研究者業績

榎田 二三子

エノキタ フミコ  (ENOKITA FUMIKO)

基本情報

所属
武蔵野大学 教育学部 幼児教育学科 教授
学位
学士(お茶の水女子大学)
修士(明星大学通信制大学院)

J-GLOBAL ID
200901013850741460
researchmap会員ID
5000024098

研究キーワード

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論文

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MISC

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  • 武蔵野教育学論集 2017年3月  
    私立幼稚園では、8割近い園で2歳児保育が実施されている。2歳児保育は子育て支援の一環として位置づけられているが、どのようなことに重点が置かれているかはさまざまであり、実施の形態も多様である。そのような2歳児保育で、幼稚園教諭はどのようなことを重視しているのか調査した。その結果、「保育者との信頼関係」、「安心でき安全な環境」、「子どもの発達」が重視されていることが明らかになった。一方で、子どもの遊びや保護者支援は重視されていない。合わせて2歳児の春の様子を調査したところ、「身辺自立」、「遊び」、「言葉」の発達がゆっくりである現状、個人差が大きい様子が明らかになった。この二つの調査から、保育者としては、2歳児保育についての年間計画の必要性、保護者支援の必要性、3歳未満児の特性への理解の必要性が示唆された。
  • 榎田 二三子
    婦人之友 110巻(3号) 62-65 2016年3月  
    3歳から5歳の就学前の幼児を育てるとき、どのようなことに配慮したらよいのか、生活で遭遇する具体的な事例を通してわかりやすく伝えた。公園での遊び、生活リズムつくり、片づけのときの親の関わり方のポイントを子どもの発達を踏まえて述べている。
  • 滝村雅晴, 津村典子, 市川美穂
    婦人之友 109(5) 64-78 2015年5月  
    子どもが笑顔で育つために、家庭や社会でどう子どもと関わり、何を大切にしたらよいのか。<br /> 子どもと一緒に家族が食卓を囲むこと、子どもの話を聞くこと、大人が子どもの側から考えられるようになることなど、夫婦を基にして相手のことを思い暮らす大切さを具体的事例から語り合った。
  • 武蔵野大学教職研究センター紀要 (第3号) 19-25 2015年3月  
    幼稚園における2歳児保育は、子育て支援として位置づけられ、私立幼稚園の78%で実施されている。<br /> 担当者は幼稚園教諭の免許状を取得しているが、保育士資格を取得していないため、2歳児について学んでいないものも多くいるのが現状である。2歳児保育はどのように実施され、幼稚園教諭の専門性に関する研究が行われているのだろうか。論文の分析を実施した結果、経年的研究内容の変化が見られたこと、保育内容や保育者の援助についての研究が多く実施され2歳児保育について試行錯誤している状況が認められたこと、保育者の専門性についての研究はこれから進められる分野であることがわかった。また2歳児保育の特性についての理解や保護者支援が今後の課題として明らかになった。
  • 婦人之友 乳幼児だより 5月号 2014年5月  
    2番目の子どもは生まれたときは、家族にとっても上の子にとっても危機的な状況となりがちである。上の子はとても誇らしい気持でいる反面、母親に気にかけてもらいたいと思い困ったこともする。大人にとっては辛い状況だが、子どもは笑顔に愛を感じ、誰かのためになにかする幸せな気持ちがかんじられるよう育てたい。

書籍等出版物

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  • 榎田二三子, 大沼良子, 増田時枝, 石井雅, 小倉常明, 木村英美, 小泉裕子, 竹石聖子, 塚田幸子, 永倉みゆき, 浜口順子, 嶺村法子, 室久智雄, 矢田美樹子, 渡辺佳子 (担当:共著, 範囲:p89-93、p180-192)
    建帛社 2016年6月
    子ども・子育て支援新制度の施行にあわせ改訂したものである。新しい時代に求められる多様な教育職・保育者の役割について、学生が実際に働くことをイメージしやすいように書かれている。保育者としてこのような能力が必要であるということは述べずに、学生が自ら課題を見出すことをねらいとしている。本書で学ぶことにより、実践しつつ学び教育職・保育者として成長する基本的な姿勢を獲得できることが意図されている。担当部分:小学校や専門職間の連携における教育職・保育者の立場、家庭的保育者への指導的立場となる保育所保育士など新しく求められる役割について概観した。また少子化、地域の教育力の低下、特別支援教育、多文化に生きる子どもなど、近年子育てを取り巻く環境の変化が著しい。そのような変化に焦点をあて、なぜそのような変化が生じてきたのかについて説明しながら、子ども・子育て支援新制度を踏まえ教育職・保育者に求められる役割はど
  • 榎沢良彦, 大沼良子編著, 松浦浩樹, 永倉みゆき, 榎田二三子, 豊田和子, 小泉裕子, 安見克夫 (担当:共著, 範囲:p63-79)
    建帛社 2016年3月
    教育・保育の基本・基礎について学ぶ教育・保育原理の教科書である。新しい時代のニーズに対応する教育・保育といつの時代にも変わらない教育・保育の基本や歴史についてわかりやすくまとめられている。分担部分:「保育の計画と実践」について分担執筆。計画、実践、記録、評価という教育・保育の循環におけるそれぞれの意義と考え方の基本について述べた。(総ページ数174頁中、担当63~79頁)
  • 吉川はる奈, 岡野雅子, 篠原久枝, 武田京子, 入江礼子, 金子省子, 浜口順子, 吉澤千夏, 榎田二三子他 (担当:共著, 範囲:p180-181)
    丸善 2016年1月
    日本家政学会児童部会が中心となって、「子ども」を切り口に、発達、保育、教育、福祉、看護、医学、心理学などの学問分野における事項を解説するために作成した事典である。担当部分:豊かな育ちを保障する日本家政学会が編集した児童学事典である。「子ども」を切り口に、発達、保育、教育、福祉、看護、医学、心理学など多くの学問分野における関心事項、重要事項を解説した事典である。執筆担当:環境づくり(1)―保育ニーズの多様化ーについて執筆した。保育の基本である保育ニーズをとらえる視点として、子どものニーズと保護者のニーズがある。子どものニーズには、豊かな経験を通して健やかにしあわせに成長するというどの子どもも共通にもつニーズがあり、また一人一人の子どもによって個別のニーズ、障害や国籍によるニーズなどがある。保護者のニーズが子どものニーズと等しいわけではなく、保護者が自覚していない潜在的なニーズもあるため、社会
  • 米山岳廣, 金子晃之, 上岡学, 高橋貴志, 由田新, 神永直美, 小山千幸, 宮川三平, 榎田二三子, 鳥海順子, 金森三枝, 高牧恵理, 田中利則 (担当:共著)
    文化書房博文社 2013年4月
    近年女性の就労、虐待など子どもを取り巻く状況の変化が著しく、保育の制度も時代の求めに応じ変化している。 そのようなときに、保育の原理、各分野、技術についてその基本と展望をまとめたものである。筆者は、9章乳児保育と12章子育て家庭支援を担当し、その基本と現状および課題について解説した。 (総ページ数214 頁、141~145頁、175~183頁)
  • 小原敏郎, 神蔵幸子, 義永睦子, 榎田二三子, 岸井慶子, 永倉みゆき, 西村美紀, 宮川萬寿美, 矢萩恭子 (担当:共著)
    2013年2月
    教育職の必修科目である教育実践演習、および保育実践演習の教科書として書かれたものである。理論編、方法・技法編、実践・演習編で構成され、これまでの学習を振り返りながら、教育者としての実践力と豊かな人間性を備えた人材育成を目指している。担当部分:教育実践演習の教材として、事例研究の方法と意義、演習方法について解説した。また演習教材を提示し、学びを深められるよう解説を執筆した。(総頁数117頁中、P61~66、P93~P96を担当

講演・口頭発表等

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Works(作品等)

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  • 2008年4月 その他
    人生において困難に直面すると、気持ちをコントロールし、解決策を見出そうと情報を集め、模索しながら行動する。子どもは日常生活の中で、泣いている時に大人に励まされて落ち着き、何が嫌なのか聞いてもらうなど、同様の経験をして育つ。小さいからといって大人が手伝ってしまうのではなく、大人に見守られつつ、子どもが自分で判断し、行動する経験が、ものごとのへの見通しをもつことや、やってみようという意欲、そして自信へとつながる。
  • 2006年8月 その他
    自分の思いをまだ言葉で伝えきれない時期の子どもたちも、次第に周囲の状況が把握できるようになる。その過程ではものの取り合いも多発するが、友達と一緒に過ごすことも好むようになる、そして年長児にあこがれを持ち、年長児や大人と遊ぶことを通して、人との関わり方を習得していくという成長過程をを示唆した。
  • 2006年6月 その他
    子育ては、365日子どもと一緒の生活を求められる。悩みがあったり、忙しかったりすれば、イライラすることもつのり、つい怒りやすくなる。専業主婦の場合は、1日中子どもから離れられなく、親が一人になってゆっくりものを考えることもできない。そのような時に、どうしたいのか、何を変えたいのか、まず一つ考え、やってみるとよい。喜怒哀楽を伴うのが人生であり、治めたり続けたりする大人の姿を見て、子どもは育つことを示唆した。
  • 2006年6月 その他
    幼い子どもを育てていると、時には離れて過ごしたいと思うこともあるが、実際に流産などで子どもと離れる生活を余儀なくされると心配が生じて来る。子どもが母親のいない間を楽しそうに過ごしていても、子どもなりに頑張っている姿であり、子どもや家族との繋がりを作る方法を新たに考え関係を維持していくことが必要である。そして家族がまた一緒に生活できるようになったときには、子どもの甘えを受け止め関係を新たに作っていくよう教示した。
  • 2006年4月 その他
    どのようなこどもでも、どのような年齢でも、子育てに悩みはつきものである。悩むと親は自分の子育てが間違っていたのではないかと自分を責めたくなるが、過去に原因を探すのではなく、これから意味あることにしていくことが重要である。よくわからないことが度々あるのが子育てである。子どもの気持ちがわからないときにも、子どもの行為から感じ取ろうとする姿勢が親に求められることを示唆した。
  • 2006年2月 その他
    思い通りにならないことに怒る子どもの強さに大人は戸惑いを感じる。子どもは、思いを身体で表現するので、怒りはものを投げるなどの行為となる。投げるという行為は、昔から人間がとっている怒りの表現方法であるが、そのような行為を止めるだけでなく、そこに込められた子どもの持って行き場のない思いを感じ、治める方法を大人は一緒に模索する。怒りは変革のエネルギーでもあり、適切な方法が選択できるようになれば、社会の一員として力を発揮する源ともなるものである。
  • 2006年2月 その他
    子育て中の5人のお母さんたちと、子育てに奮闘する日々について語り合った対談。母乳をやめる頃、叱る時、仕事への復帰、夫との関係などについて語り合うことを通して、親は生活のまとめ役であるが、子どもと家族という一枚の布を共に織る仲間であること、家族には、いろいろな出来事が生じるが、周囲の助けを借りながら、家族としてつながり続けようと思うことが大切であることを伝えた。
  • 2005年12月 その他
    子どもが大きくなることを願う大人には、甘えることは後退するように感じられ、受け入れがたく思うことがある。子どもは、自立と依存を行きつ戻りつしながら育つが、特に自立がぐんと進む反抗期には、受け入れがたい。しかし、甘えることができる子どもは、周囲が自分を受け入れてくれると信頼し、甘えることで自分を支える力があるとらえることができる。このような力は、子どもが生きていく力の礎となるものである。
  • 2005年10月 その他
    小さい子どもは、言葉でなく行為で気持ちを表現する。子どもの気持ちは、漠然と見ていては感じられにくく、子どもに心を寄せることが求められるが、そのような力は、子育てという日常生活で育まれる。しかし、子どもとの生活の中では、どうしても子どもの気持ちがわからずに、持ちこたえなくてはならないこともある。大人が大丈夫と思い伝えることで、子どももしだいに落ち着く。これは、母親にとっても同様であり、家族の協力を得てこそ、子どもの気持ちを感じ取る余裕も生まれる。
  • 2005年8月 その他
    歴史学者網野善彦とその甥である宗教学者中沢新一との交流を描いた『僕の叔父さん 網野善彦』(集英社新書)を幼児教育界へ紹介したものである。歴史の読み方は、子どもの世界の読み方や親とのかかわり方とその基本的捉え方に共通するものがあること、また日本人の野生について書かれた部分からは、大人が好ましくないと思い止める子どもの行為の中に、だれもが持っている野生の発露が含まれていることに気づかせてくれることを紹介した。
  • 2005年8月 その他
    下の子が生まれてしばらくすると、しだいに上の子とのトラブルが多くなる。上の子は大きいため、何かと我慢させられることになるが、上の子としての誇りを育ててあげたい。上の子が叱られるようなことをしたり、ぐずぐずしたりするときには、子どもの心が満たされるような生活が送れているだろうかと振り返る必要がある。このような時にこそ、子どもの世界を楽しむ遊び心が大人に求められる。
  • 2005年8月 その他
    子ども連れの外出は、荷物も多く、なにかと大変なものである。大人のペースで連れ回しがちであるが、子どもにとってはおもしろいことに出合える機会であり、社会的ルールを伝える機会ともなる。電車の中などでは、静かにじっとしていることを子どもに強要するのではなく、子どもが静かに楽しめるような過ごし方を工夫することの大切さを伝えた。
  • 2005年6月 その他
    里子を育てる時、里子と里親として出会ったところから親子関係が始まる。その関係がしっかり築かれるまでは、大きくても赤ちゃんとして扱ってもらい自分の存在を全面的に受容してもらうことを求めるなど、年齢にとらわれない関係をたどる。里子に対してかわいそうだから、できるだけのことをしてあげたいと里親は思うが、子どもを飲み込むほどのかわいがり方では、子どもは育たない。里子に限らず、かわいがりつつ、子どもが自立していけるよう見守りつつ援助することが大切である。
  • 2005年6月 その他
    日々の成長の記録をつけ続けることは、忙しい子育ての日々においては、困難さも伴うものである。乳児期は、子どもの成長が楽しみであるが、幼児期になると、親としてのかかわりがうまくいかないことも多くなる。そのような時に、記録を書くことで、持ちこたえたり新たな発見をすることがある。頑張りすぎず、子どものおもしろさを見つけ、楽しみながら書くと良いことを示唆した。
  • 2005年4月 その他
    小さい子どもがうそを言う場合には、自分に都合の悪いことを隠し、事実と異なることを言う場合と、想像と現実が混同している場合とがある。ごっこ遊びを始めるようになった時期の子どもは、言葉の語彙が増え、使い方も上手くなり、体験も豊富になる。それと同時に想像の世界も広がり、現実の世界と混同してしまうが、しだいに一貫した話ができるようになっていく。自分に都合の悪いことを隠し、うそをつくことが度重なるような場合は、そこに込められた子どもの気持ちを感じ取り、子どもとの生活を見直す必要があることを示唆した。
  • 2005年2月 その他
    子どもが、何かを壊してしまったとき、うそをつくことがある。子どもは、自分の体を使って触り、操作することで周囲の事象について認識していく。壊すという行為も、周囲への興味から生まれたかかわりの結果である。自分のやることの結果を予想し、力を調整するということは、子どもにとっては難しいことである。たまたま壊してしまった子どもは、壊してしまったことで困惑している。大人はそのことを理解し、失敗しながら子どもは育つと考え、自分の非も認められる強さを持てるように育てたい。
  • 2004年12月 その他
    実際育児日記をサイトに公開している親の話やHPを編集者がまとめたものを受け、コメントした。育児日記はどのような形態であっても子育ての励みになるり、また外出ができない母親は、インターネットにより社会と繋がる窓ともなりうる。しかし、インターネットは、不特定多数の読者に向け発信されるため、内容や表現方法には配慮が必要であり、限界もある。乳幼児が育つときには、実際の人とのかかわりも大切であることを忘れないようにと述べた。
  • 2004年12月 その他
    母親が具合が悪く、寝込んだりすると、子どもたちは不安そうな様子を示す。子どもは、身近にいつもここにいてくれる大人に対して安心感をはぐくんでいる。共働きで忙しい家庭でも、短い時間の中で子どもは安心感は感じ取っている。乳児は直接体を触れたり、見つめ合うことで安心する。子どもが育つにしたがい、安心する方法は、体の直接的触れ合いを含まない物へと変化していく。また、安心は母親だけが、担当するのではなく、家族から身近な人へと広がっていく。
  • 2004年10月 その他
    下の子どもは、きょうだいと一緒の生活の中で、いつの間にか育ってしますように感じられる。ところが、上の子が入園するなどの機会から、下の子は遊びを見つけ、友達とやりとりすることを自分一人でやることになる。初めての経験に対して下の子は、とまどう。その様子が、大人には退行しているように感じられることもある。下の子が上の子の借り物でない自分を作り始め、自立する機会であるととらえ、きょうだいがそれぞれ違った良さを持っていることを認め、見守ることが大切である。
  • 2004年8月 その他
    幼稚園や保育園へ入園した子どもは、不安を感じたり、水を得た魚のようになったり、ざまざまな反応を示す。大人は、子どもはすぐに慣れるから平気と思いがちであるが、子どもも不安を感じている。子どもが登園を渋ったときには、思い切って休んでみたり、時には背中を押して上げたりすることも必要である。このようなときには、子どもにとって園での生活はどのような意味があるのか、大人が再考する機会である。
  • 2004年6月 その他
    乳幼児は、日々できることが増えていく。子どもが何かをできるようになるときは、体だけでなく、心も育っていることが必要である。けれども、子どもが何かをできるようになるのがいつであるのか、大人には分からないので、子どもの育つ力を信じ待つことが必要である。なにかができるようになると、子どもはその力を生活のあらゆる面で発揮する。時には大人にとって困ったことをしてくれることにもなる。そのようなときは、大人は子どもの世界に気づくよい機会である。
  • 2004年4月 その他
    乳幼児を育てているときには、いつになったら子育てが終わるのだろうかと思うときがある。育てている今を大事にしながらも、今が完璧であるようにと求めがちにもなる。子育ては、今完成するのではなく、思春期を見据え、思春期にもがきながらも子どもが自立していけるように、見守りつつ育てることが必要である。親は、子どもの育ちによって、何を助け、何を見守るのか、よく考えながら、子どもと共に歩んでいくことが大切である。
  • 2004年2月 その他
    乳幼児を育てる時期、どのように叱ったらよいのかと悩む親が多い。本当に叱らなくてはならないことは何か、また言葉の通じない子どもになにを伝えたらよいのか見極める必要があり、親としては自分の生き方を問われるものである。大人は子どもが失敗しないようにと思うが、子どもは失敗することで、学んでいくため、大人は見守る力を求められる。叱るのではなく、子どもが自立し生きる力を育むように考えることを示唆した。
  • 2003年12月 その他
    子どもにとって、サンタクロースに頼んだ願い事がかなうことは、無条件で受け入れられる体験であり、次への希望や信頼へとつながるものである。日常生活では、子どもは大人のまなざしを求めることが度々ある。大人は毎日の生活に忙しく、それに応えることを先延ばしにしがちであるが、人が応じてくれる喜びは、人を育て、育てる人をも育てるものであることを示唆した。
  • 2003年10月 その他
    子どもは身近な人への親しみを核に、家族以外の人へと関心を広げていく。幼稚園入園時など、子どもが離れていくとき親は心配に思うが、子どもと周囲の人を信じ任せ、子どもとの距離感を持つことも大切である。親は子どもが世界を広げていくときに上手な橋渡しができるとよいことを示唆した。
  • 2003年8月 その他
    乳児期から子どものしつけをいつからどのようにしたらよいのかと質問する親がいる。乳幼児を育てるとき、大人の価値観や感覚でとらえてはいけない。子どもには子どもなりの思いがあり、子ども特有の生活があることを理解する必要がある。しつけとは、できないことをできるようにと考えるのではなく、できることを積み重ねるいいう喜びの積み重ねになるように、大人の発想の転換と生活の工夫が必要であることを示唆した。
  • 2003年6月 その他
    幼児にとって、家族が行っている家事は魅力的なものである。しかし親は子どもに手伝ってもらうことで大変さが増すため、躊躇する。人のために家事をして、喜んでもらう体験は、子どもにとってはうれしいだけでなく生きる力を強めてくれるものである。また家庭生活を家族で一緒に担う体験は、家族の共通体験として、子どもの育つ根となるものであることを示唆した。
  • 2003年4月 その他
    子どもが新しい場所で、自分の居場所を見つけるには、もの・人・場の雰囲気など多様な要素が関連する。近年子育て支援が充実し、0~3歳の子どもと親が、地域の中で参加できる集団や場所が増えているが、子どもによっては、人の多さにとまどうこともある。乳幼児が育つとき、家庭の外の世界や人に対して信頼をもち、安心して頼れる人間関係で育む大切さを提示した。
  • 2003年2月 その他
    乳幼児期から子どもはいやという気持ちを体で表現して生活する。小さいうちは大人の思いを通してしまうことも可能であるが、そのような時期から大人が子どもの気持ちを大切にし、一人の人として付き合うことが大切である。3歳近くになるにつれ、子どものいやという表現も激しいものとなるが、子どもが自分の思いを表し、他の人とぶつかるなかで、自分や他人を知り、親しみを持ち関係を調整していく力もついていく。
  • 2002年4月 その他
    乳幼児期の子どもを育てる親は、迷いながら子育てをしている。子どもはそのような親との生活の中で、緊張や葛藤を体験しつつ乗り越え、新しい状況を取り込んでいく。いい子であることも子どもの乗り越え方の一つである。子どもは大きくなりたい、いい子になりたいと思うが、がんばりきれなくなることもあり、甘えや爪かみなどで表してくれる。子どもは遊びなどを通して、自分を表現しながら調整する力を身につけていく。
  • 2001年7月 その他
    子どもが1歳を過ぎると親は強い自己主張に悩まされ始める。まわりの状況を把握し、折り合いをつけることのできない年齢では、親があれこれやってみることで、子どもの気持ちに添った解決方法が見つかることがある。年齢ともに、子どもの主張も持続し強くなる。知恵もつき心の複雑さも感じられるようになる反抗期。目の前にいる子どもの気持ちに添って考えられることが、親自身を育てることにもつながる。
  • 2001年4月 その他
    緊張や不安を感じやすい場面で、「いい子」であるということも、子どもがその状況を自分のものとして取り込んでいく方法の一つである。「いい子」あることで安心して過ごせる子もいる。子どもは「いい子になりたい」「大きくなりたい」と思う。「いい子」であることが心配なことではなく、いい子であろうとしてがんばり伸びていく場と、がんばらなくてもよい場の両方が子どもの生活の中になることが大切である。
  • 2001年3月 その他
    きょうだいの人数が多くなると、生活の調整役を担う母親の役割が重要になってくる。一人一人の子どもの生活がよりよいものであるようにという気配りが、子どもを大切に思う気持ちとして子どもに伝わっていく。きょうだいは共に生活し、遊び、働く仲間という関係を築いていく。
  • 2000年9月 その他
    1歳を過ぎ歩き始めて外へ出かけると、他の子どもとのトラブルが生じることもある。大勢の子どもがいる場所が好きでない子どももいるので、どのようにしたら子どもが安心して遊べるであろうかと生活を工夫することが必要である。友達とのかかわり方を自分のものとしていく過程では、楽しいことも親が心配するようなことも生じてくる。親同士の関係の作り方も重要である。
  • 2000年8月 その他
    食べるということは、心を満たされる体験である。子どもは、五感を使い遊びながら食べることを通して、自分を形づくる。子育て中の母親にとっては大変さを感じる場面だが、お父さんや先輩お母さんなど違う見方を示してくれる人の存在があるとで、この時期の意味を考える余裕が生まれる。
  • 2000年7月 その他
    ひとりっこであることわががままではないかと親は心配することもある。確かに子どもが一人であるため親の関心が集中し、子どもの主張が許されすぎたり、逆に厳格になりすぎたりすることも生じてくる。地域の他の親子との交流を図ることで、人とのつながりが増え親子関係が変化する。与えられた環境の中で、子どもの育つ力を信じよい面を見いだしていくことが大切である。
  • 2000年4月 その他
    初めての幼稚園生活に子どもたちは期待と不安を抱えている。子どもが自分一人の力でやりとげたことも大人から見れば不完全なことも多い。しかし大人の援助や賞賛を得て子どもは自信を育てていく。親と離れ新しい経験を積み重ねながら、子どもが楽しく園生活を過ごせるための援助を具体的に提示した。
  • 1990年6月 その他
    通信簿が何であるかも知らなかった子どもが、学校生活を過す中でその意味を知り始める。学習や行事を通じてのがんばりや失望、そこにかかわる通信簿。親にとっての通信簿。一枚の通信簿がもたらす子どもの生活のさまざまな断面を浮かび上がらせる。
  • 1988年9月 その他
    子育てには、子どもが育つことに加えて親自身の育ちが含まれる。一人の母親が仕事をやめて子育てを始め、周りの先輩お母さんに支えられて子どもを育てていく様子を述べる。このような経験を経て、先輩お母さんとして若いお母さんを支える人に育っていく。子育ての輪があってこそ親が育つことを指摘している。
  • 1987年10月 その他
    2歳違いの姉妹の生後4年間を追う。妹が誕生し人形のようにかまう姉、存在感がでてきた妹の行為を拒否したり受けとめたりする姉。姉妹の差がだんだんに縮まり、けんかや姉の葛藤が生じる。姉であること、姉に追いつきたい妹がそれぞれ自分らしさを示しながら、自分や相手を知っていく過程を分析している。
  • 1987年2月 その他
    子どもが2歳を迎え手のかかる子育てがホッと一段落するころ、子どもたちの自我が芽生え始める。この頃の子どもは、大きい子にあこがれ友だちと遊ぶ楽しさを味わい始めるが、子どもたちだけではもめごとが連続し、楽しく遊べない。大人がかかわる必要がある。子育てを共に楽しむ仲間がいることで、母親も育児の重みにつぶされることなく子育てができることを具体的に提示。
  • 1986年2月 その他
    子どもの幼稚園探しは、母親自身が幼児教育について、わが子について考える機会になる。子どもとの葛藤や調整を重ねるなかで、これまでの子育てについて思いめぐらす。子育てにおける悩みを回避せずきちんと受けとめることは、親子の関係を形成し親自身の成長の機会ともなる。