研究者業績

池田 幸恭

イケダ ユキタカ  (Yukitaka Ikeda)

基本情報

所属
和洋女子大学 人文学部心理学科 教授
学位
博士(心理学)(筑波大学)

研究者番号
70523041
J-GLOBAL ID
200901089921040872
researchmap会員ID
6000009926

研究キーワード

 3

委員歴

 9

論文

 50
  • 池田 幸恭
    青年心理学研究 34(2) 67-86 2023年4月  査読有り筆頭著者
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 64 1-12 2023年3月  査読有り筆頭著者
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 63 159-168 2022年3月  筆頭著者
  • 池田幸恭
    教育心理学年報 60 11-31 2021年3月30日  筆頭著者
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 62 1-12 2021年3月  筆頭著者
  • 池田幸恭
    青年心理学研究 32(2) 111-114 2021年3月  査読有り筆頭著者
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 61 1-11 2020年3月  査読有り筆頭著者
  • 葉山大地, 髙坂康雅, 池田幸恭, 佐藤有耕
    青年心理学研究 31(2) 136-140 2020年3月  査読有り
  • 葉山大地, 髙坂康雅, 池田幸恭, 佐藤有耕
    青年心理学研究 30 99-113 2019年3月22日  査読有り
  • 小沢哲史, 池田幸恭, 寺島瞳, 高梨一彦, 田口久美子, 内田雅人
    和洋女子大学紀要 60 171-181 2019年3月  
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 60 47-59 2019年3月  
  • Ochiai R, Kato H, Misaki Y, Kaneko M, Ikeda Y, Niwa K, Shiraishi I
    Circulation journal 83(3) 824-830 2019年3月  査読有り
  • 池田幸恭
    教育心理学研究 66(3) 225-240 2018年9月30日  査読有り
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 58 49-60 2018年3月  査読有り
  • Ryota Ochiai, Yukitaka Ikeda, Hitoshi Kato, Isao Shiraishi
    PEDIATRICS INTERNATIONAL 59(6) 675-681 2017年6月  査読有り
    BackgroundAs treatment outcomes for congenital heart disease (CHD) have improved, the social independence of adult CHD patients has become a key goal. The aims of this study were therefore to (i) determine the relationship between social independence and psychological profile, and (ii) identify patient anxieties, difficulties, and demands related to life in society. MethodsA total of 143 patients aged 15years with physical disability certificates were selected using a questionnaire distributed by a patients' association. Each participant was asked about employment status, income, and receipt of disability pension as a social independence index, and about financial and psychological distress as a psychological status index. Furthermore, each participant was asked to freely describe his or her difficulties, anxieties, and needs pertaining to life in society. ResultsThe subjects were 15-73years old. Seventy-one (50%) were female, and 94 (66%) had a grade 1 physical disability certificate. Fifty-nine subjects (41%) were employed, 37 (26%) were unemployed, and 45 (31%) were students. Of those employed, 34 subjects (58%) reported annual individual income 2 million yen. Frequent hospital visits, low total household income, low individual annual income, work dissatisfaction, and receipt of a disability pension were associated with poorer psychological profile. In an open description section, subjects expressed desires for better pension systems, support for medical fees, and employment support. ConclusionsBecause financial issues can adversely affect the psychological profiles of adult CHD patients, enhancement of social welfare and employment support may improve their social independence.
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 57 65-74 2017年3月  査読有り
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 56 55-66-66 2016年3月  査読有り
    本研究の目的は、筆者が担当した講義「青年心理学」における2012年度と2014年度の親の期待に対する反応様式の授業実践を比較することをとおして、大学教育における青年心理学について検討することである。教育目標が定まらずに授業内容を詰め込み過ぎたこと、個別作業が抽象的過ぎてそれに続く討論が深く掘り下げられなかったこと、親の期待を感じていない学生が授業に参加しにくかったこと、という2012年度にみられた3つの課題について、2014年度の授業実践では改善を試みた。授業効果については、「この授業はおもしろかった」「他の人が感じている親の期待について知ることができてよかった」「他の人の親の期待に関する考え方が参考になった」「今まで気がつかなかった自分の一面を発見できた」の得点が、2012年度に比べて2014年度で大きかった。授業全体の感想は、「親の期待に関する重要性」「親子関係の共通点」「親子関係の多様性」「他者の親子関係を知る意義」「自身の親子関係のふり返り」というカテゴリーにまとめられ、さらに「親の期待に関する重要性」には「親とのコミュニケーションの重要性」「親の期待調整の重要性」「自分の意思尊重の重要性」「親への反発の重要性」「親の期待そのものの重要性」という5つの下位カテゴリーが見いだされた。そのうち「他者の親子関係を知る意義」と「自身の親子関係のふり返り」の件数が、2012年度に比べて2014年度で増加した。これらのことから、一定の授業改善の成果がみられたと考えられた。また、授業効果を尋ねる項目得点と親の期待を感じている程度の間の有意な相関係数が2012年度に比べて2014年度で少なくなったことから、2014年度の授業実践では親の期待を感じている程度にかかわらず授業効果が示された。したがって、親の期待を感じていない学生が授業に参加しにくかった状況にも、改善がみられたといえる。以上の親の期待に対する反応様式の授業実践を踏まえた上で、大学教育における青年心理学について、「問い」という視点から次の3点を論じた。第一に、大学生が抱く「問い」を活かすことである。第二に、「問い」への正解を無理に求めるのではなく、大学生が持つ可能性を広げることである。第三に、大学生への「問い」をとおして、「問う存在」と同時に「問われる存在」としての自覚を促すことである。
  • 池田幸恭
    青年心理学研究 27(2) 157-160 2016年1月  査読有り
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 55 65-75-75 2015年3月  査読有り
    本研究の目的は、感謝を感じる対象の発達的変化について明らかにすることである。10代(15歳以上)、20代、30代、40代、50代、60代それぞれ300名(男性150名、女性150名)の合計1800名にweb調査を実施し、感謝を感じる対象20項目への回答を主に求めた。各対象へ感謝を感じる程度を確認した上で、感謝を感じる対象の年代による評定得点の差を検討した。その結果、感謝を感じる対象の発達的変化は、対人関係における感謝(変化なし)、対人関係における感謝(変化あり)、抽象的な対象への感謝という大きく3つの特徴にまとめられた。第1の対人関係における感謝(変化なし)は、父親、母親、職場(あるいはアルバイト先)の人が含まれ、年代による得点差はみられず、15歳以上から60代にかけて感謝の気持ちを安定して感じていた。第2の対人関係における感謝(変化あり)は、友だち、恋人(あるいは配偶者)、祖父母、学校の先生、自分の子ども、年下のきょうだい、年上のきょうだいが含まれ、感謝の気持ちを最も感じている時期ならびに感じる程度が最小の時期が対象によって異なっていた。第3の抽象的な対象への感謝は、自然の恵み、自分の健康状態、いのちのつながりといった10種類の対象が含まれ、概ね10代から20代よりも50代、さらに60代に感謝を感じる程度が大きくなっていた。以上より、感謝は生涯発達をとおして、具体的な対人関係においてだけなく、抽象的な対象へも広がって感じられるようになると考えられた。
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 54 75-85-85 2014年3月  査読有り
    本研究の目的は、成人期における親に対する感謝について明らかにすることである。20代、30代、40代、50代それぞれ100名(男性50名、女性50名)の合計400名にweb調査を実施し、父親と母親に対する感謝を尋ねる各20項目と、親と普段会う頻度、結婚と子どもの有無、親の老いの認知への回答を求めた。その結果、次の3 点が示された。第1に、「援助してくれることへのうれしさ」「生み育ててくれたことへのありがたさ」「今の生活をしていられるのは親のおかげだと感じる気持ち」「負担をかけたことへのすまなさ」という親に感謝しているときに感じる4種類の気持ちと「自分が苦労しているのは親のせいだと感じる気持ち」は、青年期だけでなく、成人期における親に対する感謝の心理状態を理解する上でも有効であることが示された。第2 に、父親に対する感謝を感じる程度に年代差はみられなかったが、「今の生活をしていられるのは母親のおかげだと感じる気持ち」は20代よりも50代の得点が小さく、「自分が苦労しているのは母親のせいだと感じる気持ち」は30代よりも50代の得点が小さかった。第3 に、男女共に親の老いを認知していることで親に対する感謝を感じる傾向があり、男性ではその傾向が顕著であることに加え、父親に対する感謝を感じる程度と子どもがいることとの関連がみられ、女性では親と普段会う頻度との関連がみられた。
  • 池田幸恭, 葉山大地, 髙坂康雅, 佐藤有耕
    青年心理学研究 25(2) 161-165 2014年2月  査読有り
  • 池田幸恭, 落合亮太, 菱谷純子, 高木有子
    厚生の指標 60(6) 15-22-22 2013年6月  査読有り
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 53 131-143-143 2013年3月  査読有り
    本研究の目的は、筆者が担当した「発達心理学Ⅰ」の初年度から3 年間の授業実践過程を分析することをとおして、学生と教員の相互性について明らかにすることである。2010年度から2012年度までの3年間にわたり、筆者が記録した授業日誌と、各年度の第14回目の授業時に学生へ実施した授業評価調査の結果を分析した。その結果、「発達心理学Ⅰ」の3 年間の授業実践過程は、「初年度の手探りの時期」から「授業内容の見直しの時期」を経て、「授業の安定化と固定化の二重性がみられる時期」にあるとまとめられた。一つの授業を継続的に担当していくことで、教員の経験や関連資料などが蓄積されて教員の負担は低減する傾向にあるが、このことは必ずしも学生と教員の相互性の形成にはつながらず、授業の固定化を招くといった新たな課題が生じる可能性が見出された。ここで妨げられる「相互性」とは、単なる知識や技術といった部分的能力ではなく、学生と教員それぞれの価値観の問い直しやアイデンティティ形成といったお互いの存在の全体にかかわる変化であると考えられた。さらに、授業が安定化と固定化の二重性にある状態で、学生と教員の相互性をいかに形成することができるかについて、次の3点を論じた。第一に、学生を教員の授業実践を実現するための対象とするのではなく、学生と教員のお互いが授業の問題状況を解決するための主体となることである。第二に、学生と教員のずれを自覚し、新たな授業展開に活かしていくことである。第三に、授業内で生じる思いがけない事態に「即興性」を発揮することである。
  • 池田幸恭, 葉山大地, 髙坂康雅, 佐藤有耕
    青年心理学研究 24(2) 111-124 2013年2月  査読有り
  • 落合亮太, 池田幸恭, 賀藤 均, 白石 公, 一般社団法人全国心臓病の子どもを守る会
    日本小児循環器学会雑誌 28(5) 258-265-265 2012年9月  査読有り
    目的:本研究の目的は, 身体障害者手帳を有する成人先天性心疾患患者を対象に,(1)社会的自立度と心理的側面との関連,(2)社会生活上の不安・困難・要望を明らかにすることである. <BR>方法:全国心臓病の子どもを守る会が実施したアンケート調査結果のうち, 身体障害者手帳を有する15歳以上の患者143名分のデータを分析した. 社会的自立を表す指標として就労状況, 年収, 障害年金受給状況を尋ね, 心理的側面を表す指標として経済的苦痛, 精神的苦痛を尋ねた. さらに, 生活上の困難・不安・要望について自由記述にて回答を得た. <BR>結果:対象者になった143名(年齢15~73歳, 中央値=24歳;男66名, 女71名, 不明6名)のうち, 身体障害者手帳1級を有する者は95名(66%), 就労者は59名(41%;このうち年収200万円以下が58%)であった. 患者の経済的苦痛には, 手術歴があること, 通院頻度の高さ, 世帯総収入の低さ, 本人の年収の低さ, 障害年金受給が, 精神的苦痛には, 通院頻度の高さ, 仕事への不満足がそれぞれ有意に関連していた. 自由記述では, 「周囲の理解が得られない(57名が言及)」「年金制度を充実させてほしい(38名)」「医療費に対する助成を充実させてほしい(37名)」「就労支援・雇用拡大が必要(25名)」といった意見が聞かれた. <BR>結論:身体障害者手帳を有する成人先天性心疾患患者の収入は総じて低く, 経済的問題と就労環境が, 患者に心理的苦痛を及ぼすと推察された. 就労支援体制の整備と所得保障を含めた福祉制度の充実が急務である.
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 52 107-117-117 2012年3月  査読有り
    本研究の目的は、女子大学生における感謝の心理的意味について明らかにすることである。質問紙調査を実施し、女子大学生219名の回答を分析した。感謝の心理的意味について、感謝の対象による特徴の検討に加え、比喩生成法と感謝の対概念による検討を行った結果、次の3 点が示された。第1 に、全体的に女子大学生は父親や母親、友だちなど広い対象に感謝を感じており、感謝を感じている理由はその対象によって異なることが示された。第2 に、比喩生成法によって得られた感謝の心理的意味は「感情状態」、「他者への感情」、「感謝の特徴」、「引き起こされる行動」、「関係への影響」という5 カテゴリーにまとめられ、他方、感謝の対概念は「感情状態」、「他者への感情」、「感謝を低減させる要因」、「引き起こされる行動」、「関係への影響」という5 カテゴリーにまとめられた。第3に、比喩生成法によって得られた感謝の心理的意味では「あたたかさ」が、感謝の対概念としては「無関心」が最も記述数が多かった。本研究を通して、女子大学生にとって感謝とは、身近な感情であり、他者とのつながりを結ぶものとして実感されていると考えられた。
  • 髙坂康雅, 池田幸恭, 葉山大地, 佐藤有耕
    青年心理学研究 23(2) 193-197-197 2011年12月  査読有り
  • 高木有子, 池田幸恭, 菱谷純子, 梁明玉, 落合幸子
    茨城県立医療大学紀要 16 75-84-84 2011年3月  査読有り
    本研究では医療系大学生が捉える平成時代の子育て観と子ども観を明らかにすることを目的として質問紙調査を実施し、調査協力者135名から得られた記述の分類を行った。その結果、(1)平成時代の子育ては、(1)子どもを大切にし、(2)両親共働きの家庭が増加し、父親も積極的に行う、(3)物が豊かな社会環境による子どもへの悪影響もあるが、育児に必要な情報は得やすくなっている、(4)共同体で行うものではなく個人で行われている、(5)学歴が重視され教育に重きがおかれる、と捉えられていることが示唆された。(2)平成時代の子育てが有しているジレンマを解決する有効な手立てとして、過去に行われていた地域の力や共同体を活用するような子育ての存在が着目されていた。(3)人生に大きな影響を与える存在、生きる意味や働く活力を与えてくれる原動力、ポジティブな感情を喚起する存在、自分自身の成長を促進する存在といった肯定的な子ども観が主にみられた。(著者抄録)
  • 落合幸子, 高木有子, 梁明玉, 菱谷純子, マイマイティ パリダ, 落合亮太, 池田幸恭
    茨城県立医療大学紀要 16 53-63-63 2011年3月  査読有り
    医療系大学生に、進路決定プロセスとモデルの存在が職業的アイデンティティに及ぼす影響に関する大学生対象の調査結果をまとめた講義とその問題に関する討論を行う形式の授業を実施した。学生は、「医療職として共に生きる覚悟」、「モデル探求への意志」、「選択の迷いの正当性」、「選択肢の統合の可能性への気づき」という授業メッセージを受け止めていた。さらに、授業前の職業的アイデンティティの高さによって授業メッセージの受け止め方が異なること、「モデル探求への意志」を受け止めると職業的アイデンティティの「社会貢献への志向」を、「選択肢の統合の可能性への気づき」を受け止めると職業的アイデンティティの「医療職選択への自信」と「医療職観の確立」をその後高めることが示唆された。職業的アイデンティティをテーマとして討論を行うことは、職業的アイデンティティを育てる上で一定の有効性を持つ授業方法であることが確かめられた。(著者抄録)
  • 池田幸恭, 菱谷純子, 高木有子, 梁明玉, 落合幸子
    茨城県立医療大学紀要 16 43-52-52 2011年3月  査読有り
    本研究の目的は、親に対する感謝が青年期の次世代育成力を育てるという心理的機制を明らかにすることである。医療系大学の授業で次世代育成力と母親に対する感謝との関連について研究成果を示し、親に対する感謝を尋ねる質問項目と親に対する感謝が次世代育成力を育てることに関する記述を求めた。医療系大学生131名の記述を分析した結果、親に対する感謝が次世代育成力を育てるという心理的機制として、次世代育成力の原動力としての親に対する感謝、世代間伝達、次世代育成のモデルとしての感謝できる親、親に対する感謝の次世代育成にとっての意義、次世代に対する感謝への展開の5カテゴリーが見出された。これらの心理的機制は、「世代間伝達の好循環」としてまとめられた。「世代間伝達の好循環」が生じにくい場合でも、他者との討論を通して自身の親子関係を閉じたものにしないことが、次世代育成力を育てる有効な教育的支援方略になると考えられた。(著者抄録)
  • 池田幸恭
    和洋女子大学紀要 51 163-178-178 2011年3月  査読有り
    本研究の目的は、大学生における親に対する感謝と個人志向性・社会志向性との関係を明らかにすることである。父親と母親に対する感謝を尋ねる各25項目と個人志向性・社会志向性PN尺度(伊藤,1997)で構成された質問紙調査を実施し、大学生181名の回答を分析した。その結果、次の3点が示された。第1に、社会志向性のポジティブな状態がみられるほど、親に対する感謝を感じる程度は大きくなり、特に生み育ててくれたことへのありがたさが実感される。社会志向性のネガティブな状態がみられるほど、親に負担をかけたことへのすまなさにとらわれやすく、特に男性では母親が援助してくれてうれしいと感じる反面自分が苦労しているのは母親のせいだと感じる傾向がみられる。第2に、個人志向性のネガティブな状態がみられるほど、男性では母親に負担をかけてすまないと感じる傾向がみられるが、女性では今の生活をしていられるのは母親のおかげだと感じる気持ちと母親が援助してくれることへのうれしさが低減する。また、女性は個人志向性のポジティブな状態がみられるほど、父親が援助してくれてうれしいと感じるようになる。第3に、個人志向性と社会志向性のネガティブな状態に陥らず、双方の志向性を相互補完的に統合していくことで、父親が生み育ててくれたことへのありがたさと、負担をかけたことへのすまなさにとらわれずに母親に対する感謝が実感されることになる。
  • 髙坂康雅, 池田幸恭, 葉山大地, 佐藤有耕
    青年心理学研究 22(22) 1-16-16 2010年8月  査読有り
    Psychological functions of sharing among junior high school friends were examined and the relationship between shared objects and psychological functions of sharing was investigated. Participants were junior high school students (N=1068). The result of factor analyzing items on psychological functions of sharing indicated the following six factors: "motivation", "increased pleasure", "friendly evaluation from others", "increased feeling of burden", "achievement evaluation from others", and "increased negative evaluations from others." Descriptions of objects shared with friends were classified into eight categories and psychological function of sharing scores was compared for the most important shared object. Result indicated the following; 1) "psychological sharing" such as "feelings" and "goals" had positive functions. 2) "Material sharing" such as "things" did not have either a positive or negative functions. 3) "Behavioral sharing" such as "chatting" and "school activities" had negative functions. These results suggest that friendships that included "psychological sharing" increased "motivation" and "pleasure" in junior high school students, and was deeper than friendships based on "behavioral sharing" and "material sharing".
  • 池田幸恭
    青年心理学研究 22(22) 57-67-67 2010年8月  査読有り
    This study aimed to clarify factors of resistance against gratitude to parents in adolescents. Participants were junior-high school, high-school, and university students (N=191) who answered about their frequency of resistance against gratitude to their parents and described the factors of such resistance. Around half of the participants felt resistance against gratitude to their parents. High-school students tended to feel more gratitude to mothers than did junior-high school and university students, and female students tended to feel more gratitude to their father than did male students. Secondly, eleven factors of resistance against gratitude to parents were identified: shyness of gratitude to parents, self-immaturity, excessive intervention by parents, low concern about oneself from parents, coerciveness into parents' sense of values, criticism of parents' personality, aversion to parents, blaming parents as roots of oneself, doubt that parents love oneself, doubt about equality of parents' love between siblings, and doubt that parents' loving is not egoism. Finally, three categories were obtained from these eleven factors: insufficient maturation, dissatisfaction with parents, and doubt of parents' loving oneself.
  • 池田幸恭, 菱谷純子, 高木有子, 梁明玉, 落合幸子
    茨城県立医療大学紀要 15 42-52-52 2010年3月  査読有り
  • 池田幸恭, 伊瀬玲奈, 岩﨑淳子, 大神優子, 北村裕美, 駒久美子, 佐野裕子, 島田由紀子, 眞鍋久美好, 鈴木みゆき, 髙梨一彦
    和洋女子大学紀要 50 177-186-186 2010年3月  査読有り
    本研究の目的は、保育現場が求める実習生像を明らかにすることである。実習生に身につけておいてほしいことがらを尋ねる26項目を作成し、保育者214名に質問紙調査を実施した。保育現場が求める実習生像について、幼稚園と保育所および公立と私立という勤務先による特徴を検討した。さらに、保育現場での立場として、経験年数、職場内の立場、実習生の年間の受入人数を取りあげて、保育現場が求める実習生像との関係を検討した。分析の結果、次の3点が示された。第1に、保育現場が実習生に求めることは、「学ぶ姿勢・態度」と「保育実践のスキル」にまとめることができる。第2に、「学ぶ姿勢・態度」は、私立施設勤務者が公立施設勤務者よりも実習生に必要であると考えていた。第3に、「学ぶ姿勢・態度」は、園長、主任、保育士が幼稚園教諭よりも実習生に必要であると考えていた。以上の結果を踏まえて、実習指導および保育者養成について、「学ぶ姿勢・態度」を育てることを通して「保育実践のスキル」を身につけることができる指導が重要であること、保育現場が求める実習生像を実習生自身が知ることで実習への意識を高めること、実習先の保育現場が求める実習生像を理解した上で実習生に指導を行なうことを提起した。
  • 菱谷純子, 落合幸子, 池田幸恭, 高木有子
    母性衛生 50(4) 552-559-559 2010年1月  査読有り
    【目的】本研究では、青年期の「次世代育成力」と「親からの存在肯定メッセージ」との関連について検討することを目的とした。【研究仮説】仮説1:「親からの存在肯定メッセージ」は、「次世代育成力」との直接的な関連を示す。仮説2:「親からの存在肯定メッセージ」は、「基本的信頼感」を介して、「次世代育成力」との間に間接的な関連を示す。【研究方法】2006年9〜10月に質問紙調査(留め置き法)を青年期の者(大学生、専門学校生)に実施した。1091部配布(654部回収:回収率60.0%)し、欠損値がない未婚のもの631部を対象に分析した。【結果および考察】「母親からの存在肯定メッセージ」と次世代育成力の4つの下位尺度すべてとの間に直接的な正の関連が示され、「父親からの存在否定メッセージ」と「次世代育成力」の「F2:自己成長できるという自信」との間に直接的な負の関連が示された。これにより、仮説1は、一部支持された。「母親からの存在肯定メッセージ」と「母親からの存在否定メッセージ」「父親からの存在肯定メッセージ」は、基本的信頼感尺度の「対人的信頼感」を介し、「次世代育成力」の4つの下位尺度すべてに関連が示され、仮説2は、一部支持された。(著者抄録)
  • 池田幸恭
    青年心理学研究 21(21) 1-16-16 2009年12月  査読有り
    This study sought to clarify the relations between undergraduate students' styles of reaction to parental expectations and their sense of identity. A 63-item questionnaire relating to reaction styles, degree of parental expectations and the Multidimensional Ego Identity Scale (MEIS; Tani, 2001) was responded to by 221 undergraduate students. Factor analysis extracted 8 factors, including positive acceptance of, rebellion against, and compromise with the expectations, and esteem for one's own way of life. Also, the higher the parental expectations, the greater the burden experienced by both males and females; males rebelled and recognized the limits to which they could meet the expectations while females ingratiated themselves superficially with respect to the expectations. Finally, The more sense of identity was established, the less respondents felt burdened by and rebelled against the expectations, and the more they compromised with parental expectations and had higher esteem for their own way of life. Consequently, it may be important to have an invariant sense of self and a sense of time continuity as well as to define oneself through meeting a variety of people socially.
  • 菱谷純子, 落合幸子, 池田幸恭, 高木有子
    母性衛生 50(1) 132-140-140 2009年4月  査読有り
    本研究では、青年期の者が、「次世代の子どもたちを育てる」ことに対してもっている「自己についての肯定的な評価」が重要であると考え、これを、「次世代の子どもたちを育てることへの自信」すなわち、「次世代育成力」と定義した。本研究の目的は、青年期の「次世代育成力」を測定する尺度を開発することである。尺度項目は、内容的妥当性を確保するために、心理学を専攻する研究者3名と看護学を専攻する1名の計4名で作成した。大学生161名に実施した予備調査の結果をもとに、62項目を選定した。本調査は、2006年9〜10月に実施した。質問紙は、1091部配布し654部を回収した(回収率60.0%)。このうち、未婚の者633部を対象に分析した。因子分析の結果、「F1:誕生を肯定することができるという自信」「F2:自己成長できるという自信」「F3:伝えるものをもっているという自信」「F4:地域社会の力を借りることができるという自信」の4因子が抽出された。各因子から上位5項目を選択し下位尺度とし、α係数による信頼性と、世代性尺度(西田、2002)および時間的展望体験尺度(白井、1994)との相関による妥当性を確認した。以上の手続きで、青年期の「次世代育成力尺度」が開発された。今後、研究を積み重ね、尺度の精度および妥当性を高めることが課題である。(著者抄録)
  • 高嶋靖子, 池田幸恭, 才津芳昭, 落合幸子, 高木有子, 梶原祥子, 山海千保子, 黒木淳子
    茨城県立医療大学紀要 14 87-107-98 2009年3月  査読有り
    医療系大学の1年生160名に大学院生がピュアエデュケーターとしてエイズの授業を行い、その効果を検証した。2007年6月に実施し、エイズの現状と病態、治療法、予後、予防法についての講義後、小グループ討論を行った。討論後、性交渉場面で女性が男性にコンドーム装着を説得するロールプレイを実施した。その結果、1,ピュアエデュケーターによるエイズの授業は、学生がエイズや性感染症への関心を高め、コンドームの使用法を含めた性教育の必要性をより強く認識することに効果があることが示唆された。2,ピュアエデュケーターによるエイズの授業は、学生がエイズや性感染症を身近な問題として捉えることや、人の生き方の問題を考えること、さらに医療系大学生の医療の専門家としての意識を育てることにつながった。3,大学1年生は性感染症予防教育において有効な時期であり、20歳前後の大学生という発達段階に応じた性教育が必要であることが示唆された。
  • マイマイティパリダ, 落合幸子, 池田幸恭, 紙屋克子
    茨城県立医療大学紀要 14 77-86-86 2009年3月  査読有り
    看護実習前に、職業的アイデンティティを高めることに配慮した実習直前指導を実施し、職業的アイデンティティと看護学実習での学びに与える影響を明らかにすることを目的とした。3年制の看護専門学校の看護学実習を履修している最終学年生71名を対象に、実習に入る順番で、指導有り群(40名)、指導無し群(29名)の2群に分け、指導有り群に対して、オリエンテーションに加えて独自に作成した実習直前指導を行った。指導前、指導後、実習後に計3回の質問紙調査を実施した。回収率は97.2%であった。実習直前指導の有無と調査時期を独立変数に、職業的アイデンティティ尺度の下位尺度得点を従属変数にした2要因混合計画の分散分析と、指導の有無による看護学習での学び尺度の下位尺度得点の違いについてt検定を行った。その結果、実習直前指導は、学生の「看護職選択への自信」と「看護職として必要とされることへの自負」という職業的アイデンティティを高め、看護学実習での学び、特に、専門職についての学びを促進することが確認された。
  • 飯倉直美, 池田幸恭, 高木有子, 落合幸子
    茨城県立医療大学紀要 14 65-75-75 2009年3月  査読有り
    本研究の目的は、看護師の妻とその夫の仕事と家庭の多重役割に対する認識の関連要因を検討し、その認識の特徴を明らかにすることである。看護師の妻とその夫444名に質問紙調査を実施した。その結果、妻は、末子の年齢が13歳以上18歳以下の場合より3歳以下の方が家庭から仕事へのポジティブ・スピルオーバーを認識しており、19歳以上の場合より4歳以上6歳以下の方が家庭から仕事への分離を、6歳以下の方が仕事から家庭への分離を認識していなかった。末子が6歳以下で子どもの人数が1人の場合より2人、3人の方が、夫は家庭から仕事へのポジティブ・スピルオーバーを認識していた。育児サポートがないと思っている妻は、家庭から仕事へのネガティブ・スピルオーバーをより認識していた。三交代勤務で末子が6歳以下の場合、夜勤回数0回の妻の方が家庭から仕事へのネガティブ・スピルオーバーを認識していた。
  • 飯倉直美, 池田幸恭, 高木有子, 落合幸子
    茨城県立医療大学紀要 14 53-63-63 2009年3月  査読有り
    本研究では、仕事と家庭の両役割間の関係性に対する認識を、行動的な側面から測定する多重役割認識尺度を作成した。予備調査と先行研究を参考に48項目を作成し、看護師である妻とその夫に質問紙調査を実施した。444部が回収され(回収率34.5%)、「家庭から仕事」と「仕事から家庭」の2方向に分けての因子分析を行った。「家庭から仕事」では、「F1:家庭から仕事へのポジティブ・スピルオーバーの認識」「F2:家庭から仕事へのネガティブ・スピルオーバーの認識」「F3:家庭から仕事への分離の認識」の3因子が抽出された。「仕事から家庭」では、「F1:仕事から家庭へのポジティブ・スピルオーバーの認識」「F2:仕事から家庭へのネガティブ・スピルオーバーの認識」「F3:仕事から家庭への分離の認識」の3因子が抽出された。両下位尺度ともα係数による信頼性と多重役割尺度(福丸他、2006)との関連から妥当性が認識された。
  • 高木有子, 落合幸子, 池田幸恭
    茨城県立医療大学紀要 13 25-38-38 2008年  査読有り
    本研究では,性教育の分野で有効とされるピアエデュケーションを,「子どものいじめ自殺」を主題に,大学1年生160名に実施した。「子どものいじめ自殺」に関する大学生の意識と授業の感想を分析した結果,次の3点が示された。(1)いじめの被害経験,加害経験がある者は,どちらも全体の約3分の1程であった。さらに,被害経験がある者は被害経験がない者よりも,加害経験のある割合が高い。(2)ピアエデュケーション形式の授業によって,学生はテーマをより身近に感じて考えを深められると共に,ピアエデュケーターの学習も深まり,授業を行うことで自信をもつことができる。ピアエデュケーション形式の授業は,双方にとって成長を促進するするきっかけとなる。(3)「いじめ」に関する体験を語ることには意義があり,特に「いじめ自殺」は友人関係の中で生じる問題であるがゆえに,ピアエデュケーションを通して友人間でその問題を共有することには意義がある。
  • 池田幸恭, 佐藤有耕
    筑波大学心理学研究 35(35) 27-40-40 2008年  
  • 池田幸恭
    教育心理学研究 54(4) 487-497 2006年12月  査読有り
  • 大竹裕子, 池田幸恭, 髙坂康雅, 金ヨンジュン, 落合良行
    筑波大学心理学研究 31(31) 59-64-64 2006年  
  • 池田幸恭, 大竹裕子, 落合良行
    筑波大学心理学研究 31(31) 45-57-57 2006年  
  • 池田幸恭, 大竹裕子, 落合良行
    筑波大学心理学研究 32(32) 49-62-62 2006年  

MISC

 9

書籍等出版物

 17

講演・口頭発表等

 44

共同研究・競争的資金等の研究課題

 4