研究者業績

白井 信雄

シライ ノブオ  (Nobuo Shirai)

基本情報

所属
武蔵野大学 工学部 サステナビリティ学科/環境システム学科 教授 (学科長)
学位
博士(工学)(大阪大学)

J-GLOBAL ID
201501000930556064
researchmap会員ID
B000249320

外部リンク

1961年生まれ。静岡県浜松市三ヶ日町育ち。大阪大学大学院環境工学専攻修了。同大学にて博士(工学)。三井情報開発株式会社総合研究所(環境・資源領域リーダー)、法政大学サステナビリティ研究所(教授)、山陽学園大学地域マネジメント学部(教授)等を経て、武蔵野大学工学部サステナビリティ学科/環境システム学科教授。

シンクタンク時代の環境省、国土交通省、林野庁等の委託調査の経験を活かし、環境・サステナビリティ分野での実践を具体的に支援する研究・教育活動を展開中。

専門分野は、環境政策論、持続可能な地域づくり論、環境福祉学、サステナビリティ学。

主な単著に『持続可能な社会のための環境論・環境政策論』『再生可能エネルギーによる地域づくり~自立・共生社会への転換の道行き』、『環境コミュニティ大作戦 資源とエネルギーを地域でまかなう』、『図解スマートシティ・環境未来都市 早わかり』。共著に『キーワードで知るサステナビリティ』、『持続可能な発展に向けた地域からのトランジション』、『SDG sを活かす地域づくり』、『気候変動に適応する社会』、『サステイナブル地域論―地域産業・社会のイノベーションをめざして』他多数。


論文

 24
  • Eri Aoki, Nobuo Shirai, Kenshi Baba, Naoki Masuhara, Makoto Taniguchi
    Frontiers in Climate 6 2024年3月11日  査読有り
    Individual behaviors of citizens are important for implementing the necessary measures for adapting to climate change. However, studies on the adaptive behaviors of ordinary citizens are limited. Therefore, in this study, we developed behavioral models to understand individual behaviors for adaption to and mitigation of climate change. We compared four behavior groups, namely, G1, individual mitigation; G2, individual adaptive; G3, long-term adaptive; and G4, solar-energy system installation behaviors. Following a questionnaire survey for the four behavioral groups, behavioral models were developed using structural equation modeling, which considered psychological factors along with selected attitudes, perceived effectiveness, norms, benefits, practicality, and intention. Furthermore, we considered the recognition and attribution of local climate change as key factors for adaptation behaviors toward local climate change. The behaviors of citizens in four prefectures in Japan, namely, Nagano, Tokyo, Saitama, and Kanagawa were considered. Among them, Nagano Prefecture, wherein the implementation of adaptation measures was at a low level while that of mitigation measures was at a high level, showed a differing trend. In the behavioral models, the recognition of local climate change directly affected the behavior of citizens in the individual adaptive behavior group. In both the individual adaptive and long-term adaptive behavior groups, the impact of benefits was substantial, with significant differences across local areas. Thus, effective adaptation strategies might involve tangible and familiar examples demonstrating the consequences of behavior, thus enhancing citizens' behavior evaluation perception and fostering its acceptance as a desirable behavior. Tailoring adaptation strategies to specific local contexts might also be necessity. To encourage citizens to adapt to climate change and its impacts, we propose two-way efforts, instead of providing one-way information, by supporting citizens to think about self-help and mutual help effectively. Our study can serve as a reference for future studies focusing on citizen behavior about climate change mitigation and enhance their adaptation for locally implemented strategies.
  • 白井 信雄, 西村 武司, 中村 洋, 田中 充
    環境科学会誌 34(6) 231-246 2021年11月30日  査読有り筆頭著者
    気候変動の地域への影響評価と適応策の検討において,自然科学的アプローチとともに,社会科学的アプローチが必要である。社会科学的アプローチには,自然科学的アプローチだけでは不十分な次の4点,すなわち,(1)社会経済面も含めた影響の全体解明,(2)弱者の視点での影響評価,(3)構造的適応策(感受性の改善)の検討,(4)住民や事業者の参加と学習の促進(適応能力の向上)について,補完し,強化する役割があるためである。 この社会科学的アプローチの有効性を明らかにすることを目的として,本稿では,日本において関連する社会科学的アプローチのうち,「地域主体とともに影響構造の把握から適応策の立案を図る研究」として位置づけられる2つの研究を報告した。1つは,既存論文で報告している長野県高森町における市田柿に関する適応策のアクション・リサーチである。もう1つが岡山県備前市日生地区における水産業への気候変動の影響に関する研究である。 これらの2つの研究は,気候変動の影響を受ける生産者(農業従事者あるいは漁業者)に対するインタビュー調査及びアンケート調査を実施し,地域の特殊な状況を反映した気候変動の影響構造を明らかにした。また,その特殊な状況に対応する,経営面に踏み込んだ地域ぐるみの適応策の可能性を提示した。 本稿が社会科学的アプローチによるアクション・リサーチが各地で展開される際の一助になることを願っている。
  • 白井信雄, 松尾祥子, 栗島英明, 田崎智宏, 森朋子
    環境教育(Web) 30(3) 2021年  査読有り筆頭著者
  • 白井 信雄, 中村 洋, 田中 充
    地域活性研究 9 45-54 2018年  査読有り筆頭著者
  • 白井信雄
    環境科学会誌(Web) 31(1) 13‐27(J‐STAGE)-27 2018年  査読有り筆頭著者
    <p>本研究では,地域主導の再生可能エネルギー導入における国内屈指の先進地域である長野県飯田市と滋賀県湖南市の住民アンケート調査により,再生可能エネルギーによる地域社会の社会経済システムの変革を図る構造的再生への期待と実態の評価,及び再生可能エネルギーへの関与の実態と今後の意向を明らかにした。この結果,次のことが明らかになった。</p><p>(1)両市の住民ともに,再生可能エネルギーによる地域社会の構造的再生への期待が全国平均と比較して高い。実態評価では,関係者の参加が増えているという評価は比較的高いものの,それ以外の側面での評価は高くない。(2)両市の住民は再生可能エネルギーなどに係る必要性支持度が高い。しかし,自らの行動意図は高くなく,必要性支持度と行動意図の乖離がある。また,住宅用太陽光発電や省エネルギー住宅の導入は活発であるが,市民出資や再生可能エネルギーの電力購入,また行政計画や市民活動への参加については,実施度及び実施意向ともに高くない。</p><p>以上のように,両市ともに,地域主導で再生可能エネルギーへの取り組みを実施してきた先進地であることは間違いがないものの,さらに住民の巻き込みを進めていくべき余地がある。地域行政の今後の施策課題として,①市民共同発電への地域住民の出資,②住民向けの地域で発電された再生可能エネルギーの電気を供給する新電力会社の充実,③再生可能エネルギーによる地域社会の構造的再生における目標や関与について住民主導で検討する機会の創出などがあげられる。こうした施策課題は,他地域にとっても参考になる。</p>

MISC

 92

書籍等出版物

 24

講演・口頭発表等

 124

担当経験のある科目(授業)

 19

共同研究・競争的資金等の研究課題

 2