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林 弘正

ハヤシ ヒロマサ  (HAYASHI HIROMASA)

基本情報

所属
武蔵野大学 法学部 法律学科 教授

J-GLOBAL ID
200901056725973075
researchmap会員ID
1000131441

委員歴

 3

論文

 13
  • 林 弘正
    武蔵野大学政治経済研究所年報 (15) 145-206 2017年10月  
    生殖補助医療の成果としての着床前遺伝子診断の問題点を刑事法的視点から考察する。
  • 林 弘正
    武蔵野法学 (7) 1-55 2017年10月  
    本稿は、2012年1月1日以降2016年1月18日現在までに公開された児童虐待事例の中から刑事訴追の対象となり裁判所の判断がなされたネグレクト16事例及び児童期性的虐待56事例中7事例を考察の対象とし、ネグレクトについての総括的検討をするものである。<br /> ネグレクト事例の考察で顕在化した問題は、3点ある。第1は、ネグレクトは密室空間で惹起する児童虐待類型の中でも最も密室性の高い類型である。加害者は、被害児と接する時間が長い実母の割合が54.2%であり、実父は33.3%である。第2は、ネグレクトの被虐待児は親の養育が不可欠な年齢である0歳児の割合は36.8%である。特に、出産直後のネグレクト所謂「産み捨て」は、全体の21.1%で、1歳のネグレクト26.3%に次ぐ高率である。第3は、出産ないし育児をサポートする存在の希薄化である。<br /> 考察した7事例の児童期性的虐待の1事例は、養父による11歳の養女への強制わいせつ事案で、原審の裁判員裁判で懲役1年6月に処されたが、控訴審では被害児の供述の信用性が否定され無罪となったケースである。被害児の供述の信用性は、false memory<br /> として問題となる。
  • 林 弘正
    法政論叢 50(2) 24-40 2014年7月  
    学会のシンポジウム「母体血を用いた出生前遺伝学的検査」の是非を巡りジャクソン教授のイギリスの現状報告を基に医学、法律学及び社会保障等の領域からの報告をベースに論議を重ねた。本稿は、非侵襲的遺伝学的検査(NIPT)についての刑事法の視点からの考察である。非侵襲的出生前遺伝学的検査は、母体へのリスクが少なく簡便な検査で遺伝学的な疾患(21,18,13trisomy)の有無を確認出来、検査結果が陽性の場合、確定診断の後、人工妊娠中絶手術の選択がなされることの問題を内包している。
  • 『現代行政の課題と展望』 2013年3月  

MISC

 44
  • 法学新報 123(9・10) 238-308 2017年3月  
    裁判員裁判は、制度開始7年余を経過した平成28年8月末現在11,118件が係属し終局人員9,342人(有罪人員9,093人、死刑28人、無期懲役176人、無罪56人、控訴人員3,263人、控訴率35.7%)、選任された裁判員52,723人及び補充裁判員17,941人総計70,664人の市民が裁判体の構成員として刑事裁判に参加している。裁判員裁判の制度設計段階では、裁判員への難解な法律概念の理解敷衍が重要な問題の一つとして自覚されていた。裁判員裁判の蓄聚に伴い顕在化した問題は、裁判員選任手続きへの出席率の低下及び裁判員候補者の辞退率の増加傾向であり、改善の方策が喫緊の課題である。<br /> 本稿は、難解な精神医学用語であるPTSDが争点となった東京地裁平成26年12月11日第11刑事部判決を素材にその問題点を検討するものである。考察方法は、4回開廷された当該裁判を傍聴したのち刑事確定訴訟記録法4条1項に基づき保管記録をも参照し臨床的に裁判員裁判を考察するものである。<br /> 裁判員裁判公判廷で精神医学用
  • 林 弘正
    武蔵野法学 (5・6) 111-146 2016年12月  
    現行明治40年刑法は、横領罪と背任罪を第38章と第37章に別異に規定しているのに対し、刑法改正事業<br /> では両罪を同一章の下に規定している。<br /> 本稿は、現行明治40年刑法と刑法改正事業の規定の差異を横領罪と背任罪の連関性との視点から刑法改正<br /> 事業の議事録等を素材に実証的に考察するものである。<br /> 明治15年刑法成立前の法状況は、律令法系を基に裁判実務の円滑な運用を目指して假刑律が執行され、<br /> 更に新律綱領が制定された。これらの規定では、養老律を継受して法制定がなされている。裁判実務は、新律<br /> 綱領の施行後並行して改定律例が施行され運用されるに至った。<br /> 本稿では、この間の諸規定における横領罪と背任罪の連関性を検討する。背任罪の規定は、明治一五年刑<br /> 法では見られずドイツ刑法の影響下、明治34年刑法改正案や明治35年刑法改正案で規定されるに至った。<br /> 横領罪と背任罪の連関性は、信任性を基に任務違背と考えるならば、律令法系の規定にも同様の思考
  • 林 弘正
    武蔵野大学政治経済研究所年報 (13) 1-28 2016年9月  
    児童虐待は、被害の防止が最優先課題である。児童相談所が関与しながら身体的虐待による虐待死を未然に防止できぬ幾多の事案が発生する都度、児童相談所の介入の在り方の是非が問われてきた。<br /> 本稿は、介入に萎縮することなく時宜を得た児童相談所の在り方を東京地裁平成27年3月11日民事第28部判決を素材に検討するものである。
  • 林 弘正
    武蔵野大学政治経済研究所年報 (12) 1-41 2016年2月  
    日本における人工妊娠中絶は、母体保護法14条1項各号に該当しない場合には堕胎罪の刑事制裁の対象となる。<br /> また、胎児条項のない日本の法情況の中では、母体保護法の緩やかな運用で対応している。<br /> 本稿は、このような法状況の問題性を分析・検討する。
  • 武蔵野法学 (4) 1-76 2016年2月  
    本稿は、2012年1月1日以降2016年1月18日現在までに公開された児童虐待事例の中から刑事訴追の対象となり裁判所の判断がなされた身体的虐待55事例中、前号以降の32事例を考察の対象とし、身体的虐待についての総括的検討をするものである。<br /> 身体的虐待事例の考察で顕在化した問題は、2点ある。<br /> 第1は、望まない・思いがけない妊娠に対応しないまま単独での出産に至り、その直後に新生児を殺害、遺棄する事例の防止策の在り方である。第2は、加害者と被害者の2者間、加害者及びパートナーと被害者の3者間という密室空間で実行される身体的虐待での加害者の否認事例(18事例)の解明方法である。<br /> 本稿は、各問題の解決方法を提示するものである。

書籍等出版物

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講演・口頭発表等

 13