YAMAMOTO SETSUKO

看護師を目指しながらも方向性を見出せずに悩む看護系大学生3名に、Newmanの健康の理論に基づき、学生の窮地を成長のチャンスと捉え、学生が事故を語り、そこから洞察を得て、自ら方向性を見出せるような面談による支援を初めて行った教員の学びを明らかにした。その結果、教員は、学生の語りに集中して聴き、学生の抱える悩みの本質に目を向けること、学生の人間関係からその人のあり様を捉えて共有することで、学生は自己のあり様を認識し、自ら方向性を見出す力を発揮すること、その力を信じて相互交流に身を委ねることがパートナーである教員に必要であることを学んだ。

Newman理論に基づき、方向性を見出せずに悩む看護系大学生3名に、学生の窮地を成長のチャンスと捉え、学生が自己を語り、そこから洞察を得て、自ら方向性を見出せるような教員とのパートナーシップ支援を行った。その結果、局面１．対話の中に関心事が開示する、局面２．関心事に映し出された自己の姿を認識する 局面３．自分を縛っていたあり様を手放し自ら進む方向性を見出す、の3局面を経て変化したNewman理論に基づくパートナーシップ支援は、方向性が見出せずに悩む学生が自らの力で立ち上がっていくことを助ける支援として役立つことが示唆された。

【目的】在宅腹膜透析（以下PD）を行っていた患者が、外来血液透析併用療法（以下HD併用）へ変更を行った意思決定の過程及びその支援について明らかにする。【方法】PDからHD併用へと変更した経験を持つ成人期の患者4名に、半構造化面接調査を行い質的記述的に分析した。【結果・考察】12のカテゴリ（以下[ ]）、39のサブカテゴリ（以下＜ ＞）が抽出された。PD患者は、PD管理を通して、情報及び身体の些細な徴候を身体機能の低下と解釈できるセルフケア能力を習得しているため、PD限界の認識が行え、HD併用を意思決定できたと考える。看護師は、患者のセルフケア能力向上への支援を行うと同時に、患者が抱いている、仕方なさ、やるせなさ、不安、葛藤などの心のゆらぎに寄り沿う必要性が示唆された。

経験年数が1年,10年,15年の3名の看護師を対象に半構成的面接を行い、面接内容を逐語記録した上でデータとし、看護師の「戸惑い」「心の葛藤」に関連するもの及びその特徴を説明する概念をデータより抽出分類したところ10のカテゴリが抽出された。「戸惑い」の内容は、看護師が患者･家族の「思い」を理解しようと働きかけるために抱かねばならない感情であり、「心の葛藤」の内容は、一般病棟で行うターミナル看護の限界や、ジレンマ、不安、迷いの感情であることが示された。

経験年数が1年,10年,15年の3名の看護師を対象に半構成的面接を行い、面接内容を逐語記録した上でデータとし、看護師の「戸惑い」「心の葛藤」に関連するもの及びその特徴を説明する概念をデータより抽出分類したところ10のカテゴリが抽出された。「戸惑い」の内容は,看護師が患者･家族の「思い」を理解しようと働きかけるために抱かねばならない感情であり、「心の葛藤」の内容は,一般病棟で行うターミナル看護の限界や,ジレンマ,不安,迷いの感情であることが示された。