研究者業績

田原 広史

タハラ ヒロシ  (Hiroshi Tahara)

基本情報

所属
大阪樟蔭女子大学 学芸学部国文学科 教授
学位
文学修士(1984年3月 東京外国語大学)

J-GLOBAL ID
200901050326065620
researchmap会員ID
1000107958

研究キーワード

 3

論文

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  • 日本のフィールド言語学 新たな学の創造にむけた富山からの提言 2006年5月  
    相手や場所によって共通語と方言とを使い分ける(べき)社会を「方言主流社会」と呼ぶが、本論文では近畿における意識調査の結果に基づき、近畿地方が他の地方とは異なる意識を持つことを提示し、「方言中心社会」というものの存在を提唱した。P174-188,15頁
  • 分担執筆, 田原広史, 上野雅世
    東大阪市における方言の世代差の実態に関する調査研究2 2002年3月  
    東日本を中心とする共通語の使い分け意識の実態を分析した先行論文を踏まえ、近畿で同様の調査をおこなった。その結果、他の地域では見られない方言と共通語の使い分け意識が確認された。具体的に言うと、場所に左右されず、相手に応じてのみ言葉を使い分けるという態度である。結論では、先行研究で提唱され、近畿以外では広く見られる「方言主流社会」という概念に対し、近畿地方に見られる使い分け意識を持つ社会を「方言中心社会」と新しく命名した。 p101-110,10頁<br /> 担当部分:基礎データ収集、データ整理のかなりの部分については上野が担当した。分析、執筆についてはすべて田原がおこなった。
  • 「日本語学」特集 日本語の計量調査法 vol.20-5(臨時増刊号) 2001年4月  
    方言調査で収集したデータを効率よく集計し、正確な分析につなげるためには、データ整理は避けて通れない。この論文では、パソコンを使って、思い通りの分析ができるようになるためには、どのような考え方で、またどのような方法でおこなうのがよいかということを解説した。具体的には、データをコード化し、入力、集計、グラフ化するまでの過程で、どのようなアプリケーションソフトをどのように活用するかということを述べた。 p118-125,8頁
  • 分担執筆, 井上文子, 田原広史
    大阪樟蔭女子大学日本語研究センター報告 (第9号) 2001年3月  
    現在進行中の全都道府県音声談話資料のデータベース化作業をさらに進め、一般の研究者に利用できる形、あるいは教育用教材として授業で活用できる形にデータベース化するための方法論について検討した。まず、この資料が文化庁においてどのような趣旨で収集されたといった経緯、資料の規模、データの質等について検討を加えた後、どのように効率よく作業を進めていくか、最終的にどのような形のデータベースにするのがよいか、といったことについて述べた。 pp.93-102,10頁。<br /> 担当部分:前半の調査概要、これまでの文字化作業については井上が、音声資料の形式、データベース化の方法等については田原が執筆した。
  • 分担執筆, 田原広史, 南場尚子
    大阪樟蔭女子大学日本語研究センター報告 (第9号) 2001年3月  
    インターネット上に公開されている著作権切れの文学作品データベースである「青空文庫」のデータを用いて、語彙研究をどのように進めることができるかについて一つの方法論を提示した。まず、研究に利用するためにどのような手順と加工が必要かを詳細に述べた。次に、具体的な研究に生かすために、このデータがどのくらい有効なものかを確認するため、従来用いられてきた用語索引、CD-ROMで出版されている『新潮文庫の100冊』に掲載されている作品数の比較を試みた。その結果、「青空文庫」が掲載作品数において他を圧倒していることが確認された。<br /> pp103-110,8頁<br /> 担当部分:前半部分の方法論を述べる部分は田原が担当し、後半部分の具体的な研究に生かすにあたっての部分は南場が担当した。
  • 分担執筆, 田原広史, 村中淑子
    20世紀フィールド言語学の軌跡 徳川宗賢先生追悼論文集 2000年6月  
    大阪アクセントにおける二拍名詞類別語彙Ⅳ類・Ⅴ類のアクセント型の音韻論的統合の実態を、東大阪市における世代別多人数調査によって明らかにした。まず、先行研究について検討し、この現象がいつ頃から始まったかを推定した後、本調査の結果から、どの年齢層から混同が始まり、どの年齢層に至って統合が完了しているかを確認した。さらに、変化過程における混同のパターンを詳細に検討することにより、大阪アクセントの体系内部で、どのような順序でこの混同が起こり、最終的に統合に至るのかを解明した。 p.267~288,22頁<br /> 担当部分:共同研究としておこなったもので、分担箇所の明示は不可能であるが、執筆は主として田原がおこなった。
  • 大阪樟蔭女子大学日本語研究センター報告 (第8号) 2000年3月  
    前半は,『道教え文字化・音声資料』というデータベースについて,資料収集(調査実施),音声資料の整理と文字化作業,音声編集とファイルメーカーへの組み込み,製品化,といった各工程を紹介しながら,それぞれの工程における問題点についてまとめた。後半では,ここ5年間に音声データベースを取り巻く環境がどのように変化し,それが現在のデータベース作成にどのような影響を与えてきたかについて,ハードウエア・ソフトウエア両面から考察を加えた。p.69~72,4頁
  • 分担執筆, 田原広史, 中上 愛
    大阪樟蔭女子大学日本語研究センター報告 (第7号) 1999年3月  
    大阪府下で生まれ育った5世代(老年層から小学5年生)61名に対し,3拍和語名詞26語及び3拍外来語名詞27語のアクセントを調査したものである。調査の結果,外来語については,若い世代に向けて共通語アクセント化が著しいことが分かった。和語については,6割程度の単語については世代を通じて安定しているものの,残りの4割については,別のアクセント型への移行が進んでいることが分かった。ただし共通語アクセントとは異なる方向への変化である。 p.105~128、24頁<br /> 担当部分:中上がまとめたものを元に,田原が分析を追加し,全面的に書き直した。
  • 分担執筆, 田原広史, 新名由香
    日本語研究センター報告 (第5号) 1998年1月  
    1995年に近畿中央部においておこなった,無核化が予想される外来語100語のアクセント調査の結果を報告したものである。この「専門家アクセント」と呼ばれる現象を明らかにするため,「車・バイク,ファッション,音楽」といった12の専門分野を設定し,それぞれの分野に属すると考えられる外来語の具体的なアクセントを調べるとともに,専門分野ごとに知識度を5段階で問うた。その結果,この地域でも「専門家アクセント」が若者に見られること,性差はあまりみられないこと,専門知識の程度との関連が見られること,などが明らかになった。 p.45~76、32頁<br /> 担当部分:調査・整理は新名が,分析・執筆は田原がおこなった。
  • 分担執筆, 田原広史, 中村一夫
    日本語研究センター報告 (第5号) 1998年1月  
    国語国文学分野において,データベースを作成する際に用いられているアプリケーションソフトの中から,MS-DOS時代の代表的ソフトである『桐』と,Windows95時代の新しいソフトである『ファイルメーカーPro』を取り上げ,それぞれの機能の比較をおこなった。その結果,レイアウト,スクリプト,リレーション,インターネット公開など多くの機能に関して,後者が優位であることが明らかになった。前者が勝るのは,わずかに印刷および検索に関してだけであるが,データの入力や,入力したデータを校正するためのツールとしては,捨てがたいものであることを述べた。<br /> p.107~120、14頁<br /> 担当部分:12頁分を田原が担当した。
  • 分担執筆, 田原広史, 中村一夫
    重点領域研究「人文科学とコンピュータ」総括班刊行物「重点領域研究 人文コン 平成8年度研究成果報告書」(CD-ROM) 1997年3月  
    音声データベースを利用する際に必要となる検索システムの開発に関する問題点について論述した。検索の手がかりとしては,地点や年齢や性別といった話者の属性に関わるもの,具体的に何を発話しているかといった語音に関わるもの,どのようなアクセント型なのかといった韻律に関わるものがある。音声データベースにおいては,コンピュータ上でこれらの情報を組み合わせ,目的とする音声を,検索した上で鳴らすためのシステム開発が必須条件である。ここでは,マッキントッシュ上で動くハイパーカードを利用して開発をおこなった結果をまとめた。<br /> 17頁(CD-ROMのためページ番号なし)<br /> 担当部分:2頁相当部分を田原が執筆した。
  • 総合研究A「パソコン版GLAPSの開発」研究成果報告書(代表者 荻野綱男)「パソコン版GLAPSの開発」 1996年3月  
    GLAPSとは,アンケート調査分析用ソフトウェアのことである。1993~95年度にかけておこなわれた総合研究「パソコン版GLAPSの開発」の最終成果報告書として,筆者の研究・教育環境との関わりを紹介したものである。具体的には,GLAPSの現状と将来への展望,筆者の利用状況の紹介,ユーザプログラム例の紹介などからなっている。最終的に,GLAPSというソフトウェアを,研究環境のなかでどのように位置づけるべきかについて述べた。<br /> p.11~43、33頁
  • 「日本語学」特集 マスコミの日本語 Vol.13(5) 1994年5月  
    1940・60・80年1月の朝日新聞縮刷版朝刊社会面の記事を用いて,3時代における見出しの特徴を分析した。具体的には,「漢字,ひらがな,カタカナ」「漢数字,アラビア数字」「,・?()」など字種の使い分けの時代差を,品詞との関係,フォーカスなどの意味機能による使い分けといった観点からおこなった。その結果,読み物から,情報を得る道具へと,新聞の役割が変化していること,記号の使い分けを明確にすることによって,視覚的,印象的な紙面づくりへ変わってきていることが明らかになった。 p.40~48,9頁
  • 「日本語学」《連載》わたしのパソコン言語学・34 Vol.12(9) 1993年8月  
    方言調査の集計に関して,単一パッケージプログラムを用いていた大型計算機時代と,複数のアプリケーションソフトを目的に応じて使い分ける現在のパソコン時代との違いを比較した上で,アプリケーション間のデータの受け渡し,すなわち「リレーショナル」の発想が必要性であることを,実例をあげつつ説いた。具体的には,調査データのコード化,データの管理,集計表の作成,グラフの作成といった流れをパソコン上でどのようにおこなっていくかについて紹介した。p.98~107、10頁
  • 「日本語学」特集 命名 Vol.10(6) 1991年6月  
    東京のある個人病院のカルテから抜き出した1900年から1984年生までの2,847名分の名前,生年のデータを用いて,名前に用いられている字数,拍数,字種(漢字,ひらがな,カタカナ)及び,それぞれの組み合わせに関しての世代差の分析をおこなった。その結果,拍数に関しては,男性では増加,女性では減少傾向にあること,字種では女性で漢字の割合が急増していることが明らかになった。この原因は,男性では~オ,女性では~コといった1930から50年生あたりにピークを持つ添え字が減少し,多様化していることと関連があることが分かった。<br /> p.42~50、9頁
  • 樟蔭国文学 (第28号) 1991年3月  
    近畿中央部において4世代,計236名におこなった方言アンケート調査の結果から,「買った」をコータと言うかカッタと言うかといったワ行五段動詞の音便形,「そやけどナ,~ネ,~サ,~ヤ」といった文末詞,「雨が降るヨッテ,~サカイ,~シ,~カラ」といった接続助詞,以上三つの調査項目について,それぞれ併用のパターンに注目し,使用の実態を明らかにした。また,世代差の結果から,現在おこりつつある変化の方向と理由について分析をおこなった。p.1~11、11頁
  • 分担執筆, 田原広史, 杉藤美代子
    重点領域研究『日本語音声』A3班研究成果報告書(代表者 徳川宗賢)「方言音調の諸相-西日本-(1)」 1990年3月  
    杉藤が,老年層3名,若年層3名の大阪方言話者について調査した66,000語のアクセントデータを用いて分析をおこなった。まず,発話者6名のアクセントの一致度について検討した結果,拍数が多いほど一致度が高いことが分かった。ただし,4拍語では拍数の割に一致度が高く安定しているといえる。品詞別では,動詞,形容詞の一致度が高く,名詞,副詞の一致度が低いことが分かった。後半では,アクセント型の構成比について語種別,拍数別に集計し,分布を明らかにした。 p.9~26、18頁<br /> 担当部分:分析,執筆は田原がおこない,杉藤が確認した。
  • 分担執筆, 杉藤美代子, 田原広史
    『日本語音声』A3班研究成果報告書(代表者 徳川宗賢)「方言音調の諸相 -西日本-(1)」 1990年3月  
    単語アクセントを計量的に分析するために必要な要件について,杉藤が収集した66,000語の大阪方言話者,高年3名,若年3名のアクセント資料を紹介しつつ解説した。具体的には,アクセントに付随するデータとして,読み,表記,拍数,品詞,特殊拍,結合型,東京アクセント,分解したアクセント,類聚名義抄アクセントがあり,それぞれの必要性を述べた。p.1~8,8頁<br /> 担当部分:執筆は田原がおこない,杉藤が確認した。
  • 分担執筆, 杉藤美代子, 田原広史
    「アジア・アフリカ文法研究」18 1990年3月  
    杉藤が,老年層3名,若年層3名の大阪方言話者について調査した66,000語のアクセントデータを用いて,対応する東京式のアクセント型との比較をおこなった。1989年4月に発表したものと比較して,統計の手法をより厳密なものとし,具体的な数値データも追加した。大阪,東京のアクセント核位置一致度に関しては,語構成別,語種別の一致度の結果を加え,より精密な比較をおこなった。その結果,漢語に関しては1拍語では一致率が30%程度であるが,2拍語では90%近くの語が一致していることなどが分かった。 p.1~16、16頁<br /> 担当部分:分析,執筆は田原がおこない,杉藤が確認した。
  • 吉沢典男教授追悼記念論文集 1989年12月  
    「家で家族と話すとき」「テレビでアナウンサーと話すとき」「手紙や日記に書くとき」の三つの場面による単語の使い分けに関する方言面接調査のデータを,トライアングラムという統計手法によって分析し,場面差と世代差及び地域差の特徴を論じた。調査地域は東京,埼玉,栃木,福島の4県,世代は10~70歳代の7世代,総計307人である。この結果,「テレビ」のみで使われる語形はなく,この場面は,「書く時」の場面に含まれるということが分かった。また,世代差からは,ことばの変化が場面差にどのように投影されるかについて新しい知見が得られた。<br /> p.240~254、15頁
  • 分担執筆, 杉藤美代子, 田原広史
    「音声言語」Ⅲ 1989年4月  査読有り
    杉藤が,老年・若年各3名の大阪方言話者について調査した66,000語のアクセントデータを用い,品詞別・拍数別にアクセント型構成を算出した。次に,東京アクセントについても同様に型構成を算出し,大阪・東京アクセントの核位置の一致度を品詞別,拍数別に明らかにした。その結果,1拍語は一致率が20%と低いが,2拍語以上では60~80%と,一致率が高いことがわかり,一致するアクセント核の位置は拍数ごとに特徴があることが明らかになった。<br /> p.143~165、23頁<br /> 担当部分:分析,執筆は田原がおこない杉藤が確認した。
  • 日本学報 (第7号) 1988年3月  
    東京から福島にかけての東北本線沿いにおこなわれた方言面接調査の結果より,東京から北へ向けての共通語化の状況を,共通語得点,数量化理論を用いて明らかにした。共通語化は,まず地方都市に飛び火し,そこから周辺地域へ広まること,自分のことばに対して,東京では過大評価,その他の地域では過小評価していること,共通語化に関連して,個人の使い分けのパターンが,「方言のみ」「方言と共通語」「方言と共通語および敬語」の大きく三段階に分かれ,それは,地域差ではなく,年齢,職業と関連があることが明らかになった。<br /> p.121~144、24頁
  • 音声・言語の研究 (第3号) 1987年10月  
    1985年に名古屋でおこなった方言の文末表現形式に関する調査をまとめたものである。述語と文末詞とを組み合わせたものを網羅的にリストとして作成し,その使用の有無を調査した。述語は「飲む,飲んだ,飲まん,飲も,飲もまい,飲みます,雨,雨だ,遠い,遠いです」の10形式,文末詞は「か,て,な,ね,の,よ,わ,がや,がね」の9形式を使用した。被験者は大学生,高校生計8人である。この結果,すべての組み合わせで,使用,不使用がはっきりしているわけではなく,個人差が生じるものもかなりあることが判明し,その理由について考察をおこなった。<br /> p.66~96、31頁
  • 東京外国語大学大学院提出修士論文 1986年1月  
    本論では、福島から東京にかけての方言愚ロットグラム調査の結果から、言語変化の要因の分類を試みた。この調査は《新方言》の実態を調べたものであるが、同じ言い方について、「家で友達と話すとき」「テレビに出演したとき」「書くとき」の三場面についてそれぞれ言い方を調べている項目がある。この結果を元に、トライアングラムという表示方法を用い、カイ二乗検定による確立楕円を描くことで、語形ごとの関連性を明確にとらえた。論文の前半では、この手法の開発と数学的な証明に費やし、後半では実際に調査データに適用し分析を試みた。この結果、語形ごとの関連が明らかになっただけでなく、上記三場面の相互の関係、すなわち尺度を客観的に示すことができた。特に、「テレビ」と「書くとき」の微妙な違いを示すことに成功した。
  • 分担執筆, 荻野綱男, 井上史雄, 田原広史
    「国語学」 143集 1985年12月  査読有り
    共通語の発信地であり,他の方言地域と比して特殊な言語環境にある東京において,他の方言地域に見られる《新方言》と呼ばれる現象の存在を,方言面接調査により明らかにした。調査は,若年層を中心に900名について,都内8地点でおこなった。その結果,《新方言》が東京周辺部から都内へどのように流れ込んでいるか,また,受容にあたって,ことばに対する意識がどのように関連するかが判明した。 p.15~24、10頁<br /> 担当部分:調査の一部並びに、資料となる折れ線グラフデータの集計及び作図をおこなった
  • 分担執筆, 井上史雄, 田原広史
    昭和58年度文部省科研費補助金一般研究(A)研究成果報告書(代表者 柴田武) 「人口急増地帯としての埼玉県における言語接触とその問題に関する総合的研究」 1984年3月  
    東京から福島に至る線上地域における方言面接調査(グロットグラム調査,45地点,10~70歳台の7世代計307人分)でおこなわれた調査項目の中から,子供の遊び言葉に関する15項目(かたあしとび,びり,でんぐりがえし,おにごっこなど)について,地域差と世代差を中心に実態の記述をおこなった。分析にあたっては,井上の提唱する《新方言》に注目し,その存在の有無,分布や変化の方向性,メカニズムについて詳細に検討した。<br /> p.57~84,28頁<br /> 担当部分:資料整理,グロットグラム作成を担当した。本文は田原が下書きをおこない,井上が加筆・修正した。

書籍等出版物

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  • 監修者, 北原保雄, 編者, 江端義夫, 分担執筆, 江端義夫, 斉藤孝滋, 木部暢子, 日高水穂, 町博光, 久木田恵, 大西拓一郎, 彦坂佳宣, 狩俣繁久, 友定賢治, 田原広史, 小林隆, 沢木幹栄 (担当:共著)
    朝倉書店 2002年10月
    本シリーズは21世紀初頭の日本語研究の成果を総括し、最新の切り口で、日本語の全領域にわたり、日本語の諸相について解明する講座である。第10巻は方言における諸問題と今後の課題が扱われている。 全265頁 担当部分:「第11章 方言のデータベースとコンピュータ言語地図」(単著) p.199~217,19頁 本章では、コンピュータを用いた方言地図の作成方法について述べた。まず、方言データベースを取り巻く環境に触れ、これまでの、そしてこれからのデータベースのあり方について述べた後、実際の調査データをどのようにパソコンで地図化していくかについて、具体的な操作を含めて解説をおこなっている。データとしては、筆者も執筆に関わった『全国方言一覧辞典』(学研)を用いた。さらに作成したデータベースを公開するにあたっての問題点についても触れている。
  • 編者, 日本方言研究会, 分担執筆, 田原広史 (担当:共著)
    国書刊行会 2002年6月
    本書は、新しい世紀を迎えるにあたり、21世紀に向けて方言研究はどのような方向をたどるべきなのかという点をテーマに書かれている。 全434頁 担当部分:「第6章 新時代の研究方法を探る コンピュータと方言研究」(単著) p.394~408,15頁 この論文では、コンピュータを用いた方言研究が20世紀末から21世紀初頭にかけて、どのように展開し、発展してきたのかについて、筆者の経験を述べながら概観している。80年代の大型計算機時代から、90年代以降のパソコン時代(これはさらにMS-DOS時、Windows時代に分けることができる)を経て、ネットワーク時代を迎えていること、方言研究はどのような方向に向かうべきかについて筆者の考えを展開している。
  • 分担執筆, 田原広史, 村中淑子 (担当:共著)
    私家版 2002年3月
    平成9・10年度に第一回東大阪市地域研究助成金を受けて行った共同研究の後半部分の成果報告書である。この研究では、アクセントと待遇表現を扱ったが、本書では待遇表現についての報告をおこなっている。前半は、東大阪市における待遇表現に関わる事項について、調査方法、結果の記述、および各項目の分析をおこなっている。後半については、さらに詳細な分析をおこない既に論文として発表したものを転載した4本の論文、および新たに論文として掲載した論文からなる。 全155頁 担当部分:5章の転載部分については村中が単独で執筆(p.93-138),書き下ろしの論文については田原が単独で執筆(p.139-154)、その他はすべて共同研究なので、担当部分の抽出不可能。(内容は上述)
  • 編者, 国立国語研究所, 編集担当者, 佐藤亮一, 江川清, 田原広史, 井上文子 (担当:共編者(共編著者))
    国書刊行会 2001年11月
    平成13年11月~平成20年3月。昭和52~60年度にかけて文化庁でおこなわれた「各地方言収集緊急調査」という全国規模での方言談話の収録事業の資料から精選したものについて、文字化については校訂作業をおこない、音声についてはディジタル化及び編集作業をおこなった上で、図書として刊行したものである。全国47都道府県の談話音声資料が全20巻で刊行される予定である。冊子体に加え、CD・CD-ROM各一枚を付属している。平成15年7月現在の出版状況は以下の通りである。 H13.11 第11巻 京都・滋賀 全232頁 H14. 2 第12巻 奈良・和歌山 全226頁 H14. 3 第13巻 大阪・兵庫 全254頁 H14. 6 第4巻 茨城・栃木 全248頁 H14. 9 第5巻 埼玉・千葉 全260頁 H14.12 第6巻 東京・神奈川 全218頁 H15. 3 第7巻 群馬・新潟 全292頁 担当部分:主として、音声編集、音声データベース化(CD・CD-ROMの作成)をおこなっている。
  • 分担執筆, 田原広史, 村中淑子 (担当:共著)
    1999年3月
    平成9・10年度に第一回東大阪市地域研究助成金を受けて行った共同研究の前半部分の成果報告書である。内容は,東大阪市における単語アクセントについて,現在変化が起こりつつある部分を調査し,実態の把握と理論化をおこなったものである。具体的には,二拍名詞の類別語彙Ⅳ類・Ⅴ類の統合,三拍語及び複合名詞のアクセントにおける世代差をあつかった。資料として調査結果のグラフが掲載されている他,国語学会平成10年度秋季大会において口頭発表を行った発表原稿資料,徳島大学紀要,日本語研究センター報告に掲載した論文を転載している。 全140頁 担当部分:5・6章のみ村中が単独で執筆,その他はすべて共同研究なので、担当部分の抽出不可能。(内容は上述)

講演・口頭発表等

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  • 第21回「西日本国語国文学データベース研究会」 2003年6月
    第16回DB-Westで本データベースの構想を発表したが、本発表ではその後この計画がどのように進み、現在に至っているかを中心に報告した。計画段階から変更があった点と理由、作成段階で新たに得られた知見、今後の研究の見通しなどについて発表をおこなった。
  • 第76回「日本方言研究会研究発表会」 2003年5月
    東日本を中心とする共通語の使い分け意識の実態を分析した先行論文を踏まえ、近畿で同様の調査をおこない、その結果、他の地域では見られない方言と共通語の使い分け意識が確認されたことを発表した。具体的に言うと、場所に左右されず、相手に応じてのみ言葉を使い分けるという態度である。結論では、先行研究で提唱され、近畿以外では広く見られる「方言主流社会」という概念に対し、近畿地方に見られる使い分け意識を持つ社会を「方言中心社会」と新しく命名するとともに、この概念を提唱した。
  • 日本語研究センター開設10周年記念講演・シンポジウム「日本語教育はどこに行くのか」 2002年12月
    記念講演・シンポジウムに先立ち、大阪樟蔭女子大学日本語研究センターがこの10年におこなってきたことについて報告した。教育面では日本語教育課程の運営をおこなっており、現在までに500名を越える修了生を送り出したことにふれた。研究面では、スタッフ個人の研究以外に、西日本国語国文学データベース研究会の事務局として会の運営にあたってきたこと、日本語研究センター報告という紀要を通じて学外の方にも発表の場を提供してきたこと、その他、随時講演会をおこなっていること等を紹介した。
  • 分担発表, 岸江信介, 高橋顕志, 田原広史, 大西拓一郎, 鳥谷善史
    第100回「変異理論研究会」シンポジウム「日本の社会言語学とPC言語地図」 2002年11月
    パソコンで描く言語地図について4名のパネリストが各自の手法等を紹介し、その後、ディスカッションをおこなった。田原は、パソコン地図が社会言語学という学問分野にどのような影響を与えてきたかについて報告した。自分がおこなった調査データを他人に公開、共有し、追試してもらうことの重要性について触れ、データベース的発想からの地図づくりを目指すならば、社会言語学の学モンテ発展に大いに寄与するであろうという点を強調した。 担当部分:パネリストの一人として上記内容を報告した。
  • 第20回「西日本国語国文学データベース研究会」 2002年7月
    第20回記念講演会に先立ち、本研究会がこの10年間でおこなってきた活動を紹介した。本会がどのような趣旨で設立し、活動してきたかについても確認した。この分野の性質上、パソコンの発展と切り離すことができず、良きにつけ悪しきにつけ、会の方向性もそれに応じて変化せざる得ないことを述べた。

担当経験のある科目(授業)

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Works(作品等)

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  • 分担執筆, 田原広史, 鳥谷善史, 大和シゲミ
    2005年3月 その他
    平成16年9月に東大阪市においておこなった方言面接調査の途中経過報告である。方言語彙、外来語の発音、否定表現、可能表現についての4項目からなっている。 p.35~53,19頁 担当部分:調査概要、否定表現、可能表現について執筆した。
  • 2003年6月 その他
    平成15年6月~平成16年3月(予定)。データベース科研「全国方言談話資料データベース」により編集,整備されたデータを同名の資料集(全二〇巻)として公開するための研究をおこなうため,研究の委嘱を受けた。
  • 監修, 田原広史, 編集, 富田林河内弁研究会
    2003年4月 その他
    『南河内ことば辞典 やぃ われ!』を改訂、再出版したもの。 全202頁 担当部分:同上
  • 2003年4月 その他
    平成15年4月~平成16年3月。本研究では、愛媛県松山市において問題となっている次の二つの現象を調査し、実態を解明する。一つは、代表者が10年にわたり近畿地方においておこなっている「類別語彙2拍名詞Ⅳ類・Ⅴ類のアクセントの統合現象」について京阪アクセント地域の最西端である当地において進行の状況を確認することである。もう一つは、全国的に問題になっている「ラ抜きことば」の実態を確認することであるが、先行研究により、当地は全国でももっとも「ラ抜きことば」が進んでいる地域の一つである。
  • 分担執筆, 田原広史, 鳥谷善史
    2003年3月 その他
    平成13年度夏期休業中に集中講義としておこなった「情報処理演習A」という授業の詳細な報告を通じて、国語国文学分野の学生に対しどのような情報処理教育をおこなっていくべきかについて検討した。この授業は、現在進行中の旧カリキュラムから新カリキュラムへの橋渡しとなる科目であることから、さまざまな実験的な試みもおこなわれている。材料として方言調査の結果得られた研究資料を用いることにより、単なる情報処理技術の習得にとどまらず、専門教育あるいは教養教育の一環としてのカリキュラムを提示した。 p.xx~xx,14頁 担当部分:この授業は二名で計画、運営した。執筆にあたってもお互い確認しながら書き加えていったので担当部分の明示は不可能。

共同研究・競争的資金等の研究課題

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社会貢献活動

 2

その他(職務上の実績)

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  • 件名
    富田林市役所市民講座
    年月日(From)
    1997/05
    年月日(To)
    1999/03
    概要
    富田林市民講座「南河内ことば辞典を作ろう!」において,約3年にわたり,辞典作成の指導をおこなった。
  • 件名
    東大阪市役所市民講座
    年月日(From)
    2002/10
    年月日(To)
    2003/02
    概要
    東大阪市石切公民分館主催市民講座「河内のことば」において、3ヶ月にわたり、関西方言、特に河内方言を中心に講座を開催した。

学内委員会等

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  • 委員会名
    大学協議会
    役職名
    学科長
    期間(開始)
    2012/04/01