土屋忍
季刊誌『エポペ』 (10周年記念特別号) 1990年6月
日常的に接していた留学生やオーバーステイの労働者に対して向けられていた一方的な視線に違和を感じていたので、まず現状を報告し、歴史的に構築されてきた単一民族国家幻想を斥け、混在する複数文化について考察した。関連ルポルタージュや統計を通覧しながら、フィールドワークによってそれらを補い、安易な他者イメージ形成に関与する言語(レトリック)の問題に着目した。卒業論文とするとともに、依頼に応じて成果の一部を「調査報告書」として民間企業に提出した。