研究者業績

小舘 誓治

小舘 誓治  (seiji kodate)

基本情報

所属
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 講師
学位
学術博士(1991年3月 神戸大学)

J-GLOBAL ID
202001016949426190
researchmap会員ID
R000011609

論文

 17
  • 池上典衣, 永井毅, 小舘誓治
    湊川短期大学紀要 (59) 47-54 2023年3月  
  • 小舘誓治, 高瀬優子, 古谷 裕, 八木 剛, 高橋 晃
    博物館学雑誌 44(2) 83-86 2019年  筆頭著者
  • 小舘誓治, 武田義明
    人と自然 27 33-41 2016年  筆頭著者
  • 小舘誓治, 高瀬優子, 古谷 裕, 八木 剛, 高橋 晃
    博物館学雑誌 42(1) 37-45 2016年  筆頭著者
  • 小舘 誓治
    人と自然 24 1-7 2013年  筆頭著者
  • 石田 弘明, 山名 郁実, 小舘 誓治, 服部 保
    植生学会誌 29(1) 1-13 2012年  
    1. 淡路島の森林伐採跡地(皆伐前の植生はウバメガシ群落)とその周辺部において各種の調査を行い,外来木本ナンキンハゼの逸出状況とその優占群落の生態的特性を明らかにすると共に,ナンキンハゼ群落の成立に必要な要因について検討した. <BR>2. 約4haの範囲を対象にナンキンハゼの逸出個体(樹高1m以上)の空間分布を調査した.伐採跡地には1118個体が分布していたが,伐採跡地に隣接するウバメガシ群落にはまったく分布していなかった.また,優占群落が確認された場所は植栽個体から100m以内に位置していた.<BR> 3. 伐採跡地ではウバメガシ群落の主要構成樹種であるウバメガシ,コナラ,ネズミモチ,マルバアオダモなどや暖温帯の代表的な先駆性樹種であるアカメガシワ,タラノキ,カラスザンショウなどがほとんどみられなかった.この主な原因はニホンジカによるこれらの種の食害であると考えられた. <BR>4. 調査地のナンキンハゼ群落の主な成因は, 1) ウバメガシ群落の皆伐によってまとまった面積の陽地が形成されたこと, 2) 伐採跡地の近傍(100m以内)に種子供給源があったこと, 3) ナンキンハゼの競合種の定着と成長がニホンジカの採食によって阻害されたことであると考えられた. <BR>5. ナンキンハゼ群落と在来植物群落(コシダ群落,ウラジロ群落,裸地群落,ウバメガシ群落)に1m^2の調査区を合計94個設置して植生調査と土壌調査を行った.これらの調査結果を群落間で比較したところ,裸地群落ではニホンジカの影響による表土の流亡が認められたが,ナンキンハゼ群落の表土はウバメガシ群落のそれとよく似ていた.一方,種多様性(1m^2あたりの種数)は全種,在来種ともにナンキンハゼ群落が最も高く,他の群落との差は大きかった.ナンキンハゼの優占はニホンジカの採食による表土の流亡と種多様性の低下をある程度抑制していることが示唆された. <BR>6. 逸出個体の最大樹高は7.6mであったが,植栽個体のそれは19.0mであった.また,逸出個体では樹高成長の頭打ちは認められなかった.これらのことは,ナンキンハゼ群落が今後も成長を続け,長期にわたって持続する可能性が高いことを示唆している.このような事態の発生は生態系保全上の様々な問題を引き起こす可能性があると考えられた.
  • 小舘誓治
    日本造園学会誌(ランドスケープ研究) 72(5) 905-908 2009年  査読有り筆頭著者
    六甲山系(兵庫県)は、大部分が花崗岩類から形成されており地形が急峻であるため、斜面崩壊や土砂(石)流の発生が多い地域である。そのため、この地域ではそれらを防ぐための砂防ダムや治山ダム(堰堤、谷止、床固などの砂防・治山施設)等が数多くみられる(本研究ではこれらを総称して堰堤と呼ぶ)。これらの堰堤のうち、堰堤上流側が砂礫によって満杯となり、比較的安定している部分に森林植生が発達しているところも少なくない。自然の河川や渓流沿いでは、侵食や堆積による砂礫の移動などの撹乱があり、周囲の森林植生とは異なる植生が発達する。近年、自然性の高い河川や渓流沿いに発達する森林の研究が進み、そのような立地の生態的な特色が明らかになりつつある。そこで本研究では堰堤上流側の砂礫堆積地やそれに隣接する斜面崩壊地の堆積部の植生調査結果からそれらの植生の現状を把握するとともに、土壌理化学性を測定・分析し、堰堤上流側に発達した森林植生と土壌の関係を検討した。
  • 石田弘明, 服部 保, 小舘 誓治, 黒田 有寿茂, 澤田 佳宏, 松村 俊和, 藤木 大介
    保全生態学研究 13(2) 137-150 2008年11月30日  査読有り
    シカが高密度に生息する地域の森林伐採跡地では、伐採後に再生した植生がシカの採食によって退行し、その結果伐採跡地が裸地化するという問題が発生している。一方、シカの不嗜好性植物の中には、イワヒメワラビのようにシカの強度採食下にある森林伐採跡地で大規模な群落を形成するものがある。このような不嗜好性植物群落は伐採跡地の土壌流亡や植物種多様性の減少を抑制している可能性がある。不嗜好性植物を伐採跡地の緑化に利用することができれば、シカの高密度生息地域における伐採跡地の土壌保全と種多様性保全を同時に進めることができるかもしれない。本研究では、イワヒメワラビによる緑化の有効性を評価するために、兵庫県淡路島の最南部に位置する諭鶴羽山系においてイワヒメワラビ群落の土壌保全効果と種多様性保全効果を調査した。イワヒメワラビ群落(伐採跡地および牧場跡地)、裸地群落(伐採跡地および牧場跡地)、二次林(ウバメガシ林、ヤブニッケイ林)のそれぞれに5m×5mの調査区を複数設置し(合計93区)、調査区ごとに植生調査と土壌調査を行った。その結果、イワヒメワラビ群落では二次林と同様の土壌が維持されていたが、裸地群落では明らかな土壌流亡が観察された。また、イワヒメワラビ群落では、イワヒメワラビの地下茎の作用によって表層土壌が柔らかくなる傾向がみられた。これらのことは、イワヒメワラビ群落の土壌保全効果が高いことを示している。伐採跡地のイワヒメワラビ群落では調査区あたりの森林生種数の割合が最も大きく、その種数は二次林の種数を上回っていた。また、種組成を群落間で比較したところ、伐採跡地のイワヒメワラビ群落には二次林の構成種の大半が出現していた。これらのことから、イワヒメワラビ群落の種多様性保全効果、特に森林生種の多様性を保全する効果は高いと考えられる。従って、イワヒメワラビを用いた伐採跡地の緑化は有効であるといえる。ただし、場合によっては柵工や枠工などの緑化補助工を併用する必要がある。また、伐採跡地の森林再生を図るためにはシカの個体数管理や防鹿柵の設置が必要である。
  • 橋本 佳延, 服部 保, 小舘 誓治, 石田 弘明, 鈴木 武
    ランドスケープ研究 69(5) 503-506 2006年  査読有り
    Witches' - broom of bamboo is the most destructive disease in bamboo in Japan, and its causative agent is Aciculosporium take MIYAKE (Cavicipitaceae) . We investigated the influence of the witches' - broom of bamboo on the structure, species composition, and species richness of bamboo forests, particularly in the Phyllostachys bambusoides and P. pubescens forests. We found that most of the P. bambusoides forests were affected by this disease, and more than 50% of their patch areas were covered with dead culms in a quarter of the investigation spots. On the other hand, the P. pubescens forests were completely unaffected by the disease. The species composition in the diseased bamboo forests was more diverse than that of the healthy bamboo forests, and the species richness of the former was higher than that of the latter. We suggest that the disease had a negative impact on the structure of the P. bambusoides forests and a positive impact on its species composition and species richness. Further, it had an unusual influence on the P. pubescens forests.
  • 小舘誓治, 服部 保
    人と自然 10 15-27 1999年  筆頭著者
  • Kodate,S, Hattori,T, Ishida, H
    Bulletin of Museum of Nature and Human Activities 37-46 1997年  筆頭著者
  • 小舘誓治, 高橋竹彦, 東 順三
    神戸大学農学部 研究報告 19(1) 46-55 1990年  筆頭著者
    1. 兵庫県赤穂郡上郡町金出地の鞍居神社の照葉樹林にある二種の斜面地形(尾根型斜面と直線型斜面)について,植生と土壌の調査を行い,二種の斜面地形の特徴と優占種および種組成との関係について検討を行った。2. これらの斜面地形の特徴を明確にするために,傾斜角度(縦断面,横断面),土壌硬度,0&acd;5cm土層土壌の含水比,A_0層の厚さ,菌糸層の有無などを調べた。その結果つぎのようなことがわかった。尾根型斜面についての特徴はつぎのとおりである。(1) 縦断面形は緩やかな上昇型,(2) 横断面形は全体的に凸型,(3) 土壌硬度は斜面の上方部から下方部まで比較的硬い,(4) 0&acd;5cm土層の土壌の含水比は斜面上の位置に伴う変化は認められない,(5) A_0層は斜面の上方部と下方部で厚く,中部で薄い,(6) 菌糸層が比較的斜面下方部にまで認められる。これらのことから,尾根型斜面は乾燥しやすい条件下にあることが推察された。直線型斜面の特徴はつぎのとおりである。(1) 尾根型斜面に比べて傾斜が急,(2) 縦断面形は直線状,(3) 横断面形は直線かやや凹型,(4) 土壌硬度は比較的軟らかい,(5) 0&acd;5cm土層土壌の含水比は斜面の上方部と下方部とで違いが認められる,(6) A_0層の厚さは斜面の上方部から下方部にかけて減少傾向を示す,(7) 菌糸層は,斜面上方部にのみ認められる。このようなことから,直線型斜面は,尾根型斜面よりも水分条件が良いものと推察された。3. 最上層における優占種は,斜面上方部から中部にかけてはコジイ,斜面下方部ではウラジロガシである。二種の斜面地形について,これらの優占種の交代の様相を相対胸高断面積で比較すると,尾根型斜面では,斜面長90m付近の位置でコジイとウラジロガシの交代が明瞭にみられた。直線型斜面では,ほとんどの位置でコジイが優占していた。4. 尾根型斜面を基準に,出現種を斜面上の出現状態から出現種をつぎのように大きく三つの種群にわけることができた。 : A群;ほぼ斜面全域に出現する種,B群;斜面長0&acd;100mの範囲に出現し,斜面上方部に偏って出現する種(斜面長100mより下方部でほとんど出現しない種),C群;主に斜面長100mより下方部に偏って出現する種である。直線型斜面における出現状態は,A群のコジイ,ウラジロガシ,アラカシなどの多くは,ほとんど尾根型斜面と同様であるが,斜面のある部分で欠ける種がいくつかみられた。B群のツツジ科の植物などの多くの種は,出現範囲が狭くなったり,頻度が少なくなる傾向がみられた。C群の種のうち,ネズミモチやベニシダなどの種は,尾根型斜面よりもやや出現が斜面上方部まで広くみられた。5. 以上のことより,鞍居神社の照葉樹林の二種の斜面地形における最上層の優占種の交代の傾向や種の出現状態の違いは,斜面地形の特徴による土壌の水分条件の違いと関連があるものと推察された。
  • 小舘 誓治, 高橋 竹彦, 東 順三
    日本土壌肥料学会講演要旨集 34 144-144 1988年  
  • 小舘誓治, 中西 哲
    神戸大学教育学部研究集録 77 113-130 1986年  筆頭著者

MISC

 3

書籍等出版物

 1

講演・口頭発表等

 4

共同研究・競争的資金等の研究課題

 6

社会貢献活動

 158

主要なメディア報道

 3