研究者業績

大藪 崇司

オオヤブ タカシ  (TAKASHI OYABU)

基本情報

所属
兵庫県立大学 大学院緑環境景観マネジメント研究科
学位
農学(大阪府立大学)

J-GLOBAL ID
200901021517400110
researchmap会員ID
6000007118

外部リンク

研究キーワード

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論文

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  • 大江 万梨, 山本 聡, 藤原 道郎, 大藪 崇司
    ランドスケープ研究 86(5) 449-454 2023年3月31日  
  • 大藪 崇司, 荒井 正英, 前田 泰芳
    日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology 48(1) 95-98 2022年8月  
    食品残渣由来のリサイクル堆肥は,元食品のため安全性について問題は少ないものの,食品中の塩や糖により植物生育に問題がないか,また堆肥の投入によって収穫物に変化があるのかについて基礎的な知見が少ない。そこで兵庫県三木市の特産である酒米山田錦にリサイクル堆肥の施用実験を行い,その効果を確認した。その結果,リサイクル堆肥を用いた実験区は使用していない対照区と比較して生育不良は認められなかった。籾の粒数と重量からはリサイクル堆肥の施用区のほうが収量を得られる可能性が示唆された。
  • 菊川 楓月, 大藪 崇司, 田邉 晋治, 藤原 道郎, 山本 聡
    日本緑化工学会誌 47(1) 219-222 2021年8月31日  
    根上がりなど都市に起こる樹木の生育不良の問題を解消する手段として,ポーラスコンクリート製の植栽枡の利用が考えられる。その植栽枡での樹木成長と土壌環境の変化を定植1年目のアオダモの材積量,土壌pH値・EC値,土壌水分量の計測から評価した。その結果,アオダモの材積量は全て増加した。しかし固相の割合が高く有効水分量が少ない枡は,他の枡に比べ上昇率が悪かった。植栽枡内土壌のpH値は,ポーラスコンクリートや周囲の舗装下の路盤から流入した水や土壌中に混入したコンクリートガラの影響を受け当初高いアルカリ性を示していたが,3か月後にはpH8.0・EC0.4 mS/cmに収束した。高いアルカリ,高いEC値の収束には灌水が有効であると推測される。
  • 小田巻 直矢, 藤原 道郎, 大藪 崇司, 山本 聡
    景観生態学 26(1) 53-57 2021年  
    本研究ではイノシシによるタケノコ摂食状況を把握し,イノシシが竹稈発生に与える影響を明らかにすることを目的とした.兵庫県淡路市北部のイノシシの生息域に所在する竹林においてイノシシの生息状況の確認,タケノコのイノシシによる食痕数,設置したイノシシ防護柵内外の竹稈の位置と稈齢,胸高直径を2017年の夏と秋に計測し,2018年の新稈数をカウントした.その結果,タケノコが地表面に出現する春季だけでなく,秋季である10月31日時点でタケノコの摂食が確認され,11月の食痕数は1日当たり0.1~0.7個/100m2,約1か月間で10~15個/100m2であり,摂食が無い場合に翌2018年10月までに発生した当年生稈数とほぼ同数であることから,イノシシが竹林の再生に与える影響は極めて大きいと考えられた.
  • 阿部 建太, 山本 聡, 大藪 崇司, 藤原 道郎
    日本緑化工学会誌 47(1) 207-210 2021年  
    <p>雨天時の森林セラピーの実施状況や魅力の把握を目的に全国62箇所の森林セラピー基地で活動する森林セラピスト・セラピーガイドに聞き取り調査を実施した。その結果,雨天時用のプログラムを持つ箇所はわずかであり,雨に適したプログラムに関する情報の共有が必要であると考えられた。また,参加者の感想としては雨天時であってもポジティブなものが多かったものの,ガイド自身の雨に対する意識の影響も示唆された。雨天時の魅力としては緑が濃くなる,雨の匂いや音など多様な魅力が聞かれ,参加者の満足度向上に向けた活用が期待された。一方,一般の方はこれらの魅力をあまり認知しておらず,ガイドが積極的に伝えることも重要だと考えられた。</p>

MISC

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  • 久保田晃司, 大藪崇司, 大藪崇司, 田邉晋治
    ランドスケープ研究 87(3) 224-225 2023年11月  
  • 上野 真生, 札埜 高志, 大籔 崇司, 田淵 美也子
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (22) 37-41 2022年3月  
  • 大藪 崇司, 兼村 星志
    グリーン・エージ = Green age 47(10) 19-22 2020年10月  
  • 鈴木 美香, 山本 聡, 藤原 道郎, 大藪 崇司
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (21) 1-5 2020年7月  
  • 荒木 智葉, 山本 聡, 大藪 崇司
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (20) 21-25 2019年4月  
  • 中村 慎崇, 下野 義人, 岩瀬 剛二, 大藪 崇司, 北出 雄生, 木下 晃彦, 小長谷 啓介, 山中 高史
    日本森林学会大会発表データベース 130 462-462 2019年  
    <p>Tuber属菌は経済的に重要な子実体(トリュフ)を形成する外生菌根菌だが、日本に生育する本属菌の生態的な知見は未だ乏しい。本研究では日本産黒トリュフの一種であるアジアクロセイヨウショウロ(T. himalayense)の子実体を5年5ヶ月にわたり採集し、これらの標本に基づいて本菌の時間的・空間的な遺伝的動態を調査した。京都府内の発生地に4.0×8.0 mの調査区を設置し、1ヶ月ごとに子実体の発生位置を記録した。また、調査区から最大約70 m離れた5カ所の発生地点からも子実体を採集した。次に、子実体の乾燥標本からDNAを抽出し、19座位のマイクロサテライトマーカーを用いて複数座位に基づく遺伝型(MLG)を決定した。全期間を通じて調査区内で465個の子実体を採集し、そのうち445個のMLGを決定した。本菌の子実体を形成するジェネットは調査区内で極めて多様性が低く、ヘテロ接合を示したものを除く317個のうち315個は単一のMLGであり、5年半にわたり子実体の形成に関与し続けていた。一方、調査区外の5カ所の発生地のうち4カ所で調査区内とは異なる単一のMLGが優占していた。これらの発生地は連続しておらず、ジェネットの拡大に伴う分断や無性的な分散等が示唆された。</p>
  • 下野 義人, 大藪 崇司, 北出 雄生, 折原 貴道, 松田 陽介, 岩瀬 剛二
    日本菌学会大会講演要旨集 62 94-94 2018年  
  • 大藪 崇司, 兼村 星志, 石原 憲一郎
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (18) 59-62 2016年12月  
  • 西尾 祐哉, 山本 聡, 大藪 崇司, 藤原 道郎
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (18) 53-58 2016年12月  
  • 劉 楠, 沈 悦, 大藪 崇司, 嶽山 洋志
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (18) 45-48 2016年12月  
  • 兼村 星志, 大藪 崇司
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (18) 17-22 2016年12月  
  • 大藪 崇司, 張 国盛, 兼村 星志, 国正 あゆ, 三木 直子, 王 林和, 吉川 賢
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (18) 11-15 2016年12月  
  • 坂野 明日香, 藤原 道郎, 大薮 崇司, 澤田 佳宏, 山本 聡
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (17) 15-21 2015年12月  
  • 渕田 早穂子, 山本 聡, 澤田 佳宏, 藤原 道郎, 大藪 崇司
    景観園芸研究 = Landscape planning & horticulture (17) 1-7 2015年12月  
  • 中村 亮介, 大藪 崇司, Ndufa K James, Kigwa K Bernard, 吉川 賢
    日本森林学会大会発表データベース 126 362-362 2015年  
    【目的】半乾燥地における森林造成は、樹木からの大量の蒸散によって、地域の水収支に大きな影響を与える。そこで、樹木の蒸散速度と林床蒸発量、林外蒸発量を測定し、森林造成が水収支に与える影響を検討した。【方法】ケニア国キツイ県ティバ試験地に2002年に造成された落葉広葉樹Melia volkensii林を調査地とした。調査は雨季後半の4月から5月に行った。個体サイズ(樹冠投影面積と樹冠厚)が異なる4個体を選び、樹冠を3層に分け、LI-1600を用いて、各層で日中に2時間間隔で3回ずつ蒸散速度を測定した。また、各個体3層の樹冠ごとに葉面積を測定した。林内25ヶ所、林外2ヶ所に蒸発パンを設置し、日中の蒸発量を測定した。【結果】日中の最大蒸散速度は、樹冠上部、中部、下部で4.4、3.7、2.5mmol/m2/sとなり、日射量の多い上部は下部の約1.7倍の速度を示した。最大蒸散速度と葉面積から単木当たりの最大蒸散速度を求めたところ、100~400mmol/sと個体間で大きな開きがあった。樹冠投影面積によって単位林床面積当たりにすると3.5~8.9mmol/sとなった。林床蒸発量は0.8~1.6mm/dayで、林外蒸発量は3.6~5.6mm/dayであった。これらの結果を用いて、林分の水収支を検討した。
  • 阿部 和時, 大藪 崇司, 吉崎 真司, 田中 賢治
    日本緑化工学会誌 41(2) 331-331 2015年  
    2011年 3月 11日に発生した巨大地震によって千年に 1度の確率と言われる大津波が発生し,太平洋沿岸の海岸林に未曾有の被害をもたらしました。多くの海岸林が被害を受けた後で様々な検証がなされ,改めて津波抑制効果や飛砂防止効果,漂流物捕捉効果,防風抑制効果,景観効果などの海岸林が有する役割の大切さが再認識されるようになりました。現在,被災した東北沿岸の各地では海岸林の再生が進んでいます。そこでの基本的考えは,植栽盛土地盤を造成し,鉛直根が発達して津波や強風などの強い外力にも耐えられる海岸林を再生することです。日本緑化工学会では,海岸林での植栽盛土地盤に関するこれまでの実績や研究成果,さらに現在進行中の東北各地での海岸林再生の現状と課題について緑化工学の研究者・技術者と行政担当者,計 7名から話題提供をしていただき,さらに発表後の総合討論により共通認識を深めることを目的としてこのシンポジウム開催しました。また,シンポジウムの内容を多くの学会員の方々に提供するため各講演者から講演内容を記事にしていただき,この特集として掲載いたしました。
  • 舟木匡志, 澤田佳宏, 藤原道郎, 山本聡, 大藪崇司
    植生学会大会講演要旨集 16th 2011年  
  • 溝淵 俊彰, 藁科 明日香, 大藪 崇司, MUCHIRI David, 矢幡 久, 吉川 賢
    日本森林学会大会発表データベース 123 Pa153-Pa153 2011年  
  • 藁科 明日香, 溝渕 俊彰, 吉川 賢, 大藪 崇司, 矢幡 久, B.K Kigwa
    日本森林学会大会発表データベース 122 422-422 2011年  
  • 下野 義人, 大藪 崇司, 折原 貴道, 岩瀬 剛二
    日本菌学会大会講演要旨集 54 112-112 2010年  
  • 大藪 崇司, 折原 貴道, 下野 義人, 岩瀬 剛二
    日本菌学会大会講演要旨集 53 81-81 2009年  
    京都市下京区にある梅小路公園(117,133_m2_)は,JRの操車場跡地を京都市が買収し1995年に都市公園として開園した. その一部区画に「いのちの森」と呼ばれる復元型ビオトープが造成されている. 京都の景観や生物相の復元を目的として造られた約6,000_m2_の空間には,多くの植物が植栽され倒木が配置された. 菌類は意図的に導入されなかったが,園内に配置された倒木や植栽された植物の根鉢に付随して,また人や動物の移動に伴い胞子が侵入して定着している. 本研究では,いのちの森に発生した菌類相の発生消長を明らかとすることで,ビオトープ空間の復元程度を知ることを目的とした.<BR> いのちの森内をルートセンサスによって,1997年までは年6回程度,2003年まで年20回程度,2004年からは月1回,発生している子実体の種類,発生子実体数,発生場所を調査した. <BR> いのちの森に発生した総種は,283種で,材上生菌類113種,地上生菌類170種(うち菌根性75種)であった. 菌根性菌類は,1997年まで3種しか確認されていなかったが,1998年以降急増し,2000年には35種でピークを迎え,その後,漸減した. 発生消長の増減が大きかった種は,ベニタケ属,フウセンタケ属であった. イグチ科は,当初,発生種数が増加したものの,2000年の5種をピークに近年では発生が見られなくなった. これは,アカマツが植栽されている場所に腐植が堆積し出したことに起因するものと推測された. また,Quotient of Similarityを比較したところ,1996年と1997年,1997年と1998年はそれぞれ0.20,0.30と,次々と侵入することで種数が増えてきた. 1998年以降は0.5以上となり侵入して定着するものとしないものとで均衡が取れてきたと推測された. また,材上生のものが減少し,地上生が増加する傾向が認められ,今後もモニタリングしていく必要がある.
  • 平井 茜, 沈 悦, 斉藤 庸平, 大藪 崇司, 小澤 政之
    造園技術報告集 (5) 64-67 2009年  
  • 高梨 智子, 大藪 崇司, 藤原 道朗, 山本 聡, 小野 由紀子, 上田 博文
    日本造園学会 全国大会 研究発表論文集 抄録 2008 94-94 2008年  
    淡路島の北部に位置する淡路夢舞台内の花木林苑は,植栽から8年経過した現在,樹勢の弱い樹木が見受けられる。生育不良の原因を究明し,今後の維持管理を考えていく必要がある。そのため、花木林苑内の気象条件(風向・風速・温度・日射量)および土壌条件(水分,温度,EC)の把握を行った上で樹木調査(樹高、枝張り、胸高直径,光合成速度)を実施した。また,面積・形状の違いにより3つの方法でハナミズキ周辺の土壌改良を行い,数ヶ月後の光合成速度を測定しその効果を検証した。<BR>その結果,もともと土壌水分が高いところでは面積の小さな改良方法が適しており,反対に土壌水分が低いところでは面積の大きな改良方法が適していることが最大光合成速度の変化率から判明した。
  • 大藪 崇司, 折原 貴道, 岩瀬 剛二
    日本菌学会大会講演要旨集 52 96-96 2008年  
    乾燥地に耐えるとされるユーカリは,淡路島の温暖夏季少雨気候に適した樹木と考えられるが,外来植物であるユーカリがどのような菌類と共生するかについては,ほとんど研究されていなかった(折原ら2006,Iwase. et al 2006,大藪ら2007).本研究では,日本国内に植栽されたユーカリ樹木の生理活性の季節変化とユーカリ樹木から生じる大型菌類の発生消長の対応関係を明らかにするため,三重県亀山市ならびに兵庫県南あわじ市において外生菌根相とその発生消長を調査するとともに,ユーカリ樹木のSPAD値と光-光合成曲線の季節変化を測定した。<BR> その結果,Mycena sp.,Scleroderma cepaCoprinus patouillardiAgaricus praeclaresquamosusS. cepaLeucocoprinus subglobisporus など12種類の菌類相が確認され,そのうち外生菌根性の子実体は,亀山市で4種,南あわじ市で2種であった。外生菌根性の子実体は,5月から12月までの8月と11月を除いた期間に発生し,樹木のSPAD値あるいは気温の上昇によって発生が誘導され,気温の低下により収束が引き起こることが示唆された。子実体の発生は,2006年5月から2007年12月までの調査において,8月と11月を除いた月に認められた.種数が最も多く認められたのは,6月の調査時であった.また,子実体発生数が多く認められたのは9月であり,S. cepaが最も多く発生した.最大光合成速度との関係では,子実体発生数の多かった7月に10.6μmol・CO2・m-2・s-1と最も高く,10月には7.2μmol・CO2・m-2・s-1に低下し,子実体発生の見られなかった1月には4.6μmol・CO2・m-2・s-1まで漸減した後,4月には5.8μmol・CO2・m-2・s-1まで上昇した。この結果は,外気温の低下に伴う光合成反応における炭酸固定系の不活性が原因と推測された。
  • 原田俊一, 藤原道郎, 大藪崇司, 山本聡, 澤田佳宏
    景観園芸研究 9(1-9) 2008年  
  • 大藪 崇司, 折原 貴道, 岩瀬 剛二
    日本菌学会大会講演要旨集 51 122-122 2007年  
    本研究では,淡路島においてコアラの飼料として植栽されているユーカリを対象として,2006年4月から継続して菌類の発生消長を調査した.調査対象は,淡路ファームパーク イングランドの丘(北緯34°18'25",東経134°48'04")内に植栽されているユーカリ(E.camaldulensis)とした.試験区として,10 m×10 mの方形区を設定するとともに,コアラ館入口にある植樹帯(31.4 m2)に植栽されているE.camaldulensisも対象とした.また,調査対象地の温湿度(TR-73U,ティアンドデイ)を毎時取得した.以上からユーカリの生育と菌類の発生消長の関係について考察を行なった.<BR> その結果,2006年5月から2006年12月までの調査において8月と11月を除いた月に子実体の発生が認められた.種数が最も多く認められたのは,6月のMycena sp.,Scleroderma cepaCoprinus patouillardiと7月のAgaricus praeclaresquamosusS. cepaLeucocoprinus subglobisporusであった.また,子実体発生個体数が多く認められたのは9月であり,S. cepaが80個体発生した.2004年度と2005年度の三重亀山市での調査と比較するとS&ouml;rensenの類似度指数は,2004年度が0.40,2005年度が0.33と減少傾向を示した.季節的な変動については,淡路ファームパークのほうが多様であった.三重県亀山市での子実体の発生は,冬季にほとんど認められなかったのに対して,淡路島では12月まで発生が認められた点で異なった.今回の調査では,腐生性の種を除くと発生した種は,S. cepaS. sp.の2種であった.気温との関係では,5月の平均気温17.7℃から12月の平均気温8.3℃まで発生が認められたものの,8月の平均気温27.3℃の状況下では発生が認められなかった.
  • 折原 貴道, 大藪 崇司, 岩瀬 剛二
    日本菌学会大会講演要旨集 50 67-67 2006年  
    ユーカリ属Eucalyptus の多くはオーストラリア大陸原産であり、成長が早く、また乾燥や塩害等にも強いことから、世界中の多くの地域で植林が試みられている。近年では更にパルプ材としての利用や葉から抽出・精製したオイルの利用など、幅広い用途可能性を有する樹木として注目されている。ユーカリ属の樹種は外生菌根を形成することが知られており、オーストラリアやブラジルを初めとする多くの地域からその菌根菌相が報告されているが、日本におけるユーカリ外生菌根菌相ついては未解明な点が多い。本研究では、三重県亀山市の王子製紙森林資源研究所ユーカリ試験植林地において、植栽後8-9年が経過したE. globulus 植栽地に2箇所、及びE. camaldulensis 植栽地に1箇所の方形コドラート(10×10 m)を設置し、2004年7月より月1回の間隔で外生菌根菌の子実体発生状況の定点調査を行った。その結果、Laccaria fraterna, Scleroderma cepa, S. sp. 及びPisolithus sp. の計4種の子実体発生が現在までに確認された。また、子実体発生量及び種数は9月から12月にかけて多くなった一方、1月から8月にかけては常に少ない状態であった。主要な原産国であるオーストラリアでは約660種の外生菌根菌が確認されており(Bougher, 1995)、日本におけるユーカリ植栽地の外生菌根菌相の種多様性は著しく低いことが示唆された。本発表では、これら4種の子実体の形態的特徴及び発生状況の季節変動について考察するとともに、現時点までに演者らが観察した、オーストラリアのユーカリ林及び日本国内の他地域で採集された同種標本との比較も行い、日本におけるユーカリ外生菌根菌の種多様性と、ブナ科樹種の菌根菌相との共通性に関しても考察を行った。<BR>本研究の主旨に賛同し、試験植林地の利用を快く承諾してくださった、(株)王子製紙 森林資源研究所に心より御礼申し上げます。
  • Motoe, Michiko, Fujihara, Michiro, Yamamoto, Satoshi, Oyabu, Takashi, Mino, Nobuyuki, Shibata, Shozo
    Proceedings of the International Conference on Ecological Restoration in East Asia 2006, p.138 2006年  
  • 大薮 崇司, 下村 孝, 小松 さち恵
    日本造園学会 全国大会 研究発表論文集 抄録 2004 78-78 2004年  
    京都市北部で街路樹植え桝への草花栽培などを行っている住民にアンケート調査を実施し,栽培目的,管理の種類と頻度および街路空間での栽培の可否判断や評価を尋 ねた。その結果,住居地域における街路空間での植物栽培が積極的であることや近隣商業地域に位置する商店でも,店舗の個人経営者が植物栽培を楽しんでいることが示された。街路空間で植物を栽培する住民は,植物を通行人や近隣住民に披露し,植物栽培を通じた人々との交流を期待していることも示された。さらに,通行人へのアンケート調査は,近隣住民が栽培した植物が,街の緑を形成する一翼を担っていることを示し,行政による植物栽培支援の必要性が示唆された。
  • 大藪崇司
    第30回日本緑化工学会研究発表会研究発表要旨集 322-325 1999年  

書籍等出版物

 2

講演・口頭発表等

 16

担当経験のある科目(授業)

 8

所属学協会

 4

共同研究・競争的資金等の研究課題

 10

産業財産権

 1

学術貢献活動

 3