研究者業績

西本 照真

ニシモト テルマ  (NISHIMOTO TERUMA)

基本情報

所属
武蔵野大学 人間科学部 人間科学科 教授
学位
学士(東京大学)
修士(東京大学大学院)
博士(東京大学)

J-GLOBAL ID
201701019645877202
researchmap会員ID
B000270705

研究キーワード

 3

論文

 5

MISC

 22
  • 中国禅学 第2巻 203-221 2003年5月  
    本論文は、三階教と禅宗の思想に関して、自己と他者の認識に焦点をあてて比較したものである。三階教は自己悪の認識を重視し、禅宗は自己の内なる仏性を見ることを重視したとされるが、実際には三階教文献と見紛うような思想内容を含んだ禅宗文献が見られ、特に唐代の禅宗文献においては三階教文献と酷似した文章表現が散見されることを明らかにした。これすなわち、両者の思想的交渉を端的に示すものといえる。(中国語)
  • 戒幢仏学 第2巻 200-207 2002年12月  
    本論文は、敦煌漢文写本の中で、2002年以前に明らかになった三階教関係の写本について網羅的に紹介したものである。三階教写本の研究の意義や三階教研究の現状と今後の課題等についてもあわせて考究した。(中国語)
  • 『真理と創造』 42 125-131 2002年11月  
    三階教の開祖信行(540-594)の生涯と思想について明らかにし、同時に三階教の活動が社会的にどのような影響を及ぼしたかについても考察した。
  • 『世界宗教研究』 (2001増刊(総第87)) 53-57 2002年3月  
    三階教研究の方法論について、文献学的研究、歴史学的研究、思想史的研究という三つの方法論的立場から考察し、今後の三階教研究の課題と方向性を明確にした。(中国語)
  • 西本 照真
    大倉山論集 2001年3月  
    平成13年 3年31日。鎌倉後期から南北朝時代に活躍した天台宗の学僧慈遍の主著『天地神祇審鎭要記』3巻の訳注研究。大倉山中世思想研究会のメンバー8人による共同研究。(総頁数473頁中、P245~P262を担当)

書籍等出版物

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講演・口頭発表等

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  • Mahayana Mahaparinirvana Sutra Workshop 2016年1月7日 UC Berkeley, Center for Buddhist Studies
  • The 17th Biennial Conference of the International Association of Shin Buddhist Studies 2015年8月8日 The International Association of Shin Buddhist Studies
  • 日本印度学仏教学会第63回学術大会 2012年6月30日 日本印度学仏教学会
  • 明治大学文学部アジア史専攻氣賀澤研究室 2009年3月
    氣賀澤保規編。氣賀澤氏を研究代表とする平成18‐20年度科学研究費補助金(基盤研究 B)「東アジア仏教確立期における中国仏教石刻文物の資料的地域的研究」の成果報告書。「南北朝隋唐期の仏教思潮と石刻事業-金川湾三階教刻経にみられる独自性と普遍性-」の箇所を執筆。(総頁数164頁中、P38~P49を担当)
  • 韓国仏教学結集大会第3回大会 2006年4月
    『安楽集』と『無量寿観経纉述』は、ともに7世紀半ばに成立したと推定される中国浄土教の重要文献である。本発表では、両者の仏身論について比較し、『安楽集』の「三身三土主義」の箇所に示される仏身論は、『無量寿観経纉述』の仏身論に関する箇所を直接引用する形で成立したのではないか、との仮説を提示した。
  • 第12回国際真宗学会 2005年9月
    『安楽集』第一大門第七三身三士義における仏身論と『無量寿観経纉述』における仏身論を比較し、前者の仏身論は道綽のオリジナルではなく、後者の仏身論をもとに成立した可能性があることを明らかにした。
  • ⅩⅠⅩth World Congress of the International Association for the History of Religions 2005年3月
    第19回国際宗教学宗教史会議世界大会において、末法思想に対する三階教の応答というテーマで発表した。末法思想のいかなる影響のもとに三階教の思想が成立したかについて、開祖信行の著作にもとづいて明らかにした。
  • 日本印度学仏教学会 第55回 学術大会 駒沢大学 2004年7月
    北京国家図書館とフランス国家図書館所蔵の敦煌写本を調査する中で、『無量寿観経纉述』の写本として北京1202およびP3014の2写本が存在することが新たに明らかになった。本論文では新出の2写本について、従来の諸本と対照させつつその特徴を明らかにした。あわせて、道綽『安楽集』と『無量寿観経纉述』の先後関係についても新説を提示した。
  • The Symposium of Chinese Stone Inscriptions for Eternity, Heidelbergaer Akademie der Wissenschaften 2004年7月
  • 中日敦煌仏教学術会議(中国北京) 2002年3月
    敦煌写本中に現存する三階教写本について網羅的に紹介し、三階教写本研究の意義や三階教研究の現状と今後の課題等についても考究した。
  • 第9回日中仏教学術会議(京都) 2001年10月
    三階教研究の方法論について、文献学的研究、歴史学的研究、思想史的研究という三つの方法論的立場から考察し、今後の三階教研究の課題と方向性を明確にした。
  • 日本印度学仏教学会 第52回学術大会 2001年7月
    北京図書館蔵敦煌写本北8386は、『仏性観修善法』という三階教文献の一部であることを明らかにし、同文献の思想的特質について考察を加えた。
  • The ⅩⅧth Quinquennial World Congress of the International Association for the History of Religions 2000年8月8日
    第18回国際宗教史学会において、日本における中国仏教研究の到達点と今後の課題に関して発表した。全体の構成は、1.方法論的自覚の必要性、2.中国仏教研究の現況と今後の課題、3.三階教研究の方向性、の3節からなる。
  • 平成11年度日本仏教学会学術大会 1999年10月16日
    設定された統一テーマ「仏教における善と悪」の趣旨に沿って、中国仏教の中で異端とされた三階教における善悪観について発表した。三階教の善悪観を根底において支えるものは時代認識や機根認識であること、自己と他者の明確な区別に基づく普敬と認悪の実践に三階教としての善悪観の特質が見られることなどについて明らかにした。(400字詰原稿用紙20枚分)
  • 日本印度学仏教学会第50回学術大会 1999年9月10日
    1998年12月に西安近郊の三階教史跡の調査を行った。①終南山の麓に位置する開祖信行の墓所百塔寺付近から新たに出土した唐代の三階僧真行法師の墓碑銘、②西安の北に位置する金川湾唐刻石窟石経に刻まれた三階教文献、③西安碑林所蔵の三階教関係の石碑、などについて発表した。(400字詰原稿用紙17枚分)
  • 日本印度学仏教学会第49回学術大会 1998年9月6日
    敦煌写本P2268は三階教文献であることが指摘されながら、従来、本格的な研究は行われてこなかった。本発表では、(1)P2268は『三階仏法密記』の一部とする従来の学説を訂正し、三階教の禅観思想をまとめた別の文献(『三階観法略釈』と仮題)であること、(2)この文献に説かれる二十数種類の観法の個別の特徴を指摘するとともに、全体が「仏性観」という一つの観法として統合されていること、などを明らかにした。
  • 日本印度学仏教学会第48回学術大会 1997年6月21日
    三階教徒に関する新たな資料の収集は、数十年間ほとんど行われていない状況であった。筆者は数万の墓碑等の石刻資料に目を通し、その中から新たな三階教徒数名の墓碑拓本等を発見した。学会発表では、(1)新出資料の紹介、(2)従来の三階教徒に関する資料の再検討、(3)三階教徒の判別規準、の三点について発表した。(400字詰原稿用紙15枚分)
  • 日本印度学仏教学会第47回学術大会 1996年9月5日
    敦煌漢文写本の総合的調査をすすめる中で、三階教文献であることが知られながら番号不明のためアクセス出来ない状態となっていた三階教写本6本の所在を確認し、さらに新出三階教写本6本8文献を捜出した。矢吹慶輝『三階教之研究』(1927年)における三階教写本の研究の再検討を行った論文である。(400字詰原稿用紙20枚分)
  • 第41回国際東方学者会議 1996年5月10日
    三階教文献の中には、持戒や坐禅に対して否定的評価を与えているような記述が見られる文献と、持戒や坐禅に肯定的評価を与えている文献がある。同一の宗派の中に、このような相反する傾向があることをまず明らかにし、この相違をどのように捉えるかという問題意識にもとづいて考察をすすめた。教団が発展する中で修行内容に変化が生じたのではないかという仮説を提起した。(400字詰原稿用紙20枚分)
  • 日本印度学仏教学会第46回学術大会 1995年6月10日
    三階教に関する新出写本P2849の概要を紹介し、特に第3文献『受八戒法』が三階教の受戒法であることを明らかにした。その根拠は、礼仏の箇所で用いられている仏名すべてが三階教文献『七階仏名経』に基づいていること、懺悔の箇所が三階教が教証として非常に重視する『薩遮尼乾子経』に基づいて構成されていると推定されることなどである。(400字詰原稿用紙20枚分)
  • 日本宗教学会第53回学術大会 1994年9月10日
    そもそも教判とは釈尊一代の説法の順序を説明するということにねらいがあった。ところが、三階教の教判は釈尊滅後の人間の能力と教えのあり方に重点が置かれていること、劣った能力の者に高いレベルの教えを説くという教判であることなどの点に特徴を見出すことができる。このような三階教の教判論は高い宗教性を備えたものであるといえる。(400字詰原稿用紙10枚分)
  • 日本印度学仏教学会第45回学術大会 1994年5月22日
    三階教思想の中心的枠組みである第一階、第二階、第三階という三段階の枠組みがいかなる権威に支えられて成立したか、いかなる経文を教証として重視しているかについて検討を加えた。その結果、当時最も権威の高い経典の一つとされた『涅槃経』の中で、「迦葉菩薩品」において菩薩、声聞、一闡提にそれぞれのレベルに応じた教えを授けたという箇所を特に教証として重視していることが明らかとなった。(400字詰原稿用紙15枚分)
  • 日本印度学仏教学会第43回学術大会 1992年6月20日
    「念仏」と「念仏三昧」の二語は、『釈浄土群疑論』の修行論のキーワードである。『群疑論』の130あまりの問答の内、約三分の一がこの問題に関連している。『群疑論』における二つの語の用法について検討し、「念仏」は口称念仏と念仏三昧の二つの意味で用いられていること、口称念仏は念仏三昧の実践の一部であることなどを明らかにした。(400字詰原稿用紙12枚分)
  • 日本印度学仏教学会第42回学術大会 1991年7月20日
    三階教の教義の中心は人間の素質、能力の相違に対応した三段階の教えを提起するという点にあるが、キーワードとなる「階」の語が何を意味しているかについては、従来、厳密に検討されてこなかった。本論文では、開祖信行の著作とされる『対根起行法』、敦煌本『三階仏法』、およびその後の三階教徒の著作である『三階仏法密記』における「階」という語の用法について考察を加え、教義の体系化の過程を明らかにした。(400字詰原稿用紙12枚分)
  • 日本印度学仏教学会第40回学術大会 1989年9月16日
    中国の浄土教者懐感は、その著『釈浄土群疑論』において激しい三階教批判を展開している。懐感が三階教のいかなる思想を問題とみなし批判したかという点から研究をすすめた。その結果、三階教思想の基本的枠組みをなす「第一階」「第二階」「第三階」という用語自体が経文にはなく人間の言葉(人語)であるという点に、三階教批判の重点が置かれていることが明らかになった。(400字詰原稿用紙10枚分)

Works(作品等)

 1
  • 2003年9月 その他
    本発表は、2002年から2003年にかけておこなった敦煌写本調査の中で新たに筆者が特定した三階教関係写本約10点に関して、個々の写本の特徴や筆写された文献の性格について明らかにしたものである。2002年度の中国留学の成果をまとめた論文の一つである。

社会貢献活動

 2

その他(職務上の実績)

 3
  • 件名
    生涯学習委員会委員長
    年月日(From)
    1998/04
    年月日(To)
    1999/03
  • 件名
    人間関係学部人間関係学科入試実務委員
    年月日(From)
    2000/04
    年月日(To)
    2002/03
  • 件名
    人間関係学部人間関係学科学生指導委員
    年月日(From)
    2003/04
    年月日(To)
    2005/03