日本の金融政策や金融監督、東京国