研究者業績

坂本 薫

サカモト カオル  (Kaoru Sakamoto)

基本情報

所属
兵庫県立大学 環境人間学部 教授
学位
学術博士(神戸大学)
master of home economics(Nara Women's University)

J-GLOBAL ID
200901005049713797
researchmap会員ID
1000135387

研究キーワード

 4

主要な委員歴

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主要な論文

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  • 坂本 薫, 森井 沙衣子, 加藤 舞子, 山本 絢子, 由井 可奈子, 柴 美佐紀
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 34 126 2023年  
    【目的】グラニュ糖は,スクロース結晶でありその純度は高いにもかかわらず,加熱熔融特性の異なるものが存在する。また,粉砕によってもその加熱熔融特性は変化する。これまで,加熱熔融特性の異なるグラニュ糖や双目糖およびそれらを粉砕したものを用いてカラメルソースやキャンディを調製し,味や色などに差異が認められることを明らかにした。これらの特性はクッキーなどの焼き菓子にも影響を及ぼしていることが推察される。そこで粉糖が使用されることの多いクッキーを調製し,グラニュ糖の粉砕がクッキーの品質にどのような影響を及ぼすかについて実験を行った。 【方法】市販グラニュ糖W(粒度0.50±0.06 mm)を用い,ボールミルにより粉砕糖WP(平均粒度40 µm)を調製した。示差走査熱量分析計(DSC, Thermo plus EVO2, (株)Rigaku)によりそれぞれの砂糖の熔融状況を観察した。これらの砂糖を用いてクッキーを調製し,偏光顕微鏡観察,走査電子顕微鏡観察,色差測定,破断強度測定,官能評価を行った。 【結果】W糖とWP糖ではDSCの吸熱カーブが異なり,加熱熔融特性が異なった。官能評価の結果,WクッキーとWPクッキーは色や外観,苦味,硬さなどで有意差が認められ,色差測定においても感知できる程度に異なることがわかった。これらの差異は,グラニュ糖を単独で焼成してキャンディを調製して行った実験結果とは異なる差異であった。顕微鏡観察では,焼成前のクッキードウにはグラニュ糖の溶け残りが認められたが,焼成後には溶けたグラニュ糖が小麦粉澱粉の粒構造を包み込むように固まっている様子が観察された。これらのことから,クッキーでは,温度の上昇とともに融け残っていた砂糖が砂糖の融点に達する前に少量の水分に溶解したことが推察された。
  • 湯浅 正洋, 竹内 昌平, 山下 絵美, 澤村 弘美, 島田 良子, 坂本 薫, 冨永 美穂子
    日本家政学会誌 73(11) 665-673 2022年  
    本研究では, 岩牡蠣を地域ブランド食品としてPRするための基礎資料を得ることを目的に, 牡蠣生産地の若年者における牡蠣類とその特徴の認知度や, 一般的な牡蠣類とその特徴の認知度について, 質問紙調査により明らかにした. 調査はわが国における主要な牡蠣類の生産地である長崎県, 兵庫県, 宮城県および広島県において, 将来的な岩牡蠣の購買層になり得る学生 (若年者) を対象に実施した. 岩牡蠣の認知度は, 若年回答者の約4割で, その食経験がある者の割合は2割未満であり, 岩牡蠣を知らない, あるいは食べたことがない者が多いことが明らかとなった. また, 真牡蠣と比べると岩牡蠣の旬は正しく認識されておらず, その生産地もほとんど認知されていなかった. 一般に牡蠣類の栄養素等はミネラル, 牡蠣料理はフライと焼きのイメージが強いことが示された. これらの情報は, 岩牡蠣を地域ブランド食品としてPRするための方法を提案する上で, 有用な基礎資料になり得ると考える.
  • 森井 沙衣子, 坂本 薫, 白杉(片岡) 直子
    日本調理科学会誌 52(3) 159-168 2019年6月  査読有り
    <p> 3品種のジャポニカ米(キヌヒカリ,ササニシキ,ハツシモ)を用いて,前報で改良した吸水率算出法により,米の吸水率に与える浸漬温度の影響について検討した。搗精度は,それぞれ93%搗精米(7分つき米)および91%搗精米(精白米)とした。米の浸漬温度は5℃,20℃,40℃とし,浸漬時間は10分から吸水率が平衡になるまでの最長24時間までとした。吸水曲線を比較したところ,3品種のすべての精白米と7分つき米において,平衡状態に達するまでに,5℃,20℃浸漬の吸水曲線が40℃浸漬の吸水曲線を超える現象が観察された。この「逆転現象」は米が粒状であることに起因することがわかった。本研究で用いた系の異なる3品種に起こった吸水率の逆転は従来の通説に反する現象と言える。ジャポニカ米の多くの品種で,この現象が起こる可能性が示唆された。</p>
  • SAKAMOTO Kaoru, KISHIHARA Shiro, KATAOKA‐SHIRASUGI Naoko
    Food Science and Technology Research 24(1) 111‐118-118 2018年1月  査読有り
  • 坂本 薫, 森井 沙衣子, 上田 眞理子
    日本調理科学会誌 48(3) 193-199 2015年  査読有り筆頭著者
    温水浸漬と低温浸漬が米の吸水率に与える影響について,浸漬水中の固形分を考慮して経時的に検討した。5~50&deg;Cの温度で5~240分間米を浸漬し,米の吸水率を測定したところ,温水浸漬と低温浸漬では,吸水曲線が交差する現象が観察され,平衡状態まで吸水させた場合では,温水浸漬よりも低温浸漬の米の吸水率が高かった。浸漬水中の固形分の量を経時的に測定したところ,40&deg;C,50&deg;Cの温水浸漬では固形分は多く浸漬液中に懸濁していた。そこで固形分を加えた補正吸水率を算出したが,吸水曲線が交差する現象が同様に観察され,平衡状態では温水浸漬よりも低温浸漬の米の吸水率が高かった。
  • 坂本 薫, 森井 沙衣子, 作田 はるみ
    精糖技術研究会誌 59 1-5 2013年6月  査読有り筆頭著者
  • 坂本 薫, 森井 沙衣子, 作田 はるみ, 岸原 士郎
    日本味と匂学会誌 = The Japanese journal of taste and smell research 18(3) 413-416 2011年12月1日  

MISC

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  • 作田 はるみ, 矢野 真理, 坂本 薫, 内田 勇人
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 28 175-175 2016年  
    【目的】年中行事における行事食や伝統的な地域の料理について,家庭内における伝承の機会が減少傾向にある。これらの食文化を伝える担い手として地域の高齢者に着目した。高齢者には,その地域で親しんできた食に関わる知恵や技術をもつ者が多い。本研究では高齢者と若者の行事食に対する認知や興味について調査し,高齢者による若者への行事食伝承事業の意義について検討する。<br>【方法】研究参加者は,兵庫県H市の高齢者大学等に在籍する者399名とB高校1年次に在籍する者270名とした。調査は自記式質問紙法を用いた。基本属性に加えて,年中行事の行事食を知っているか,それらを食べた経験があるかをたずねた。高齢者には伝えたい行事食,高校生には教わりたい行事食を選択してもらった。更に,行事食を伝承することへの興味や調理実習に参加することへの関心度についてもたずねた。<br>【結果】行事食の認知については,高校生は高齢者よりも知っていると回答した者の割合が有意に低い行事が多くみられた(p<0.001~0.05)。食べた経験がある行事食についても同様の傾向がみられた。行事食を伝承することへの興味については,高齢者の51.0%,高校生の55.1%の者が「興味がある」と回答した。行事食の調理実習の参加を希望した者は,高齢者では42.9%,高校生では38.1%であった。伝えたい,教わりたい行事食については,双方で異なっていた。年中行事においては,多くの行事食が高校生に伝承されていないことが示唆され,高齢者による行事食伝承事業のニーズが明らかになった。本事業の実施により地域の行事食を若者に伝承する機会となり,事業の実施前後における高齢者と高校生の行事食への関心や心理社会的機能について,その変化を明らかにしていきたいと考える。
  • 坂本薫, 森井沙衣子, 澤村弘美
    栄養学雑誌 73(5 Supplement) 2015年  
  • 三浦 加代子, 橘 ゆかり, 中谷 梢, 堀内 美和, 升井 洋至, 森井 沙衣子, 横溝 佐衣子, 井奥 加奈, 岩城 啓子, 片平 理子, 川西 正子, 岸田 恵津, 坂本 薫, 作田 はるみ, 白杉 直子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 27 123-123 2015年  
    【目的】小学校における家庭科の学習指導要領において,炊飯の学習では,「基礎的・基本的な知識及び技能を身につけることをねらいとしており,米の洗いかた,水加減,浸水時間,加熱の仕方,蒸らしなど固い米が柔らかい米飯になるまでの一連の操作や変化を実感的にとらえ,炊飯することができるようにする」と記載されている。一方、現在の家庭での炊飯は自動炊飯器が一般的に用いられ,「鍋を使ってご飯を炊く」という機会は少ないため,「鍋での炊飯」を教える必要はないという意見もある。そこで学校現場での炊飯実習の現状を知り,今後の炊飯実習のあり方について検討することを目的に平成26年度大会においては,近畿の小学校の家庭科担当教員を対象に行った炊飯実習の現状についての調査結果を報告した。今回は,関東の小学校にも調査対象を拡げ,その現状を調べ近畿との比較検討を行うことを目的とした。<br>【方法】平成26年11月に,関東1都6県から各100校ずつを無作為抽出した合計700校の公立小学校の家庭科担当教員を対象に,家庭科の炊飯実習に関するアンケート調査を郵送法により行った。回収率は33.4%であった。<br>【結果】炊飯実習はほとんどの小学校で行われており、鍋による炊飯が,関東98%,近畿90%,自動炊飯器のみが関東2%,近畿8%という結果となった。材質はガラスが約85%を占め,ステンレス,アルミ,ホーローの順で近畿と概ね同じ傾向を示した。炊飯実習で困っていることは,関東では火加減の指導(52%),焦げる(37%)があげられ,近畿の火加減の指導(44%),焦げる(31%)より上回っていたが,炊飯実習に対する否定的な意見は少なかった。<br><br>&nbsp;
  • 坂本 薫, 森井 沙衣子, 井崎 栞奈, 小川 麻衣, 白杉(片岡) 直子, 鈴木 道隆, 岸原 士郎
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 27 143-143 2015年  
    【目的】日本の市販グラニュ糖やザラメ糖のスクロース純度は,99.9%以上と大変高くスクロース結晶とみなすことができるため,製品間で品質に差はないと考えられてきた。しかし,グラニュ糖の融点にはメーカーによって異なるものがあり,融点の異なるグラニュ糖は加熱熔融状況が異なり,示差走査熱量分析(DSC 分析)において異なる波形を示すこと,さらに,スクロース結晶を粉砕することにより,その加熱特性が変化することをすでに明らかにした。焼き菓子の中には,マカロンや焼きメレンゲなど粉砂糖の使用が通常とされるものがある。そこで,グラニュ糖と粉砂糖を使用して焼きメレンゲを調製し,焼き菓子における砂糖の粒度の違いによる影響を検討した。<br><br>【方法】3社のグラニュ糖(W,X,Z)およびそれぞれを粉砕した粉砂糖(Wp,Xp,Zp)を用いた。砂糖のみについて,焼きメレンゲと同条件で加熱し,色差測定,HPLC分析を行った。また,焼きメレンゲを調製し,外観観察および重量減少率測定,密度測定,色差測定,破断強度測定を行った。<br><br>【結果】砂糖のみの加熱では,グラニュ糖のほうが色づきやすく,粉砂糖のほうが着色の度合いは小さかった。また,加熱により,W,Xでは顕著に還元糖が生成していた。砂糖のみと焼メレンゲでは,加熱後の色づき方の逆転現象が認められ,粉砂糖メレンゲのほうが色が濃い結果となった。外観では,粉砂糖メレンゲでは表面はなめらかであったが表面が硬い傾向が認められ,表面に亀裂や気泡が見られた。グラニュ糖メレンゲは,色が白くきめが粗かった。本研究により,砂糖の粒度の違いにより,焼き上がりの外観,色調やきめ,テクスチャーが大きく左右されることが明らかとなった。
  • 中谷 梢, 片寄 眞木子, 坂本 薫, 作田 はるみ, 田中 紀子, 富永 しのぶ, 原 知子, 本多 佐知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 27 138-138 2015年  
    【目的】前報(その1)に引き続き,多彩な気候風土を擁する兵庫県の各地域で昭和30・40年代に食べられていた家庭料理のうち,「おかず」,「漬け物」,「調味料」,「おやつ」について,各地域の内容や背景を比較し,その特徴を明らかにすることを目的とした。<br><br>【方法】兵庫県の神戸,東播磨(瀬戸内海沿岸),東播磨(平野),北播磨,中播磨(平野),西播磨(山地),但馬(日本海沿岸),丹波,淡路の9地域を選定して平成25,26年に調査し,平成24~25年度『次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理』聞き書き調査報告書(日本調理科学会)を資料とした。本研究では,「おかず」,「漬け物」,「調味料」,「おやつ」について各地域の日常食と行事食について検討した。<br><br>【結果】おかずは,日本海側ではカレイ,イカ,カニ,瀬戸内海側ではタコ,イカナゴ,アナゴ,イワシ等魚介料理が豊富で,毎日の食卓に上っていた。サバは各地域で食べられていた。山地や平野では野鳥や山菜・乾物料理が,丹波では栗と黒豆料理が特徴的であった。東播磨(平野)では肉やホルモンを,神戸では肉や洋食を日常的に食べていた。漬け物は,各地域共通して梅干しや沢庵,白菜漬けを自家製にし,山地や平野では種類が豊富である。調味料の味噌は自家製の家庭が多く,地域によって味噌の種類が異なる。各地でケチャップやカレー粉等も購入して利用していた。間食は、餅菓子やさつまいも(蒸・干等)が共通で,神戸では洋菓子(購入)が普及していた。行事食のおせち料理は地域差が少なかった。お産の時に赤ずいきを食べる地域があった。次世代に伝えたい料理は,地元の食材を使った料理とおせち料理であった。
  • 作田 はるみ, 片寄 眞木子, 坂本 薫, 田中 紀子, 富永 しのぶ, 中谷 梢, 原 知子, 本多 佐知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 27 137-137 2015年  
    <br><br><br><br>【目的】兵庫県は南北を海に接して大小の島を擁し,中央部には東西に山地が横たわっている。河川の下流には肥沃な平野が開け,多彩な産物に恵まれるとともに,都市としても発展してきた。日本の縮図ともいわれる気候風土の違いが,地域ごとに伝統的な食文化を形成してきた。本研究では,各地域で昭和30・40年代に食べられていた家庭料理の中で主食となる「ごはんもの」と「もち・もち米」について,各地域の内容や背景を比較し,その特徴を明らかにすることを目的とした。<br><br>【方法】神戸,東播磨(瀬戸内海沿岸),東播磨(平野),北播磨,中播磨(平野),西播磨(山地),但馬(日本海沿岸),丹波,淡路の9地域を選定して平成25,26年に調査し,平成24~25年度『次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理』聞き書き調査報告書(日本調理科学会)を資料とした。本研究では,家庭料理のうち,「ごはんもの」と「もち・もち米」について各地域の日常食と行事食について検討した。<br><br>【結果】日常の主食は,西播,丹波,但馬では麦飯,他地域では白米飯,神戸の朝食はパンであった。山地では山菜や野菜,沿岸部では魚介や海草といった季節の食材を使用した炊き込み飯や混ぜご飯,寿司も食べられていた。特に行事食では,秋祭りに鯖寿司が作られている地域が多かった。巻き寿司やいなり寿司は,運動会などの行事でよく作られ,具材の取り合わせに地域の特徴がみられた。もちについては,正月の雑煮として各地域で食べられていた。雑煮は,丸もちとみそ仕立ての地域が多かった。西播磨では,すまし仕立てで蛤が入り,淡路では,三が日はもちを食べず4日目に食べられていた。また,もちはあられやかきもちに加工され,ひなまつりやふだんのおやつとして食べられていた。
  • 坂本薫, 森井沙衣子, 岸原士郎
    精糖技術研究会講演要旨 112th 2014年  
  • 森井沙衣子, 坂本薫
    栄養学雑誌 72(5 Supplement) 2014年  
  • 坂本 薫
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 66 115-115 2014年  
    目的 2011年3月の東日本大震災では被災者の災害直後の食べ物の不足、長期にわたる必要な栄養素の摂取不足等が問題として浮き彫りとなった。災害時には、災害時要援護者に相当する高齢者へは、相応の対応が必要となる。そこで、高齢者施設における災害時を想定した食料備蓄状況に関する実態調査を行い、今後の対策を検討することとした。<br>方法 調査は、兵庫県内3市の特別養護老人ホーム等の高齢者施設に平成23年12月に無記名方式のアンケート用紙を郵送することで実施した。アンケート回答施設数は33施設、回収率は49%であった。<br>結果 施設における施設利用者数は88&plusmn;37人、施設で備蓄している非常用飲料の想定人数は平均81&plusmn;30人、食料は83人&plusmn;71人であった。想定日数は飲料、食料ともに平均2.1日であった。ランニングストックの種類の平均は3.7&plusmn;2.5であり、精白米、野菜類、果物の缶詰のストックが多かった。高齢者に配慮した備蓄内容としては、お粥のほか、嚥下困難者用としての食品の備蓄を行っている施設、食形態の違いに対応しやすいやわらかい食品を備蓄する施設など、様々な工夫がみられた。しかし、在庫管理の困難さを挙げる施設も多く、備蓄のための費用や保管場所の問題から食品の備蓄量が少ない施設もあった。災害に備えた体制を整える上で、これらの問題について、解決に向けた検討が必要であると考えられた。
  • 三浦 加代子, 堀内 美和, 升井 洋至, 三崎 勝, 森井 沙衣子, 横溝 佐衣子, 岩城 啓子, 片平 理子, 川西 正子, 岸田 恵津, 坂本 薫, 作田 はるみ, 橘 ゆかり, 中谷 梢
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 26 131-131 2014年  
    【目的】小学校家庭科の学習指導要領において,「米飯及びみそ汁の調理ができること」という項目があり,調理の基礎に関する重要な指導事項として位置付けられている。炊飯の学習では,「基礎的・基本的な知識及び技能を身につけることをねらいとしており,米の洗い方,水加減,浸水時間,加熱の仕方,蒸らしなど,固い米が柔らかい米飯になるまでの一連の操作や変化を実感的にとらえ,炊飯することができるようにする」と記載されている。一方,今日では,家庭での炊飯はほとんどが自動炊飯器で行われており,家庭で鍋を使ってご飯を炊くという機会が少ないため,鍋での炊飯を教える必要性はないのではないかという意見もある。そこで本研究では,学校現場での炊飯実習の現状について家庭科担当教員の意見を聞き,炊飯実習のあり方について考えていくことを目的とした。<br>【方法】平成25年11月に,近畿2府4県各105校ずつ無作為抽出した合計630校の公立小学校の家庭科担当教員を対象に,家庭科の炊飯実習に関するアンケート調査を郵送法により行った。回収率は48.6%であった。<br>【結果】炊飯実習はほとんどの学校で行っていたが,師範のみや実施していない学校も僅かにあった。約9割が鍋による炊飯を行い,鍋炊飯のうち約85%がガラス鍋を使用していた。自動炊飯器のみしか行わないところも僅かにあった。炊飯実習で困っていることは,火加減の指導,焦げること,浸水時間がとれないことなどが挙げられていた。児童の反応としては,自分たちでご飯がおいしく炊けたことを喜び,ご飯が炊けるまでの変化に興味をもっていたことが挙げられていた。炊飯実習の意義については,ほとんどが肯定的であった。
  • 坂本 薫, 片寄 眞木子, 田中 紀子, 富永 しのぶ, 原 知子, 本多 佐知子, 升井 洋至
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 26 156-156 2014年  
    【目的】近畿は伝統と確信の共存する地域である。これまで、行事食や儀礼食の認知度や経験度に世代間格差があることを明らかにしてきたが、近畿の中での比較において、兵庫県と大阪府には若者(学生)の認知・経験が他府県よりも低い傾向が認められた。そこで、兵庫県における年中行事食と通過儀礼食の認知と経験について、全国の状況と比較することによって、兵庫県の若者の行事食・儀礼食についての特徴を明らかにすることを目的として検討を行った。<br>【方法】「平成21・22年度日本調理科学会特別研究」として実施した全国調査の結果について、兵庫県の若者(20歳未満・20歳代)379人と一般(30歳代以上)268人の調査結果を全国24,858人の調査結果と比較検討することにより、兵庫県の若者の傾向について検討した。<br>【結果】年中行事については、兵庫県の若者では17行事中15行事で全国の若者より認知度が低いのに対し、一般では春祭り以外すべて認知度が高かった。年中行事の経験、通過儀礼食の認知・経験においても同様の結果となった。一般は全国よりも認知・経験度がほとんどの項目で高いが、若者は全国よりも低い項目が多く、世代による差が大きいことが兵庫県の大きな特徴であることがわかった。若者において、兵庫県が全国と比較して特に認知・経験が低かった行事は春分、秋分であり、全国と10%以上の差があった。通過儀礼ではお七夜が若者において最も全国との差が大きく、ついで法事であった。近畿は寺院の数が多い地域ではあるが、兵庫県の若者にとって法事は身近でないと考えられた。
  • 上田 眞理子, 森井 沙衣子, 森下 麻衣子, 高木 あゆみ, 藤原 亜紀, 坂本 薫
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 26 81-81 2014年  
    【目的】多くの制御された炊飯器では浸漬水を加温することにより浸漬時間を短縮しているが,それは一般に,浸漬温度が高いほど米の吸水が早く進み短時間でも十分に吸水できると考えられているからである。本研究室での予備実験において,長時間浸漬を行った場合,低温浸漬のほうが温水浸漬よりも吸水量が多くなる現象が観察された。浸漬時には米の成分が浸漬水中に溶出・流出するが,従来の吸水率の算出方法は,浸漬水に流出した固形分は考慮せずに測定されている。そこで,米の吸水率を厳密に検討するため,流出した固形分を考慮した吸水率の算出を試み,浸漬水への流出固形分の回収を行った。 【方法】平成24年産コシヒカリ(岐阜県産)の精白米を試料米とした。脱水方法の検討時の浸漬温度は10℃,20℃,40℃,50℃とし,それぞれ120分間浸漬を行った米について検討した。浸漬米は,インバータ制御のバスケットタイプ小型遠心分離機H-112(㈱コクサン)(最高回転数5,000rpm最大遠心力1,400&times;g)を用い,1,000,2,000,3,000,4,000rpmで5,10,20分間遠心脱水した。その後遠心分離機を洗浄して浸漬水に流出した固形物を回収し,定温乾燥機で恒量になるまで乾燥させ,ビーカーの重量を差し引いて流出固形物量とした。 【結果】浸漬米の脱水は,遠心脱水時の回転数および脱水時間を検討した結果,3,000rpmで5分間の脱水が妥当と考えられた。また,浸漬水を回収して乾固させた流出固形物量は,温度が高くになるにつれて多くなる傾向が見られたので,浸漬温度が異なる米の吸水率を検討する際には,流出固形物量を加味した吸水率の検討が必要であると考えられた。
  • 森井 沙衣子, 上田 眞理子, 坂本 薫
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 26 82-82 2014年  
    【目的】第1報の結果より,浸漬温度が異なる米の吸水率を検討する際には,流出固形物量を加味した吸水率の検討が必要であると考えられた。そこで浸漬温度の異なる精白米の吸水曲線を明らかにする目的で,浸漬温度を変化させたときの流出固形物量を加味した吸水率を経時的に測定・算出した。 【方法】第1報と同様の試料を用い,浸漬温度は5℃,10℃,20℃,30℃,40℃,50℃とし,それぞれ5,10,20,30,40,50,60,80,120,240分間,各設定温度の水に浸漬させた。浸漬後,小型遠心分離機を用いて3,000rpmで5分間遠心脱水を行い,米と溶出固形物を含む浸漬水をそれぞれ回収し,米の吸水量から単純吸水率を求めた。また浸漬水は定温乾燥機で恒量になるまで乾燥させ,乾燥した溶出固形物重量を吸水率に加味した補正吸水率を算出した。 【結果】単純吸水率を算出した結果,短時間浸漬においては浸漬温度依存的に吸水率が増加する傾向がみられた。しかし,長時間浸漬を行った場合では,低温浸漬は温水浸漬と比較して吸水量が多くなったことから,初速吸水率は温水浸漬米が低温浸漬米の吸水率よりも高値となり,長時間浸漬では,浸漬温度が低いほど米の吸水率が大きくなることが示唆された。しかし,温水浸漬では溶出固形物が浸漬液中に多く溶出されたため,乾燥溶出固形物重量を測定し,吸水率を乗じて補正吸水率を算出し,溶出固形物の影響を考察したが,補正吸水率は単純吸水率と同じ結果が得られた。これらの結果から低温長時間浸漬米は吸水率が高くなることが明らかになった。
  • 坂本薫, 森井沙衣子, 岸原士郎
    精糖技術研究会講演要旨 111th 2013年  
  • 坂本 薫, 森井 沙衣子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 25 115-115 2013年  
    【目的】スチームコンベクションオーブン(スチコン)は多くの大量調理の現場で使われており,個々のメーカーのレシピにはスチコンでの炊飯方法が記載されている。少量調理における炊飯器での調味料の影響は様々な実験で検証されているが,スチコンで炊飯を行ったときの調味料の影響を少量調理の場合と比較した例はあまり見られない。本研究は, 大量調理調機器として活用されているスチコンでの炊飯において,味付け飯(トマトライス)に用いられる調味料等を添加し,炊飯に与える影響について検討した。<br>【方法】炊飯時に加える調味料は塩,コンソメ,トマトジュースとし,具としてはタマネギを用い,温度履歴を測定しながら炊飯した。テクスチャー測定は,クリープメーターRE-3305(山電)を用いて測定した。<br>【結果と考察】100℃に到達するまでの時間は,無添加米飯が一番早く,トマトジュースが加わると遅くなる傾向が確認された。テクスチャー測定の結果では,トマトジュースを多く加えると飯は硬くなることがわかった。また,トマトジュースの量が増えると付着性は小さくなり,粘り気のない飯になることが示された。これは,トマトジュースに含まれる固形分の影響から水分が米粒に吸水されにくくなり,また米から炊飯液へのでん粉等の溶出も少なくなることから,トマトジュースを加えると硬く,付着性が小さい飯となったと考えられた。少量調理の場合よりも対流しにくさは大きくなると考えられ,加熱ムラが生じやすいと考えられた。
  • 升井 洋至, 片寄 眞木子, 本多 佐知子, 坂本 薫, 田中 紀子, 富永 しのぶ, 原 知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 25 161-161 2013年  
    【目的】兵庫県における各種行事食での料理の認知、経験および手作り状況について、学生、親、祖母の三世代間で比較を行い、世代間での伝承状況についての現状を把握することを目的とした。<br> 【方法】平成21・22年度日本調理科科学会特別研究で実施したアンケート調査より、兵庫県内の行事食について検討した。調査資料より対象者を兵庫県内で10年以上居住経験のある学生世代(10,20代)379人、親世代(40,50代)212人、祖母世代(60歳以上)48人とし、調査項目17の行事食とこれら行事食における料理について検討を行った。<br> 【結果】行事食の認知度は親と祖母世代間では大差はみられなかった。秋祭りでは、祖母(71%)、親(51%)、学生(27%)の三世代間で差がみられた。重陽・菊の節句、春祭りの認知率は祖母(41%、50%)、親(24%、28%)であったが、親と学生(24%、24%)の割合はほぼ同じであった。行事食の経験は、祖母の3分の1程度しか学生では経験していなかった。春分の日の行事食経験率は祖母93%と親81%に対し学生30%と小さく、ご飯・だんごの喫食経験率が90、78、26%と顕著な差がみられた。秋分の日の喫食経験も同じ傾向であった。上巳、冬至では学生で行事食の認知率が84%、78%、経験率74%、51%と小さい傾向にあった。行事食の料理で白酒、かぼちゃの喫食経験率も学生は小さく祖母と親では僅かな差で、白酒で親49%が学生14%、かぼちゃで親80%が学生50%とこの世代間で大きな差を示した。冬至のかぼちゃは各年代とも85%以上家庭で調理していた。白酒は家庭で作る割合が多いが、もち・菓子は購入するものが各年代とも86%以上であった。<br>
  • 本多 佐知子, 片寄 眞木子, 坂本 薫, 田中 紀子, 富永 しのぶ, 原 知子, 升井 洋至
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 25 162-162 2013年  
    【目的】兵庫県における通過儀礼食の手作り状況や経験時期、認知・経験について、学生、親、祖母の三世代間で比較し、世代間の伝承の現状を把握する事を目的とした。<br>【方法】平成21・22年度日本調理科学会特別研究のアンケート調査結果の内、兵庫県の通過儀礼食について検討した。対象者は兵庫県に10年以上の居住経験がある学生世代(10,20代)379人、親世代(40,50代)212人、祖母世代(60歳以上)48人のデータを用い、13儀礼の儀礼食について、解析した。(以後、世代を省略し、学生、親、祖母と表記する)<br>【結果と考察】①赤飯・小豆飯の手作り状況は、ほとんどの儀礼で祖母が70~80%と高い。親は50~70%で、学生は、出産祝と七夜を除いては親より低い。②誕生日ケーキの購入状況は,三世代共に80%以上と高く、手作りは40%前後であった。③初誕生と成人式の餅は、祖母・親では購入が多く、50~80%であった。④結納・婚礼・長寿祝の和・洋・中・折衷料理は、祖母・親共に外食が多く、60~90%であった。⑤法事・葬儀の料理や寿司は、どの世代でも外食が多かった。⑥認知・経験の親と祖母は殆ど同傾向である。学生の七夜、百日、初誕生の認知・経験(%)は低い。学生の結納・婚礼・厄払いの経験(%)は、親・祖母より低かった。⑦祝儀に用いられる赤飯・小豆飯の喫食経験は、親・祖母は60~70%であり、学生は10%前後であった。⑧儀礼食の赤飯・小豆飯の経験時期は、祖母では1945~1973年と1984~2003年の2時期が多く、親では1984~2003年が最も多かった。<br> 兵庫県の祝儀の儀礼食では赤飯が餅より多く用いられ、手作り率が高い。餅と誕生日のケーキは、手作りより購入の率が高い。祝儀、不祝儀の料理は外食が多い。
  • 坂本薫, 森井沙衣子, 作田はるみ, 作田はるみ, 岸原士郎
    精糖技術研究会講演要旨 110th 2012年  
  • 澤村弘美, 森井沙衣子, 坂本薫
    栄養学雑誌 70(5 Supplement) 2012年  
  • 坂本薫, 森井沙衣子, 澤村弘美
    栄養学雑誌 70(5 Supplement) 2012年  
  • 森井沙衣子, 澤村弘美, 坂本薫
    栄養学雑誌 70(5 Supplement) 2012年  
  • 富永 しのぶ, 片寄 眞木子, 坂本 薫, 田中 紀子, 原 知子, 本多 佐知子, 升井 洋至
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 24 85-85 2012年  
    【目的】日本には伝統的な通過儀礼があり、各々にふさわしい食物が用意されて来た。近年簡略化、外部化の進行にあり親から子への伝承の機会が減少している。学生と親世代での通過儀礼の認知・経験・喫食経験を調査し、兵庫県の現状を把握することを目的とした。【方法】調査は「平成21・22年度日本調理科学会特別研究」として、全国統一様式の調査により実施した。対象者は兵庫県在住の学生世代379人、親世代212人のデータを用い解析した。出産、七夜、百日、初誕生、誕生日、七五三、成人式、結納、婚礼、厄払い、長寿祝い、葬儀、法事の13儀礼の儀礼食について、世代間の比較を中心に解析した。統計学的検定はSPSSver19を用い、カイ二乗検定・正確確率により有意差検定を行った。【結果と考察】両世代共に認知が高い行事は、誕生日、七五三、葬儀、成人式(93~100%)、次いで婚礼、出産、法事、結納(81~99%以上)であったが、経験が高い行事は誕生日と七五三で(85~99%)、認知に比べ両世代が経験している行事は少なかった。両世代間には誕生日を除いて認知、経験共に有意差(p=0.000)が認められた。学生世代で七夜、百日の認知が50%以下と低かったのに対して親世代は七夜86%、その他は90~100%といずれも高かった。学生世代の誕生日と七五三の経験は85~95%と高いが、葬儀72%、法事57%、その他は6~40%と低いのに対して、親世代のこれらの行事の経験は高い、しかし七夜53%、厄払い59%、長寿祝い66%は、その他の行事84~99%に比較して低かった。通過儀礼食で両世代共に喫食経験が高いのはケーキと千歳飴で、餅類は低かった。学生世代は誕生頃の行事は記憶が不確実であり、未経験の行事も多く親世代との間に顕著な差が認められた。
  • 坂本薫, 森井沙衣子, 作田はるみ, 作田はるみ, 岸原士郎
    精糖技術研究会講演要旨 109th 2011年  
  • 田中 紀子, 片寄 眞木子, 升井 洋至, 坂本 薫, 原 知子, 本多 佐知子, 富永 しのぶ
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 23 129-129 2011年  
    【目的】日本伝統の行事や行事食は、生活様式や食生活が変化するにつれて次第に関心が薄れ、親から子への伝承の機会が減少しつつあることが危惧されている。兵庫県における学生と親の世代での年中行事の認知・経験、喫食経験を調査し、行事食伝承の現状を把握することを目的とした。<BR>【方法】調査は「平成21・22年度日本調理科学会特別研究」の一環として、全国統一様式の調査用紙を用いて実施し、兵庫県在住の学生世代379人、親世代212人のデータを用い解析した。正月、五節句、節分、彼岸の中日、盂蘭盆、土用の丑、お月見、冬至、クリスマス、大みそか、春・秋祭りの17行事の行事食について、世代間の比較を中心に解析した。統計学的検定はSPSS ver19を用い、カイ二乗検定・正確確率により有意差検定を行った。<BR>【結果と考察】両世代共に認知・経験・喫食経験が高かった行事は、正月、クリスマス、大みそかであった(97~100%)。節分、上巳、人日、七夕、土用の丑、お月見も86~100%が認知し、55~97%が経験していた。低かったのは、春祭りと重陽であり、16~32 %の認知、4~18%の経験しかなかった。また、学生の認知/経験(%)は、盂蘭盆と秋祭りでは44/22と29/17であり、親世代(77/57と58/49)より有意に低かった(p=0.000)。認知度が低い行事は喫食経験も低いものが多かったが、学生で認知されていても喫食経験が低かったのは、お節料理のなます、節分のいわし料理、彼岸の中日のご飯・だんご、お月見の小芋などであり、親世代の喫食率の約1/2であった(p=0.000)。このことから、世代間に差がみられる行事や行事食があることが明らかとなった。
  • 升井 洋至, 片寄 眞木子, 坂本 薫, 田中 紀子, 原 知子, 本多 佐知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 22 195-195 2010年  
    目 的】現在、平成21、22年度日本調理科学会特別研究として全国統一様式を用い、行事食についての認知状況、摂食状況等を調査中である。今回は特に年末年始の行事食について、兵庫県の大学生の家庭における現状を把握することを目的とした。<BR>【目 的】日本調理科学会近畿支部担当の調査区域内(大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山)で実施した2499名の調査データ中、兵庫在住者534名を対象とした。年末年始の行事食として、屠蘇、雑煮、お節料理、七草粥、年越しそば等を取り上げ、認知度、食経験について集計を行った。<BR>【結 果】調査対象者の性別は女性464名、男性70名であった。「屠蘇」においては52%が未経験であり、毎年喫食をする割合は19%であった。「雑煮」では83%が毎年喫食し、80%が家庭で調理、すましと白みそ雑煮の割合はほぼ等しく、両方を食べるものが9%であった。餅の形では「丸もち」の使用が多かった。雑煮以外の餅料理として「焼き餅」「きな粉餅」等があげられていた。「小豆飯・赤飯」の正月における喫食は10%で、お節料理中「なます」(68%)以外、「黒豆」「数の子」「田作り」等は75%以上の喫食経験があり、「昆布巻き」は毎年食べる割合が低かった。魚・肉料理の喫食状況は、えび、ぶり、鯛および牛、鶏、豚の順に多く食されていた。「七草粥」については86%が認知しているが、経験は60%で「毎年食べる」28.5%、「時々食べる」15.7%であった。食材はせり・なずな等の青菜を中心とするものが多かった。大みそかでは「年越しそば」(93.8%)の喫食経験に対し、「年取りの祝膳」(12.7%)、「尾頭つきいわし料理」(7.8%)の喫食経験は低かった。現在、喫食状況の変化、入手方法等の面からも検討している。
  • 坂本 薫, 岸原 士郎
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 22 185-185 2010年  
    目的】砂糖は、あらゆる料理に使用される重要な食品であり、現在の我々の生活に欠かせない食品の一つである。ザラメ糖、グラニュ糖、粉砂糖と結晶の大きさにより使い分けられているが、純度の高いものについては、スクロース結晶とみなすことができるため、一般的にはその性質に差があるとは考えられてはいない。粉砂糖については、市販品は固結防止のためデンプンが添加されているが、最近では家庭においてもミルなどの粉砕家電が普及していることから、グラニュ糖等を粉砕して粉砂糖として利用することも多い。今回は、粒度の異なるスクロース結晶および結晶の粉砕物の性質について差が認められるか否かの検討を行った。<BR>【方法】スクロース結晶の粉砕は、ボールミルおよびマグネット乳鉢を用いて行った。示差走査熱量分析(DSC分析)はパーキンエルマー社製Pyris1 DSCを用い、還元糖の測定はジニトロサルチル酸法(DNS法)を用いて行った。<BR>【結果および考察】粉砕により、DSC分析による吸熱曲線の波形に変化が見られることがわかった。その変化は、グラニュ糖の種類により異なったが、ピークは鋭くなり、高温側に移行する傾向があることがわかった。また、還元糖の測定結果より、粉砕により還元糖が生成している可能性が示唆された。これらの結果より、性質に差はないと考えられているスクロース結晶であるが、その粉砕の方法により加熱熔融特性に差が生じ、味や仕上がりが異なる可能性があると考えられた。
  • 坂本 薫, 作田 はるみ, 小泉 弥栄
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 21 2017-2017 2009年  
    <BR>【はじめに】食に問題を抱える人々が増加する中、実際の食生活において「何を」「どれだけ」食べればよいかを示した「食事バランスガイド」の活用がすすめられている。これはバランスの良い食事を、栄養素や食品の量ではなく、料理の組み合わせで示しているのが特徴である。「食事摂取基準」で示された科学的根拠に基づいた数値が活用され、実践することにより食生活の問題点の解決につながることが期待されている。<BR>【目的】「食事バランスガイド」の考え方を普及させる場として、給食施設がある。特に栄養士・管理栄養士が配置されている施設では、「食事摂取基準」を活用した栄養管理がなされ、喫食者に対する適切な栄養教育の実施が望まれている。「食事バランスガイド」は、料理を「料理区分(主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物)」で示すことが基本である。料理は主材料の量的な基準によって1品ごとにサービング数が割り出される。本研究では、給食の献立を「料理」と「献立」のそれぞれでサービング数を検討し、相違を確認した。<BR>【方法】短期大学の栄養士養成課程で実施された給食管理実習の献立を検討した。「食品構成」と「荷重平均成分表」からサービング数を割り出した。また通常の「料理区分」から割り出したサービング数と、一献立を「主材料の量的な基準」から割り出したサービング数との差異を検討した。<BR>【結果】献立は、主食、主菜、副菜、デザートの4~5品の料理で構成されていた。「食品構成」からの検討では、主食のサービング数が少なく、副菜と主菜のサービング数が多い傾向がみられた。
  • 坂本 薫, 三崎 勝, 岸田 恵津, 岩城 啓子, 杉本 温美, 堀内 美和, 横溝 佐衣子, 升井 洋至, 三浦 加代子, 作田 はるみ
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 21 2013-2013 2009年  
    <BR>【目的】学校給食は、児童・生徒の健康の保持増進だけでなく、食育を効果的に進めるために大きな教育的意義を有している。その中で米飯給食は、伝統的な食生活の根幹である米飯に関する望ましい食習慣を児童・生徒に身に付けさせることや、日本の伝統的食文化や主幹作物である稲作について理解させるなどの意義を持つ。一方、米の消費量は減少しており、主食としての米飯の位置づけが懸念される。そこで炊飯分科会では、米飯給食の炊飯(調理)から児童・生徒に供するまでのプロセスの現状を知り、今後のさらなる発展のためにはどのような問題や課題があるのか検討することとした。<BR>【方法】炊飯の実態を知るため、兵庫県の数件の学校給食米飯工場の見学を行うとともに、兵庫県の学校栄養職員を対象とした米飯給食の実態に関するアンケート調査を2009年2月に実施した。調査内容は、米飯、変わりご飯等の頻度、炊飯方式、米飯の配食・分配方法、米飯とパンとの比較等とした。<BR>【結果】回答は兵庫県内の35市町の103名の学校栄養職員から得られた。米飯給食の1週間5日当たりの実施回数は、「兵庫県の学校給食の概要」によると平均3.0回であったが、本調査の結果では、一番少ないところで2.5回、多いところでは5回が複数の市町でみられた。米飯のおいしさについては、回答者の意見ではおいしいが多かった。混ぜご飯や炊き込みご飯などの変わり飯の回数については、1カ月当たり5回程度のところや無しというところもあり、自治体によってその内容は異なることがわかった。
  • 坂本 薫, 三浦 加代子, 橘 ゆかり, 小泉 弥栄, 作田 はるみ, 岸原 士郎
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 16 56-56 2004年  
    【目的】砂糖は、調理上大変身近で重要な役割を果たしている食材である。砂糖には、上白糖、グラニュ糖、白双糖、三温糖、黒砂糖、その他いろいろな種類があるが、砂糖は甘味料として使われるだけでなく、その特性を生かした菓子や料理が数多くある。特に砂糖の加熱特性を利用した調理には、フォンダンや砂糖衣、抜絲、カラメルなど興味深いものが多く、温度によって性状が段階的に変化する。カラメルソースは、砂糖溶液を着色するまで加熱して作るソースで、着色や着香、味つけに用いられ、その煮詰め温度は、一般的に160℃–180℃とされていることが多い。しかし実際には、180℃まででは十分な着色が見られないこともある。今回は、カスタードプディングに適したカラメルソースの調製温度について検討するため、2社のグラニュ糖を用いてカラメルソースを調製した。<br>【方法】試料は、市販の2社のグラニュ糖を用い、28メッシュ以下の粒度のものを実験に供した。温度測定には水銀温度計と熱伝対を用い、標準温度計により温度補正を行った。また、pHおよび吸光度を測定し、有機酸の生成状況や着色状況を観察した。<br>【結果】加熱は、通常の調理操作に近い条件となるように熱源や昇温時間を検討し、実験を行った。その結果、一般的にカラメルの調製温度として示されている温度では十分な着色が認められない製品があることがわかった。また、カラメルソースを調製する過程での差異を明らかにするため、昇温過程の一定温度で加熱を止めてpHおよび色調等を比較したところ、明らかに差異が認められ、純度の非常に高いグラニュ糖であっても、製品により調理の上で大きな差があらわれることが明らかとなった。
  • 岸原 士郎, 作田 はるみ, 三浦 加代子, 橘 ゆかり, 坂本 薫, 小泉 弥栄, 多々良 尊子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 16 58-58 2004年  
    【目的】グラニュ糖は高純度であるが、品質は一定でなく、融点あるいは熔融特性の異なるものがある。融点以下の温度におけるグラニュ糖の安定性について検討した。<br>【方法】数社のグラニュ糖を100℃で24時間放置し、着色状況を観察し、100℃放置前後の融点および示差走査熱量分析(DSC分析)の吸熱曲線を比較検討した。<br>【結果】融点が異なるA–Dグラニュ糖を100℃で24時間放置すると、融点より約70℃も低い温度であるにもかかわらず、A–Cグラニュ糖は着色し、Cグラニュ糖の着色度が弱かった。Dグラニュ糖には着色は見られなかった。100℃においても、結晶中のスクロース分子が崩壊してカラメル化を起こしたものと考えられる。また、Aグラニュ糖の加熱前のDSC吸熱曲線は2つのピーク(150℃付近と170℃付近)は、100℃で24時間放置後には150℃付近のピークが消失し、170℃付近のピークは残存した。Dグラニュ糖については、加熱前に190℃付近に生じた1つのピークは100℃で24時間放置後にも観察された。100℃24時間放置前後で、Aグラニュ糖の融点は変動したが、Dグラニュ糖の融点はほとんど同じであった。Aグラニュ糖を100℃で放置中に、DSCの150℃付近のピークに相当する結晶構造部分が崩壊し、カラメル化を起こしたものと考えられる。一方、融点の高い結晶と低い結晶をそれぞれが熔融するまで加熱後、直ちに冷却し、HPLCで分析すると、低い融点のものにグルコースが検出された。このことより、グラニュ糖には結晶構造の比較的崩壊しやすい部分を含むものがあり、熱安定性や熔融特性に影響を及ぼしていると考えられることから、調理によってはこの特性を考慮する必要があると思われた。
  • 作田 はるみ, 岸原 士郎, 橘 ゆかり, 坂本 薫, 三浦 加代子, 小泉 弥栄, 多々良 尊子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 16 57-57 2004年  
    【目的】グラニュ糖の純度は高く、糖度(旋光度で測定したスクロース純度)は99.9°以上であるといわれている。一方、グラニュ糖あるいはスクロース結晶の融点の文献記載値は160℃から190℃まである。グラニュ糖の品質は、日常的には差がないと思われているが、融点が品質に影響を及ぼしていると考え、市販グラニュ糖の熔融特性を調べた。<br>【方法】試料として数社のグラニュ糖および数社の1番–3番グラニュ糖を用いた。融点は試料の100–200メッシュ画分を用いて毛細管法で測定し、示差走査熱量分析(DSC分析:CN8059L1分析計、理学電機)は4 mgの100–200メッシュ画分を用いて10℃/minの昇温速度で行った。熔融特性を調べるために、試料をシリコンオイル浴中で熔融するまで加熱し、熔融状況と着色状況を観察した。<br>【結果】A–Dグラニュ糖の融点はそれぞれ168℃、171℃、174℃および183℃であった。DSC分析の結果、Aグラニュ糖は150℃付近と170℃付近の2箇所に吸熱ピークを、Bグラニュ糖はAグラニュ糖より少し高温側に2本の吸熱ピークを示した。Dグラニュ糖は190℃付近に大きな鋭いピークを示し、Cグラニュ糖はBとCグラニュ糖の中間の形を示した。また、同一メーカの1番–3番グラニュ糖では、最も純度の高いはずの1番グラニュ糖の融点低かった。これらのグラニュ糖を試験管に採取し、シリコンオイル浴中で加熱すると予想されたように、融点の低いグラニュ糖は、カラメル化による着色も濃かった。以上のように、グラニュ糖は高純度であっても熔融特性の異なるものがあり、融点はグラニュ糖の品質に影響を及ぼす因子と考えられ、調理における影響が示唆された。
  • 峯木 真知子, 坂本 薫, 石井 よう子, 阿部 芳子, 大迫 早苗, 藤井 昭子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 15 126-126 2003年  
    [目的]「環境と調理科学」特別研究の「食行動」に関する調査の一環として、食市場のリーダーになりうる若者に焦点を当て、彼らの食嗜好及び食行動をとらえることを目的とした。彼らの選択行動は、今後の食市場・食生活の方向を推察し、安全で健康な食生活の指針を明示する機会になると考えた。「方法」食物・栄養に対して知識のある専門学校・短大・大学・大学院(札幌、仙台、東京・神奈川、神戸、姫路)に通う男女学生を対象に、留置法によるアンケート調査を行い、食事および食生活に対する留意点、好き嫌い、調理品に対する嗜好、食情報に対する考えと実態などを調査した。調査時期は平成15年4_-_5月。「結果」回答した学生は、男子が1/4、家族と一緒の学生が60%、一人住まいが約30%であった。彼らは食事の取り方では「朝食をとる」、食事内容では「野菜をとる」、食品の選択では、「賞味期限」、「食品の鮮度」について、いずれも60%以上の人が留意していた。「サプリメントを飲む」は10%以上が留意点に上げた。「新しい食品を取り入れる」は東京・神奈川地区で高く、「成分表示」「食品添加物」「遺伝子組み換え食品」は神戸地区で高い値を示した。自分の健康的な食生活については、40%が留意しているものの、実際に自分の食生活を評価すると40%が「あまりよくない」と判定した。調理品の嗜好では、「大好き・好き」70%以上が「肉じゃが」「味噌汁」「ラーメン」「寿司」「餃子」「焼肉」「パスタ」「お好み焼き」で、「嫌い」が10%以上は、「赤飯」「納豆」「ようかん」であった。食情報に対する関心は70%以上があり、情報源は「テレビ」「授業」「雑誌」が多かった。これらの情報は、まあまあ得られていると40%が答えていた。
  • 阿部 芳子, 大迫 早苗, 藤井 昭子, 石井 よう子, 坂本 薫, 峯木 真知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 15 125-125 2003年  
    「目的」前報#1)で行った若者の食嗜好と食行動のアンケート調査から、今躍進する食市場である中食及び外食を取り上げ、その利用状況や利用頻度を分析した。「方法」食物・栄養に対して知識のある男女学生(札幌、仙台、東京・神奈川、神戸、姫路)に行った前報と同様のアンケート調査1)から中食及び外食の状況及び利用理由など、また今後の食生活の一方向でもある食のファッション化に対する意見などを調査した。「結果」中食の利用品目では、「おにぎり」が一番多く毎日昼食時に利用され、若者における身近な食品となっている。「ピザ」「肉じゃが」では逆に「買わない」が70%以上を示した。中食の利用時期では昼食が多いが、「弁当」「寿司」「ピザ」は夕食の利用も多かった。男子学生、一人住まいの学生では、夕食時の利用に多かった(p<0.05)。中食の利用理由では「便利」「調理の時間がない」が多かった。外食の利用は夕食に多く、外食する理由は「友人との付き合い」「おいしい」が上げられた。利用店の種類では、ファーストフード店やファミリーレストランが多かったが、男子はラーメン店、定食屋、中華料理店、女子はフランス料理店や居酒屋の利用も多く、地域別にみると、利用される店の種類にはかなりの違いが見られた。外食店を選ぶときの重視点は、価格、料理の味、店の雰囲気で、外食時の平均価格は、普段の昼食では800_から_1000円以下、友人との会合では、2000_から_3000円以下であった。食のファッション化に関心のある学生は70%以上で、「カラフルな食品は楽しい」「料理が映えるのでよい」と考える人は10%以上を示した。#1)若者の食嗜好と食の選択行動との関わり (1)
  • 加古 さおり, 升井 洋至, 三崎 勝, 山本 信子, 横溝 佐衣子, 岩城 啓子, 入江 一恵, 岡本 佳子, 金谷 昭子, 岸田 恵津, 坂本 薫, 杉本 温美, 高桑 恵美
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 15 110-110 2003年  
    <目的> 最近の炊飯事情は、多機能の炊飯器や無洗米の出現により、今までにない変化を見せ、簡便化してきている。演者らは平成13年度、家政系大学新入生を対象に、大学入学までに炊飯に関してどのような教育を受け、体験してきたかについて調査した。その結果、洗米やほぐしについては8_から_9割、水加減、吸水、蒸らしについては6割が知っていると答えていた。そこで今回、平成15年度新入生に対し、さらに詳しく、炊飯操作の具体的方法、家庭での炊飯実態、米飯に対する嗜好性について調査した。<BR><方法> 調査は、近畿圏内の家政系大学・短大新入生を対象とし、2003年4月に、質問紙法で行った(有効回答数957名)。調査内容は、炊飯における計量・洗米・浸漬・蒸らし・ほぐし・保存の具体的方法、家庭での炊飯の主担当者、使用米・炊飯器の種類、米飯摂食状況、嗜好等とした。結果は、単純集計のほかクロス集計し、χ2検定を行った。<BR><結果> 家庭での炊飯機器は、電気かガスの自動炊飯器と答えた者が97.0%で、「鍋」のみは1.9%であった。現在の自動炊飯器の多くには浸漬や蒸らしの工程が組み込まれているが、炊飯操作の具体的方法については、炊飯器のスイッチを入れる前にあらかじめ浸漬をしている者が54.6%、炊きあがり後蒸らしをしている者が61.5%だった。また、残った米飯の保存方法は「炊飯ジャーで保温」が最も多かった(49.7%)。なお、無洗米、発芽玄米使用者はそれぞれ10.7%、6.9%だった。また、米を使った主食を食べる頻度は1日2回が55.7%だったが、白飯(味をつけていない)を食べる頻度は1日1回と2回がほぼ同数で約41%だった。
  • 坂本 薫, 杉本 温美, 堀内 美和, 三崎 勝, 山本 信子, 横溝 佐衣子, 升井 洋至, 池田 ひろ, 入江 一恵, 岩城 啓子, 岡本 佳子, 金谷 昭子, 岸田 恵津, 口羽 章子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 14 62-62 2002年  
    無洗米や無菌包装米飯の生産量が急激に増加するなど、炊飯の簡便化が進んでいる一方で、小学校の家庭科で炊飯は不可欠とされ、学習指導要領には自動炊飯器を用いない炊飯が示されている。そこで、学校や家庭で受けてきた炊飯教育および意識について、女子学生1019名を対象として調査を行った。その結果、初めての炊飯経験は小学校高学年までが87.4%、中、高校が8.4%であった。洗米やほぐしを知っている者は8&sim;9割以上であったが、水加減、吸水、蒸らしは6割、加熱方法は4割強であった。また、小学校で8%、中学校で19%、高校で24%が炊飯実習はなかったと答えた。自動炊飯器を使わずに炊飯ができる者は33.0%、炊飯が面倒と思っている者は21.2%、20年後に炊飯が変化しているとした者は35.2%であった。
  • The Research Society for Science of Dietary Habits. 15(5) 3-9 1994年  
  • THE Reseach Society for Science of Dietary Habits 13(6) 54-63 1992年  
  • Research Journal of Living Science 38(1) 1-6 1991年  

書籍等出版物

 8

主要な講演・口頭発表等

 48

共同研究・競争的資金等の研究課題

 14

産業財産権

 2

主要な学術貢献活動

 5

社会貢献活動

 3