柳沢 昌義, 安永 一香, 加藤 由樹, 加藤 尚吾
日本認知心理学会発表論文集 2007 99-99 2007年
携帯電話での電子メールコミュニケーションでは、画面が小さく、キー入力操作がパソコンに比べて容易でないため、メール作成の際にメッセージが短くなる。逆にこの短いメールゆえに受信者には送信者の感情が強調され伝わる可能性がある。被験者に7つの感情を表現するための、長いメールと短いメールを作成してもらった。これらメールを第三者に提示し、どの感情をどの程度感じだかについて評価してもらった。結果、悲しみに「短文効果」がみられ、愛にはその傾向がみられた。怒りの感情では長いメール文の方が短いメール文よりも感情がより強く伝わるという真逆の結果が見られた。悲しいと口数が少なく、うれしいと口数が多くなるなど、文字を介さないコミュニケーションにおける影響や、日常、非日常などの感情に対する意識なども関係していることが示唆された。