飯田 和也, 岩田 真, 福之上 嘉刀, 相川 充弘
日本科学教育学会研究会研究報告 38(3) 85-88 2024年3月9日 筆頭著者
本研究では,箱根火山野外学習の事前指導として,3DCGを利用した地質図を開発し,野外学習の参加者を対象として授業実践を行った.先行研究から,野外学習の事前指導は,野外学習自体の学習効率を向上させる際に重要であることが示唆されている.事前指導で留意する点の1つとして,地理的要因が重要であることが示唆されていることから,本研究では野外学習を行う地域の地理的な特徴がわかるよう,3DCG地質図の開発を行った.事前学習において3DCG地質図を利用することにより,生徒は特徴的な地形に対して注目することがわかった.また,およそ半数の生徒は,対象地域の地質の違いにも着目していることがわかった.これらの結果から,3DCG地質図を用いることにより,野外学習を行う地域の地理的な特徴の理解を助けることが示唆された.