研究者業績

大石 恭子

オオイシ キョウコ  (Kyoko Ohishi)

基本情報

所属
和洋女子大学 家政学部家政福祉学科 教授
学位
学術(お茶の水女子大学)

研究者番号
40372908
J-GLOBAL ID
201101067534046859
researchmap会員ID
6000028459

論文

 39
  • 渋沢ひかり, 大石恭子, 大田原美保, 香西みどり
    日本調理科学会誌 56(3) 2023年  査読有り
  • 福原 美鶴, 大田原 美保, 大石 恭子, 香西 みどり
    日本食品科学工学会誌 69(10) 457-466 2022年10月15日  査読有り
  • 郡山貴子, 小川歩実, 大田原美保, 大石恭子, 香西みどり
    日本家政学会誌 72(2) 74-85 2021年  査読有り
  • 大田原美保, 大石恭子, 山越美穂, 小口悦子, 香西みどり
    日本家政学会誌 71(11) 727-734 2020年  査読有り
  • 大石恭子, 足立里穂, 米田千恵, 大田原美保, 香西みどり
    日本食品工学会誌 67(10) 360-367 2020年  査読有り筆頭著者責任著者
    <p>1.コシヒカリおよびあさひの夢を試料とし,マイタケ抽出液を用いて飯を調製した.官能評価では,水で炊飯した飯に比べてコシヒカリのマイタケ飯は粘りが強く,あさひの夢では軟らかく,つやおよび粘りが強いと評価された.物性測定ではいずれの品種においても粒全体の硬さが低下した.コシヒカリを試料とし,浸漬のみのマイタケ抽出液の利用でも飯の物性向上が見られ,浸漬および加熱の両方でマイタケ抽出液を用いることで冷蔵後の物性も改善した.</p><p>2.米をマイタケ抽出液に50℃で1時間浸漬すると,米からの溶出タンパク質量が増加し,プロテアーゼ阻害剤のぺプスタチン添加により溶出が抑えられた.浸漬液のSDS-PAGE分析では,マイタケの金属プロテアーゼによるグルテリン酸性サブユニットの部分分解が認められた.さらに遊離アミノ酸の分析において疎水性アミノ酸が多く遊離していたことから,エンド型,エキソ型両方の金属プロテアーゼが炊飯時の米のタンパク質を分解し,飯の物性変化に関与していることが示唆された.</p>
  • 浜守杏奈, 大石恭子, 大倉哲也, 香西みどり
    日本家政学会誌 71(9) 563-573 2020年  査読有り責任著者
  • 大石恭子, 三戸夏子, 杉山久仁子
    日本家庭科教育学会誌 63(2) 69-78 2020年  査読有り筆頭著者責任著者
  • 大石恭子, 金成はるな, 大田原美保, 香西みどり
    日本調理科学会誌 53(3) 197-206 2020年  査読有り筆頭著者責任著者
  • 大石恭子, 金成はるな, 大田原美保, 香西みどり
    日本調理科学会誌 53(2) 98-106 2020年  査読有り筆頭著者責任著者
  • 大石恭子, 渋沢ひかり, 米田千恵, 大田原美保, 奥西智哉, 香西みどり
    日本調理科学会誌 53(5) 310-318 2020年  査読有り筆頭著者責任著者
    <p> 低アミロース巨大胚品種(金のいぶき),低アミロース品種(たきたて),普通種(ひとめぼれ)の3品種の玄米を試料とし,生米および浸漬1時間後に炊飯する白米の常法で調製した玄米飯の成分分析を行い,物性ならびに食味に与える影響を調べた。また比較として24時間浸漬をして炊飯した玄米飯の物性および食味も調べた。通常浸漬炊飯において,金のいぶきはたきたて,ひとめぼれに比べて炊飯過程における吸水率が高く,溶出固形物量が多く,外皮が破裂する米粒の割合も高かった。また遊離糖および遊離アミノ酸量も生米,飯のいずれも金のいぶきが最も多かった。物性測定ならびに官能評価では24時間浸漬をした飯において3品種間の違いが明瞭になり,金のいぶきは物性および食味の評価が向上し,低アミロース米の特徴と巨大胚芽米であることの影響が顕著に示されることが明らかとなった。</p>
  • 大田原 美保, 北原 茉美, 大石 恭子, 香西 みどり
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 31 1-1 2019年  査読有り
    <p>【目的】演者らは炊飯後冷蔵24時間程度までの米飯の初期老化に着目し,冷蔵後の飯粒を厚さ0.1mmに圧縮した試料(圧縮米飯粒)を作成し,色測定と画像解析による初期老化の評価法を考案した。4品種の米飯では,圧縮米飯粒の色や画像解析値と官能評価及び物性測定値には高い相関が認められた1)。本研究ではこの評価法の拡大適用を目的として,調味米飯試料の初期老化の評価を行った。</p><p>【方法】洗米・浸漬後,加熱直前に砂糖,食塩,醤油,食酢,合わせ酢を添加して炊飯し,その後米飯を4℃で0-24時間まで冷蔵して試料米飯とした。これを一粒ずつスライドガラス上に置きカバーガラスの上から0.1mmに圧縮して圧縮米飯粒プレパラートを作成し,その色測定(L*)及び顕微鏡観察による画像の輝度値を解析した。官能評価による米飯の老化感,物性測定(表層及び全体の硬さ,粘り)により試料米飯の老化の程度を把握した。</p><p>【結果および考察】物性測定では,食塩添加米飯の冷蔵14時間は同時間の白飯よりも全体硬さが大きい傾向を示した。食酢および合わせ酢添加米飯の粘りや付着性は炊飯直後から高く冷蔵後も高値を示し,表層及び全体硬さの冷蔵による増大は小さかった。圧縮米飯粒のL*や画像解析値は食塩添加米飯の冷蔵14時間が他試料よりも老化が進んでいることを示し,食酢や合わせ酢添加米飯の老化抑制傾向を示していた。官能評価において,食酢及び合わせ酢添加米飯の老化感は冷蔵後も他試料より低かった。食塩添加米飯は物性や圧縮米飯粒測定では白飯よりも老化傾向にあったが,老化感は白飯と同程度であり,官能で捉える老化には味の影響が示唆された。1)大田原ら(2018), 日本食品科学工学会誌, 65, 170-182</p>
  • 大田原美保, 北原茉美, 大石恭子, 香西みどり
    日本食品科学工学会誌 65(4) 170‐182 2018年4月15日  査読有り
  • 佐藤 瑶子, 藤本 真帆, 大石 恭子, 香西 みどり
    日本家政学会誌 69(10) 695-702 2018年  査読有り
  • 金成 はるな, 大石 恭子, 香西 みどり
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 29 1-1 2017年  
    【目的】これまでアルカリ性の竹炭や酢酸添加炊飯により飯の粘りが増加することが報告されており, 炊飯液のpHは米飯の物理化学的性質に影響を及ぼすと考えられる. しかし, これまで種々の緩衝液を用いて炊飯液のpHそのものが米飯の性状にどのように影響するかについての報告はほとんど見られない. 演者らは先に通常調理に使用される食酢, 重曹によりpH3, 5, 7, 8.5に調整した液を用いた炊飯米について報告した1). 本研究では炊飯液のpHの影響を明らかにするため, 対応するpHの緩衝液(pH3, 5, 7, 9)で炊飯を行い, 米飯の成分・物性及び炊飯後保存に伴う飯の老化について比較検討を行った.<br /> 【方法】炊飯直後の米飯から終濃度30および80%エタノールで成分抽出液を調製し, 還元糖(ソモギーネルソン法), 全糖(フェノール硫酸法)およひ゛遊離糖(HPLC)を測定した.米飯のテクスチャーは, 炊飯直後の米飯および4℃14時間保存米飯を試料とし, テクスチャーアナライザーによる一粒法(低高圧縮2バイト法)で測定した. 生米を1.5倍量の各緩衝液に50℃1時間浸漬し, 溶出タンパク質(Lowry法)の測定とSDS-PAGEを行った.<br /> 【結果】緩衝液を用いて炊飯液をpH5一定に保ったときの米飯抽出液中の還元糖量は, pH7と比べて有意に増加した. 炊飯直後の飯の表層部の粘り・付着性は, pH7に比べてpH3, pH9において増大し, 冷蔵保存後の飯においてもその影響がみられたが, pH5では炊飯直後および保存後の飯の付着性は有意に減少した. 生米を50℃で1時間浸漬した液中のタンパク質量は, pH7に比べて, pH3およびpH9は増加, pH5は減少した. このことから, pH5では澱粉周囲のタンパク質の溶出が抑制され, 米飯表層部の付着性低下に寄与することが示唆された. <br />1)金成はるな他: 日本調理科学会平成28年度大会, p59 (2016)
  • 大石 恭子, 今井 悦子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 28 176-176 2016年  
    【目的】主食1品,汁物1品,おかず3品で構成される「一汁三菜」の献立は,栄養面から理想的であるとされるが,実態としてはこのスタイルがどの程度実践されているかは不明である。そこで都市部および都市近郊部に居住する調理担当者を対象に,アンケートによる献立の実態調査を行い,献立の内訳と一汁三菜の実践状況を把握することを目的とした。<br> 【方法】千葉県内私立女子大学2校およびK区シルバー人材センターの利用者の中で,日常的に調理を担当している300人にアンケート用紙を配布し,有効回答258人のデータを解析対象とした。アンケートでは対象者の属性,夕食作りに関する意識等,7日間の夕食の献立内容(n=1806),食事に対する満足度等について質問をした。解析は,SPSS(V22)を用い,単純集計,クロス集計,相関分析を行った。 <br>【結果】「一汁三菜」の言葉の認知率は91.1%であったが,一汁三菜を満たす食事は対象食事の約1/4であり,調理者が50代および60代の方が,40代および70代よりも一汁三菜が満たされている食事が有意に(p<0.05)多かった。自分以外の喫食者の有無,また喫食者に配偶者や孫が含まれること等が,実践率との間に有意に(p<0.05)関連が認められた。また,喫食者に含まれる子供の人数が多いと,丼物のような「主食+主菜」の調理頻度が増加し,おかずの数は減少し,一汁三菜の実践率は低下した。一汁三菜の実践とその食事に対する満足感の向上に関連は見られたが,食生活の満足度や食事作りの楽しさ,簡便食品の利用頻度との関連は見られなかった。一汁三菜の実践は食習慣や食に対する意識よりも,喫食者の人員構成との関係が強いことが示された。
  • 金成 はるな, 大石 恭子, 香西 みどり
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 28 17-17 2016年  
    【目的】米飯の性状について、これまで竹炭や酢酸添加による改善報告があること、米の内在性酵素の至適pHは異なることから、炊飯液のpHは米飯の物理化学的性質に影響を及ぼすことが予想される。本研究では炊飯液のpHが米飯の品質に及ぼす影響を明らかにするため、通常調理に使用される食品として食酢、重曹を添加しpH3、5、7(通常炊飯に相当する)、8.5に調整した炊飯液で炊飯を行い、米飯の成分・物性変化及び老化について比較検討を行った。 <br>【方法】炊飯後の米飯および4℃14時間保存した米飯を試料とし、TAによる一粒法(低高圧縮 2バイト法)で物性測定を行った。スライドガラスに飯粒をのせTAで厚さ0.1mmまで圧縮した米飯のL*値を測定した。官能評価は、外観やテクスチャーについては9段階尺度法で、&ldquo;米飯の老化感&rdquo;は5段階尺度法で評価を行った。生試料および炊飯後試料から成分抽出液を調製し、ソモギーネルソン法、フェノール硫酸法およびHPLCにより各種糖量、アミノ酸アナライザーで総遊離アミノ酸量を測定した。炊飯過程(浸漬1時間後、40℃、60℃、80℃)で炊飯液を取り出し、炊飯液中のタンパク質量をBradford法、固形分量を常圧乾燥法で測定した。 <br>【結果】物性測定、官能評価の結果から、炊飯直後の飯は、pH7に比べてpH3、pH8.5において飯表層部の粘り・付着性が増し、冷蔵保存後の飯においてもその影響がみられた。pH5ではpH7よりも冷蔵保存後の米飯の老化感が増加し、圧縮した米飯のL*値は有意に増加した。米飯の化学成分、炊飯過程における吸水率および溶出成分の測定から、食酢添加と異なり、重曹添加米飯では澱粉の膨潤糊化を妨げるタンパク質の溶出が促進され、米飯表層部の粘り・付着性が増加した可能性が示された。
  • 中村恵子, 石渡久仁子, 大石恭子, 高崎禎子, 松田康子, 伊與田浩志, 杉山久仁子, 渋川祥子
    日本調理科学会誌 49(1) 26-34 2016年  査読有り
    肉類のオーブン加熱後の内部温度変化に及ぼす加熱及び放置条件,角皿の熱容量,試料の厚さの影響を明らかにすることを目的に実験を行った。 オーブン加熱終了後に角皿に覆いをすると覆いをしない場合より,試料中心温度は75℃以上の高温を長時間保った。試料の最高到達温度は覆いの影響を受けなかったが,重量減少率は覆いをした方が大きかった。角皿の熱容量(重量/底面積比)が大きいほど,試料中心部の75℃以上の保持時間は長かった。余熱効果を得るためには,重量/底面積比が大きい角皿を用い,かつ覆いをすることが必要であった。試料の厚さは,試料の最高到達温度に影響し薄いほど高くなったが,保持時間には影響しなかった。角皿内の水平方向の熱移動を加味した計算モデルで試料中心部の75℃以上の保持時間を予測し比較したところ,実測値と同様の傾向が得られ,伝熱モデルの有用性を確認することができた。
  • 大石恭子, 石渡久仁子, 高崎禎子, 中村恵子, 松田康子, 伊與田浩志, 杉山久仁子, 渋川祥子
    日本調理科学会誌 49(1) 35-42 2016年  査読有り筆頭著者責任著者
    230℃で食肉のオーブン加熱を行い,角皿の熱容量およびオーブンの加熱能の違いが加熱後の余熱による温度変化に与える影響について調べた。加熱時はオーブンの加熱能が大きいほど試料の昇温速度が大きいが,放置時の試料の温度変化は角皿熱容量が大きいほど加熱後の上昇温度が大きく,75℃保持時間が長くなることが示された。 また,覆い時間の短縮により試料の重量減少率が低下し,軟らかくなる傾向が見られ,衛生条件および調理成績を保持するには,食品の最高温度到達時間まで被覆することが目安になることが示された。
  • 大石恭子, 香西みどり, 今井悦子
    日本食生活学会誌 26(3) 121-127 2015年  査読有り筆頭著者責任著者
    An 22.5% SPI gel, a 22.5% starch gel, and SPI-starch complexes, that is, 15% SPI-7.5% starch gel and 7.5% SPI-15% starch gel, fabricated by partial substitution of SPI with starch were prepared for use as new ingredients in cooking. The SPI gels were hard and elastic and the SPI-starch mixture gels became softer and more fragile on decreasing the amount of SPI and increasing the amount of starch. When these gels were cooked with water and 10% sucrose solution, their hardness and cohesiveness decreased. In contrast, the SPI gels and the mixture gels prepared by heating in 1% NaCl showed no appreciable physical changes. Furthermore, the weight and physical properties of the mixture gels heated in an "umami" stock (glutamate solution), with higher NaCl concentration and lower pH value, remained constant. The 15% SPI-7.5% starch gels heated in the umami stock were found to be positive for taste.<BR> Thus, our results suggest the 15% SPI-7.5% starch gels cooked in the umami stock will have practical use in food processing and cooking in homes.
  • 大石恭子
    日本食生活学会誌 26(3) 143-153 2015年  査読有り筆頭著者責任著者
    40代,50代,60代を対象に冷凍食品の現在および過去の利用状況に関してアンケート調査を行い,世代間における利用の違い,利用の変遷について分析した。<BR> 50代は冷凍食品の利用率が最も高く,また利用食品数も最も多い年代であり,それに対して60代は利用率,利用食品数ともに50代に比べると低かった。対象者の職業の有無と利用の有無においては関連がみられず,子どもとの同居の有無においては,同居していない対象者の方が利用率は低いものの,有意な差は認められなかった。<BR> 40代,50代は調理時間を短縮する目的で弁当や夕食のおかずとして冷凍惣菜を利用し,一方で60代は夕食や昼食として冷凍惣菜や冷凍野菜を利用し,冷凍食品の貯蔵性を重視していることが示された。また,50代は冷凍食品のおいしさを他の年代よりも高く評価し,品質,利用の簡便性においては,いずれの年代においても評価が高かった。<BR> 過去から現在にかけての利用の履歴をみると,40代での利用頻度が最も高く,理由として弁当・昼食での利用増加が最も大きく関与する傾向は30年間変わらなかった。一方で過去30年間における同年代で比較すると,現在60代の対象者に比べて,現在40代および50代の方が毎日利用や週利用といった高利用頻度者が著しく多いことが示された。女性の就労率の増加以外に,20~40代の時期に見られた冷凍食品に対する積極的な利用動機,すなわち嗜好的評価の向上などが利用頻度の増加を促していると考えられた。また,このような利用動機は弁当需要が低下する世代においてもみられ,今後の60代は現在の60代と利用動向が異なる可能性が考えられた。
  • 大石 恭子, 石渡 仁子, 高崎 禎子, 中村 恵子, 松田 康子, 伊與田 浩志, 杉山 久仁子, 渋川 祥子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 26 120-120 2014年  
    【目的】これまでの研究1-3)において、230℃のオーブン加熱で、肉中心温度が70℃に到達後1分間の加熱、その後ホイルで肉を覆う余熱利用により、75℃1分間以上保持の衛生条件が満たされることを明らかにした。また熱容量の大きい角皿を用いた余熱利用であれば、65℃から1分間の加熱でも同条件が満たされたが、硬さの増加が促された。本研究では、衛生条件を満たし、かつ物性改善を図るために覆い時間短縮による効果を検討した。 <br> 【方法】既報と同様に、厚さ15㎜の豚ヒレ肉9個を角皿に並べ、230℃設定のガスあるいは電気オーブンで加熱し、角皿対角線上の3個の試料中心温度を測定した。2個目の試料温度が65℃に到達して1分後に加熱を終え、直ちにアルミホイルで角皿を5分間(&lsquo;65℃・5分&rsquo;)または30分間(&lsquo;65℃・30分&rsquo;)覆った。75℃到達後1分間加熱し、30分間放置した試料(&lsquo;75℃・0分&rsquo;)も調製し、加熱後の肉の重量、形状、硬さを測定し、官能検査を行った。 <br> 【結果】 &lsquo;65℃・30分&rsquo; &lsquo;65℃・5分&rsquo; &lsquo;75℃・0分&rsquo;の75℃保持時間は6.7分、5.8分、4.6分であり、3試料間に有意な差(p<0.05)が認められた。加熱終了時の中心温度は、65℃加熱は74℃、75℃加熱は80℃であり、覆った試料は覆い3分後に最高温度に達しているため、昇温幅に覆い時間5分と30分の違いはなく、いずれの試料も最高温度は約82℃であった。加熱後の重量減少率は3試料間に差はなく、歪率20%における応力は&lsquo;65℃・30分&rsquo;が最も大きく、最も小さい&lsquo;75℃・0分&rsquo;との間に有意な差が認められた。官能検査においては&lsquo;65℃・5分&rsquo;は&lsquo;75℃・0分&rsquo;に比べて有意に軟らかいことが示され、覆い時間短縮による硬さ軽減の効果が認められた。1)2)調理科誌44,p72,p277 3)H25年度調理科学会大会発表要旨集p.56
  • 綾部園子, 和田尚子, 大石恭子, 香西みどり
    日本調理科学会誌 47(2) 76-83-83 2014年  査読有り
  • 河東ちひろ, 大石恭子, 香西みどり
    日本調理科学会誌 46(4) 262-270 2013年  査読有り
  • 大石恭子
    日本調理科学会誌 46(2) 85-92 2013年  
  • 大石恭子, 河東ちひろ, 香西みどり
    日本調理科学会誌 46(6) 363-371 2013年  査読有り
  • 中村 恵子, 石渡 仁子, 大石 恭子, 高崎 貞子, 中本 恵子, 松田 康子, 八木 千鶴, 渡辺 豊子, 山形 純子, 伊與田 浩志, 杉山 久仁子, 渋川 祥子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 24 159-159 2012年  
    【目的】肉類のオーブン加熱において、オーブン設定温度が270℃以上であれば肉の内部温度が70℃に達してから1分間の加熱でも余熱の利用により75℃を1分間以上保持できること*1、オーブン角皿に覆いをすると余熱の効果は大きくなること*2を報告した。本研究では、余熱時に覆いを利用してより良好な仕上がりとなる条件を明らかにするために、オーブン設定温度を下げて覆いを用い、試料の厚さ及び加熱終了温度が肉の調理成績に及ぼす影響について検討した。【方法】既報と同様に、厚さ15または10mmの豚ヒレ肉9個をオーブン角皿に並べ、6研究室のガスあるいは電気オーブンを用いて、オーブン設定温度230℃(庫内平均温度210~240℃)で試料を加熱し、角皿対角線上の3個の試料中心温度を測定した。2個目の試料が65℃あるいは70℃に達してから1分間(『65℃1分』『70℃1分』)で加熱を終了し、直ちにオーブン角皿をアルミホイルで覆い、放置30分後の試料の重量及び硬さを測定した。また、簡易化した伝熱計算モデルによって各条件における75℃保持時間を予測した。【結果】加熱条件『70℃1分』では、オーブン設定温度230℃でも全ての試料が75℃1分間以上を満たし、余熱時の覆いの効果が再確認された。試料中心部の最高温度は85℃、重量減少率は29%であった。一方、『65℃1分』では、覆いをしてもオーブン機種等によっては75℃に達しない試料があった。また、試料の厚さが薄くなると余熱効果が小さくなり、加熱終了条件の設定に工夫が必要であった。*1;日本調理科学会誌44(1)p.72(2011)、*2;日本調理科学会誌44(4)p.277(2011)
  • 松田康子, 阿部芳子, 石渡仁子, 大石恭子, 高崎禎子, 中村恵子, 原知子, 杉山久仁子, 渋川祥子
    日本調理科学会誌 44(1) 72-78-78 2011年  査読有り
    「大量調理衛生管理マニュアル」には, 肉類を加熱する場合, 75℃に達してから1分以上の加熱することとなっている。しかし, 焼き物などの場合, 過加熱で調理成績が低下することがあることから, 余熱を利用することの可能性について検討した。オーブン加熱について直径50mm, 厚さ15mmの円筒形の豚肉試料を用いて実験を行った。庫内温度を270℃以上に設定した場合には, 70℃に達してから1分間加熱すると, 余熱により75℃以上を1分以上保持できることが明らかとなった。これらの肉は, 75℃に達してから1分間加熱した試料より, 重量減少は有意に小さく, 破断応力も小さく, 軟らかいことが明らかとなった。肉類をオーブンで加熱する場合75℃1分を保持するには, 設定温度と肉の大きさによっては, 余熱を利用することが有効であることが明らかとなった。
  • Kyoko Ohishi, Koyomi Watanabe, Shoko Shibukawa
    Journal of Cookery Science of Japan 43(3) 184-191-191 2010年  査読有り
    調理済み冷凍食品の揚げ上がりは表面の色で判断されることが多く,中心温度は調べられていない。そこで,冷凍コロッケとミートボールを用いて揚げ調理中の中心温度の変化を調べ,適度な揚げ色と中心温度を満たす揚げ条件について検討した。一般的に用いられる油温で揚げると,適度な揚げ色になった時点では中心温度の上昇は十分ではなかった。この傾向はコロッケよりもミートボールのような揚げ衣のない揚げ種の方が著しかった。ミートボールを揚げるには,加熱初期に低温の油で揚げ,中心温度が0℃に達した時点で火力を上げるのが最も良い方法であり,加熱終了時の中心温度は十分に上昇し,かつ揚げ色も適度であった。この条件で揚げたミートボールは,表層はより硬く,もろくなり,揚げ物として好まれるテクスチャーであった。
  • Kyoko Ohishi, Shoko Shibukawa
    Journal of Cookery Science of Japan 43(5) 1-8-293 2010年  査読有り
    家庭用のスチームコンベクションオーブンを用いて,蒸気がスポンジケーキの調理特性に与える影響について調べた。自動モードでケーキを焙焼した場合,蒸気は焙焼後期に極めて短い時間投入された。これらのケーキのテクスチャーは,蒸気を投入しないで焙焼したケーキに比べて,わずかに硬く,もろかった。次にオーブンの試作機を用い,蒸気を連続投入してケーキを焙焼した。これらのケーキは山型になり,自動焙焼のケーキ,および蒸気を投入しないで焙焼したケーキに比べて焼き色は濃く,ケーキの表層は硬く,内部は軟らかくなった。また,オーブンの見かけの熱伝達率が加熱初期において極めて高いため,焙焼時間を通常の半分に短縮することが可能であった。これらの結果より,ケーキの調理特性は,蒸気の連続投入による影響を大きく受けるが,焙焼後期におけるわずかな使用では影響が極めて少ないことが認められた。
  • Sonoko Ayabe, Midori Kasai, Kyoko Ohishi, Keiko Hatae
    FOOD SCIENCE AND TECHNOLOGY RESEARCH 15(3) 299-306 2009年5月  査読有り
    The difference in stickiness between cooked Nipponbare (Japonica rice) and Khao Dawk Mali (indica rice) that have similar apparent amylose content was investigated, and the fine structure of starch in both cooked rice and extract from the surface of cooked rice was analyzed. Non-sticky high-amylose rice (Indica rice) was also studied for comparison. The solid content and amount of amylopectin in the extract from the surface of cooked Nipponbare were the highest, followed by cooked Khao Dawk Mali, and cooked high-amylose rice. This difference in solid content and the amount of amylopectin contributed to the stickiness of cooked Nipponbare. This suggests that the stickiness of cooked rice is less when less amylopectin is dissolved into cooking water, even when the amylose content and fine structure of the starch in the rice grains is similar. Thus, cooked Khao Dawk Mali is less sticky than cooked Nipponbare, despite having similar amylose content.
  • 大石恭子, 渋川祥子
    日本調理科学会誌 41(1) 18-25-25 2008年  査読有り
    過熱水蒸気で焼成した製品の調理品質を明らかにするために,スポンジケーキをスチームコンベクションオーブンおよび家庭用のオーブンで焙焼した。過熱水蒸気は,焙焼初期の熱伝達率を著しく増加させた。高温空気で焙焼したケーキに比べ,過熱水蒸気で焙焼したそれは亀裂が入って膨らみ,表層の色は濃くなり,硬さが増した。また,ケーキ表層部の温度上昇速度を速め,焙焼時間の短縮に寄与した。最短時間で焙焼しても,過熱水蒸気で焙焼したケーキの表層部にはやはり亀裂が生じ,硬くなった。過熱水蒸気による焙焼初期の高い伝熱量が,調理品の品質に影響を与えていると考えられた。
  • 杉山久仁子, 大石恭子
    日本調理科学会誌 40(2) 109-112-112 2007年4月  
  • Kyoko Ohishi, Midori Kasai, Atsuko Shimada, Keiko Hatae
    FOOD RESEARCH INTERNATIONAL 40(2) 224-231 2007年  査読有り
    The mechanism of the textural changes such as increase in stickiness of rice cooked with acetic acid was studied focusing on the gelatinization and theological properties of both rice starch and rice flour. The results of swelling power and solubility of rice starch indicated that acetic acid promoted water absorption of amylopectin in rice starch. It was shown by DSC measurements that rice starch heated with acetic acid was easy to gelatinize compared to that without acetic acid. The pasting properties measured by an RVA and rotational viscometer suggested that the structure of rice starch became more fluid by addition of acetic acid. Biochemical analysis using alpha-amylase indicated that the spaces which allowed the enzyme reaction were formed more in the structure of rice starch cooked with acetic acid. It was suggested that these changes in rice starch contributed to the textural properties of rice cooked with acetic acid. (c) 2006 Elsevier Ltd. All rights reserved.
  • 大石恭子, 香西みどり, 島田淳子, 畑江敬子
    日本調理科学会誌 39(2) 132-139-139 2006年4月  査読有り筆頭著者責任著者
    酢酸添加による米飯の粘り,つやおよび透明感の増加の機構解明を目的として,炊飯過程における溶出成分,および炊き上がりの米飯を覆う成分の分析を行った。また澱粉の酸分解の有無についても検討した。(1)炊飯過程における米粒の重量増加率は,60℃以上で酢酸添加の方が無添加より多く,吸水の促進が認められたが,米飯の炊き上がり重量には有意な差が認められなかった。(2)炊飯液上清画分の分析により,酢酸添加は無添加に比べて全糖量は60℃,80℃,98℃において少なく,一方,還元糖量は20℃および40℃において多くなった。タンパク質はいずれの温度においても酢酸添加は無添加に比べて著しく多い溶出量であった。(3)炊飯液上清画分のゲル濾過分析の結果,60℃の無添加で認められた重合度7付近のオリゴ糖の溶出が酢酸添加では認められず,酸添加によりアミラーゼ活性が低下することが示された。また80℃および98℃における低分子のアミロースの溶出量は酢酸添加により減少することが示された。(4)炊飯液の溶出固形物量,飯粒表層の澱粉量,および飯洗液上清画分の全糖量は酢酸添加の方が多かった。酢酸添加による米飯の粘り,透明感およびつやの増加には米飯を覆うこれらの澱粉が関与することが示唆された。(5)ゲル濾過分析の結果,80℃,98℃の炊飯液溶出固形物,および飯粒表層の澱粉の分子量分布に,酢酸添加と無添加で違いが認められなかった。このことより炊飯過程における酸による澱粉の加水分解は考えにくいことが示された。
  • 大石恭子, 関本美貴, 香西みどり, 畑江敬子, 島田淳子
    日本調理科学会誌 38(4) 319-323-323 2005年8月  査読有り
    Four kinds of rice grain, i.e., Thai, Nipponbare, Koshihikari and Hiyokumochi were cooked with or without acetic acid, and the effect of acetic acid on the texture of the surface and the rice grain was examined. Rupture strength measurements showed that the hardness of only the Hiyokumochi whole cooked rice grains was increased by acetic acid, indicating that the effect of acetic acid on the hardness of the cooked rice was different from that of the non-glutinous type. An adhesion test showed that both the adhesive strain and energy of all the rice samples cooked with acetic acid were larger than those of the samples cooked without acetic acid, indicating that the stickiness of any kind of cooked rice was increased by acetic acid. It was found that separately measuring both the surface and the whole of the cooked rice grain elucidated the effect of acetic acid.
  • Kyoko Ohishi, Midori Kasai, Atsuko Shimada, Keiko Hatae
    J.Agric.Food Chem. 51(14) 4054-4059-4059 2003年6月  査読有り
  • 香西みどり, 谷畠早苗, 大石恭子, 島田淳子, 畑江敬子
    日本家政学会誌 52(11) 1091-1097-1097 2001年8月  査読有り
    The effect of acetic acid on the properties of cooked rice was studied. A sensory test Revealed that rice cooked with water containing 0.1 M of acetic acid was more glossy, transparent, sticky and soft than rice cooked only with water (control). A decrease in hardness and increase in stickiness were shown by a texturometer with increasing concentration of acetic acid. The amount of glucose contained in the rice cooked with acetic acid was more than that of the control, although not depending on the concentration of acetic acid. In the case of free amino acids, only a small increase was found with increasing concentration of acetic acid. The amounts of solids, total nitrogen and bound amino acids contained in the washing solution of the cooked rice increased with increasing concentration of acetic acid, while the amounts of reducing sugars increased, but did not depend on the concentration of acetic acid. The increases in the amounts of those components in the cooked rice after washing were similar to those of the washing solution. In a model cooking experiment, the weight of rice increased with increasing, concentration of acetic acid above 60℃. Furthermore, the amounts of reducing sugars and protein contained in the cooking solution were increased by acetic acid, the increase in the amounts of protein strongly depending on the concentration of acetic acid.
  • 香西みどり, 大石恭子, 島田淳子, 畑江敬子
    日本調理科学会誌 34(4) 373-379-379 2001年3月  査読有り
    異なるエタノール濃度で調製した米飯抽出液を用いて,成分分析と官能検査を行い,米飯の呈味について検討した。(1) 日本晴の30,50および80%エタノール米飯抽出液の全糖量は,エタノール濃度が高くなるにつれて著しく減少した。還元糖量,一部の遊離糖,遊離アミノ酸,ペプチド態アミノ酸量およびカリウム量は30と50%エタノール米飯抽出量では有意な差はなく,80%エタノール米飯抽出液はこれらより有意に少なかった。(2) 日本晴の米飯抽出液と米飯を官能検査により比較した結果,最も米飯に近い味を呈したのは50%エタノール米飯米飯抽出液であり,甘味の他にうま味,えぐ味,渋味などの味が感じられた。(3) コシヒカリおよびむつほまれの50%エタノール米飯米飯抽出液においても日本晴同様,甘味,うま味,以外に苦味,えぐ味,渋味など様々な味が感じられた。(4) 日本晴の50%エタノール米飯米飯抽出液をゲル濾過法により分画し,各フラクションの分析を行った。甘味,うま味,えぐ味,渋味等複雑な味を強く呈するのは低分子側の成分が溶出されたIIIの画分であり,全糖,リン,マグネシウム,カリウムの溶出が確認された。米飯抽出液に感じられた複雑な味は主に低分子側の成分によるものと示唆された。
  • 香西みどり, 石黒恭子, 京田比奈子, 浜薗貴子, 畑江敬子, 島田淳子
    日本家政学会誌 51(7) 579-585-585 2000年5月  査読有り
    Rice (Nipponbare from Shiga Prefecture) with a 1.5 (w/w) ratio of water to rice was cooked. The amounts of reducing sugars and free amino acids which were contained in the rice grains and eluted into the cooking water were measured during soaking (1 h for 20℃), heating (at the rate of 6.6℃/min) and murashi (15 min) duration after the initial washing (20℃). The reducing sugars in the raw rice were reduced to two thirds by washing. They showed the largest increase in the temperature range of 40-60℃ during cooking in both the rice grains and cooking water. This was due to the enzymecatalyzed decomposition of starch to reducing sugars that was accelerated in this temperature range. The most abundantly contained amino acids, aspartic and glutamic acids, were reduced to one fifth as a result of washing. These amino acids increased in the cooking water during soaking and increased in the rice grains in the temperature range of 80-100℃ during cooking.

MISC

 8

書籍等出版物

 6
  • 今井悦子, 柳沢幸江, 大石恭子, 大田原美保, 笠松千夏, 児玉ひろみ, 西念幸江, 柴田圭子, 谷澤容子, 豊満美峰子, 山口智子, 米澤加代, 米田千恵
    アイ・ケイコーポレーション 2023年1月 (ISBN: 9784874923856)
  • 山崎清子, 島田キミエ, 渋川祥子, 下村道子, 市川朝子, 杉山久仁子, 米田千恵, 大石恭子
    同文書院 2021年4月 (ISBN: 9784810315073)
  • 吉田勉, 小林理恵, 七尾由美子, 高崎禎子, 佐川まさの, 山中なつみ, 片平理子, 大石恭子, 佐藤瑶子, 荒井恵美子, 野中春奈, 土屋京子, 岩田惠美子, 笠岡宜代, 原田萌香
    学文社 2020年4月 (ISBN: 9784762029684)
  • 今 悦子, 柳沢幸江, 綾部園子, 大石恭子, 小口悦子, 児玉ひろみ, 西念幸江, 柴田圭子, 渋川祥子, 豊満美峰子, 松本美鈴, 峰木真知子, 宮下ひろみ, 吉田真美
    アイ・ケイコーポレーション 2016年9月 (ISBN: 9784874923450)
  • 編者, 香西みどり, 綾部園子, 共著者, 佐藤瑶子, 宇都宮由佳, 大石恭子, 飯島久美子, 小林理恵, 今井悦子, 松本美鈴, 高橋ひとみ, 松島悦子, 西念幸江 (担当:共著)
    (株)光生館 2015年

講演・口頭発表等

 27

共同研究・競争的資金等の研究課題

 16