清水 洋, 松本 聡, 酒井 慎一, 岡田 知己, 渡辺 俊樹, 飯尾 能久, 相澤 広記, 松島 健, 高橋 浩晃, 中尾 茂, 鈴木 康弘, 後藤 秀昭, 大倉 敬宏, 山本 希, 中道 治久, 山中 浩明, 神野 達夫, 三宅 弘恵, 纐纈 一起, 浅野 公之, 松島 信一, 福岡 浩, 若井 明彦, 大井 昌弘, 田村 圭子, 木村 玲欧, 井ノ口 宗成, 前原 喜彦, 赤星 朋比古, 矢田 俊文
自然災害科学総合シンポジウム講演論文集 (54) 1-30 2017年9月14日
平成29年9月14日(木), 於 : 京都大学化学研究所共同研究棟1階大セミナー室2016年熊本地震に関して, 地震・地殻変動観測や変動地形学的調査に加え, 強震動, 土砂災害, 災害情報, 災害過程, 災害医療, 歴史資料などの総合的調査を実施した。2016 年熊本地震は, 布田川・日奈久断層帯の右横ずれ運動によって発生したが, 走向・傾斜などの断層形状が異なる複数の断層面が活動したことが明らかになった。被害の大きさと余震の加速度振幅の空間分布には強い相関が認められた。地すべりについては, せん断時に発生する過剰間隙水圧が発生要因の一つであることを明らかにした。熊本地震災害は, 都市型災害と中山間地域の災害が同時に発生した広域複合災害であることを示し, エコノミークラス症候群などの災害医療も含め, それらの教訓と対策を考察した。